2008年9月14日、今年で12回目を迎えるレインボーマーチ札幌が行われました。天気は快晴、気温は24度前後で、北西よりの涼やかな風が吹き、日に当たるとやや暑いものの、街の中では建物の影に入ると爽やかで、歩きやすい午後でした。
行進の列は13時過ぎに大通公園西六丁目広場を出発しました。途中、信号機の都合で列が分断される場面もあったものの、全体的にはスタッフと警察の手際もよく、順調に進み、駅前通南一条付近での風船飛ばしを経て、予定より大分早く、14時5分頃に帰着しました。
私はほぼ全行程を沿道でパレードについて行きました。沿道では、「あれは何だろう」というような声を何度か聞きました。札幌中心部の歩道は地下鉄の入口や何らかの設置物、自転車などのために狭まっているところも多く、普通に歩いている人も少なくないため、沿道を行くのは注意を要するところもありました。最後の方で少しだけ、行進に混じって歩いてみました。列の中はとても安全な空間だったと思います。
行進後のプライド集会は、パレードが早く終わったため、予定を前倒しして14時50分頃から始められました。政界からは上田文雄札幌市長、紙智子参議院議員、山口たか社民党次期衆議院議員候補の三名が舞台に上がりました。実行委員会からの表彰、ブース出店者の挨拶などが行われ、16時過ぎに終了しました。
今回 Kodakana は、はてなハイクでレインボーマーチの模様を速報してみる実験を行いました。第12回レインボーマーチ札幌でひとこと - はてなハイクをご覧下さい。また、多くの写真をフォト蔵にてクリエイティブ・コモンズ(表示-継承)条件下で公開しています。第12回レインボーマーチ札幌 - 写真共有サイト「フォト蔵」をご利用下さい。今回初めてレインボーマーチを実際に見て、なんだかいいもんだな〜と思いました。みなさん乙彼様でした。愛してます!
([修正:2008-09-07]この記事の初版のファイトバックの会のブログのキャッシュへリンクした部分について、問題の再生産に繋がるおそれがあるという指摘があり、該当部分を削除するとともに、記事の意図を明確にするために加筆・修正を行い再構成しました。ご指摘に感謝するとともに、ご迷惑をおかけした方へお詫び申し上げます)
ファイトバックの会ブログ・享年三歳(<本名ファイトバックの会(館長雇止め・バックラッシュ裁判を支援する会)>=http://fightback.exblog.jp/)8月31日、内部分裂のため終了。同ブログは7月21日付の記事を最後にしばらく更新が行われていなかったが、『ファイトバックの会「分裂」状態の原因をつくった「ニュー世話人会ML」事件の顛末 - ふぇみにすとの論考』、『ファイトバックの会からの反発 - *minx* [macska dot org in exile]』などが伝えるところによると、同ブログに掲載された事実誤認に基づく記事への対応で揉め、慣性の法則で存続していたが、8月30日付で『ブログ閉鎖のお知らせ』が掲載され(参考:はてなブックマーク - ファイトバックの会(館長雇止め・バックラッシュ裁判を支援する会) : ブログ閉鎖のお知らせ)、翌31日にブログ自体が消去された模様です。
同ブログは2004年12月に開設され、「とよなか男女共同参画推進センターすてっぷ」非常勤館長だった三井マリ子さんが解雇を不当として提訴した裁判に関する情報や意見などの記事を複数人で執筆し、公判などがある際には多くの記事が短時間に投稿されていました。
ファイトバックの会の会員でもあったという山口智美さんの記事(ファイトバックの会ブログ謝罪問題の顛末と、便利に使われる「バックラッシュ」 - ふぇみにすとの論考)によると、分裂の原因になったのは同ブログに掲載された、桂容子さん(とよなか男女共同参画推進センターすてっぷ前館長)への誹謗中傷を含む記事についての謝罪問題であったようです。謝罪すべきかどうか、問題の記事をどう扱うかなどについて揉めたあげく、中途半端な謝罪文の掲載と、当該記事の削除、ブログ自体の消去という結果に至ったもようです。
しかし、この結果は問題の性質を考えたときに非常にまずいものだと思われます。なぜなら、ウェブ上に掲載された記事は様々なところでキャッシュされ、どこかしらに残ってしまうからです。代表的なものではウェブの国会図書館的なサービスであるいわゆる Web Archive(Internet Archive Wayback Machine)があり、また同ブログはフィードで記事の全文を配信していたため、Google Reader その他のウェブ上のフィードリーダや、フィードを読み込むローカルのアプリケーションにもそれが残っている可能性があります。
記事がアーカイブされているということは、必ずしも元の URL に記事がそのまま残っていることと同じ意味を持つものではありません。しかしながら、元のブログに詳細な謝罪文を載せたり、問題の記事があった URL にその記事のどこが悪かったのか分かるような文章を残しておけば、キャッシュから URL をたどったときに読者は正しい情報を得ることができます。謝罪の意志があるならそうすべきでした。記事の削除とブログ全体を消してしまうことは、この場合とても良くない考えでした。
私は会の内部事情は知るものではありませんが、運動体とその関係者たちが情報技術やインターネットをどうつかめばいいのか、これらを利用して顔の見えない読者とつきあったり、オンラインのコミュニティを維持するための経験をどう積めばいいのか、あるいはこういったものの存在を前提としたときに運動はどう変わって行けばいいのか、などといったことを考える材料を頂いたと思います。故ブログのご冥福をお祈りします。合掌。
なお、ブログでない方の『館長雇止め・バックラッシュ裁判』のウェブサイトは健在で、今後も存続するつもりのようですが、消滅したブログへのリンクがまだ残っているあたり行く末が危ぶまれます。
第12回レインボーマーチ札幌の開催がいよいよ一週間後の9月14日に迫ってきました。そこで今回はマーチ実施要項を参考に、Google マップと Google ストリートビューで画像を見ながらパレードの路順を予習してみたいと思います。
まずは、大通公園西六丁目広場に集合です。行進参加の受け付け開始は11時30分。

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携帯サイトの健全性の審査などを行なう第三者機関有限責任中間法人モバイルコンテンツ審査・運用監視機構(EMA)は8月21日、『携帯電話事業者が提供する「特定分類アクセス制限方式(いわゆるブラックリスト方式)」におけるアクセス制限対象カテゴリー選択基準に関する意見書(案)(PDF/約80.1KB)』を発表し、これに対する意見を募集しています(携帯電話事業者が提供する「特定分類アクセス制限方式(いわゆるブラックリスト方式)」 におけるアクセス制限対象カテゴリー選択基準に関する意見書(案) に関するご意見の募集について(PDF/約12.2KB))。
同「意見書(案)」では、「アクセス制限対象とすべきカテゴリーの5要件」として「画像・表現・描写などにより著しく性欲を刺激するもの」「その他、青少年の健全な育成を著しく阻害するおそれがあるもの」などを挙げた上で、「同性愛(ゲイ・レズビアン・トランスジェンダーの生活スタイルに関する各種情報の提供)」については「5要件に該当しないため対象外とすべきカテゴリー」の一つであるとして、以下のように記述しています。
同性愛でも性的な情報を含むサイトはアダルトカテゴリーに分類されており、青少年にとって同性愛自体が有害とは考えられない。性同一性障害については、国内外においてもその理解は進んでおり、同性愛者への差別、青少年の同性愛への偏見を助長することも考えられるためアクセス制限対象カテゴリーとすべきでなく、カテゴリー自体の必要性の有無についても検討が必要と考える。
Kodakana は8月30日、以下の意見を送付しました。
- 5. 5要件に該当しないため対象外とすべきカテゴリー/同性愛(ゲイ・レズビアン・トランスジェンダーの生活スタイルに関する各種情報の提供)
- アクセス制限対象からの除外及びカテゴリ自体の必要性検討の方向性を基本的に指示します。 性的少数者に関する情報・知識一般は性的少数者の青少年にとって、自分の生き方などについて考える上で必要なだけでなく、マジョリティにとっても、社会・世間を知り、様々な人と接するために必要なものです。テレビ、雑誌や教育の場などから得るものだけでは多様な性の在り方について知り、考えるための材料が圧倒的に不足してしまうのが現状であり、インターネットは不可欠なものとなっています。この貴重な手段を奪うべきではありません。
- 7. 今後検討すべき施策
- フィルタリングの性質上、「有害な情報を遮断する」という目的であっても、有益な情報をも遮断する可能性が常にあることが周知徹底されるべきであると考えます。
同「意見書(案)」に関する意見募集の締め切りはは9月1日必着となっています。電子メールの場合はまだ間に合うはずです。
日経メディカルオンラインに7月10日付で『男性患者は乳癌に気づきにくく予後不良になりがち』という記事が載っていた。
乳癌患者の約1%が男性だ。しかし、女性患者に比べ男性の乳癌は、進行した段階で診断される割合が高く、治療開始が遅いために予後不良になるケースが多いという。Orion Collaborative GroupのMarina Garassino氏が、2008年7月6日に欧州臨床腫瘍学会(ESMO)Luganoカンファレンスで報告した。
男性の乳がんは発見が遅れ悪くなる場合が多いという話は、乳がんに興味を持ってある程度調べたことがある人ならどこかで見聞きしたことがあると思う。この記事の報告では、1990年から2007年という期間を対象とした後ろ向き研究によってこれを裏付けている。
この記事でも、
男性にも乳癌が起こりうることを知っている人は少ない。今回分析対象となった患者の多くが、乳房の中に発見した腫瘤を癌だとは思わず、その結果早期診断の機会を逸していた
…と指摘しているように、身体と性差に関する知識の不足、あるいは不正確さが、男性乳がんの悪化を支持しているようである。ここ数年毎十月に行われている、乳がんの早期発見と治療を訴えるピンクリボン運動でも、ウェブ上の記事を見ているとどうやら男性に対しては「女性を守るために」参加せよと言わんばかりの空気を感じるし、自治体が行う乳がん検診でも、ざっと見た限り対象を女性としているところがほとんどのようだ。女性向けの保険商品の広告などでは乳がんが女性だけの病気であるかのように記述しているものもある。「正しい知識」面して結果的には誤解を広めているのではないだろうか。
ヒトの胎児は形態的には雌雄未分化の状態で発生し、その後男性化しなければ女性化する。だから基本的には全てのヒトが「同じ材料でできている」と言える。男女を問わず乳腺はある。だからといって違いを見なくてもいいということにはならないが、同じであるということを認めなくてもいいということにもならない。
ここに、社会的人間と生物的ヒトとの乖離が問題になる。このような状況を改善し、男性乳がんをめぐる医療環境をを女性のそれと同じ水準を目指し押し上げていくためには、どれだけのものが足りないのだろうか。
津野海太郎著『小さなメディアの必要』は、1981年に刊行され、一度絶版になった後、1997年に電子書籍として復刊され、青空文庫で配布されている。この本の中に、次のくだりがある。
…。活版印刷には大量の鉛活字や重たい機械がいる。電気も必要だ。しかしガリ版なら、かんたんな道具さえあれば自分ひとりの力で印刷ができる。しかも工夫しだいでは、びっくりするほどうつくしい印刷物をつくることも不可能ではない。…
この本では、『ガリ版の話』と題する一章を設けて、ガリ版印刷と「つづり方運動」やミンダナオ島の運動体との関係などについて記している。そして、私の印象では、この章はこの本の全体の中で、特に重要な意味を持っている。大きな設備が必要なく、人一人が所有可能な道具と手間で出版できるという点で、ウェブページとガリ版印刷は共通している。
ここでは、近頃いろいろと見聞きしながら考えたことなどを、この示唆に富む本からの引用とともにつらつらと並べてみることにする。
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5月17日は国際反ホモフォビアの日(IDAHO:International Day Against HOmophobia)ということになっている。この日に関連して開催される一つ一つの催しや運動についてここで一々是非を言うわけではないし、やるからにはうまくいけばいいとは思うのだが、個人的には今一乗れない気がしている。ここでは、これについて私の感想と意見を述べる。
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一般紙では東京新聞は『第58回紅白出場者決まる AKB48 しょこたん リア・ディゾン…:放送芸能(TOKYO Web)』で性同一性障害を公表した中村中(あたる)は、戸籍上は男性だが紅組から出場
と紹介。asahi.com は『紅白の出場歌手決まる リア・ディゾンなど8組初出場 - 文化・芸能』に中村は性同一性障害を公表したシンガー・ソングライター
。YOMIURI ONLINE(読売新聞)は『「紅白」歌手決まる、初出場はリア・ディゾンさんら8組 : ニュース : エンタメ』で名前を出したのみでトランスに関係する記述なし。毎日jp(毎日新聞)は『紅白歌合戦:しょこたん、リア初出場 米米、寺尾聰は復活 - 』では初出時には中村さんは男性ソロシンガーとして史上初の「紅組」で出場する
という記述があったが、現在は改稿されて中村さんは「紅組」で出場する
となっている。しかし、別の記事『中村中:紅組出場「色は関係ない」』では男性ソロシンガーとして初めて「紅組」で出場する
となっている。
スポーツ紙は nikkansports.com が『性同一性障害の中村中、紅組出場者に名前 - 芸能ニュース』というタイトルで記事の内容も同様の紹介。Sponichi Annex 速報の『紅白出場歌手 計56組決定 (芸能)』では紅組が性同一性障害を公表した中村のほか
だが別の記事『紅組出場の中村中「色は関係ない」』では男性ソロシンガーとして初めて「紅組」で出場する
。SANSPO.COM は『最高の親孝行を!中村中が紅組出場、男性ソロでは史上2人目』という見出しで記事を掲載。内容では戸籍上は男ながら性同一性障害を告白した中村中(22)が紅組で選ばれた
とし、性同一性障害に対し、NHKでは「あえて説明を加えるようなことはしないし、意識していない」とPRポイントにしないことを明かした
など NHK のコメントも取っている。
