「元気なHIV患者」「高齢者のHIV」が普通になり、新規感染ゼロを目指す未来も見えてきた、そんな新時代に贈る一冊!HIV患者に接する機会があるかもしれないプライマリ・ケア医、ナース、薬剤師…そして当事者である患者さんへ。
一九八〇年代、血友病の患者に投与された非加熱血液製剤が、HIVへの感染を招いた「薬害エイズ」問題。この薬害エイズにより、ともに十二歳でなくなった二人の兄弟がいた。当時、二人の遺族に取材したルポルタージュの復刊。
血友病は男性に発症し、治療用の血液製剤を通じてエイズウイルスが患者の40%、1500人ほどに感染、約600人がエイズで死亡した。薬害エイズ事件である。2001年、東京地裁は血友病研究の第一人者で薬害エイズを放置した安部英帝京大医学部長に無罪の判決を下し、その後、東京高裁で裁判そのものが打ち切られ無罪が確定した。はたして安部は無罪なのか?当時の厚生省、医療機関は何をしていたのか?患者がエイズウイルスに感染することを知りながら、何の措置も取らずに血液製剤メーカーの利益に奉仕していたのか?医学者の著者が薬害エイズ事件の真相に迫る。
HIV/エイズに特化した緩和ケア病棟として創設された371病棟では、死と隣り合わせの患者と接する日常がくりひろげられ、エイズに対する恐怖がパニックを引き起こしていた。著者自身による1994年から2000年までのHIV/エイズケア病棟での看護師勤務経験に基づく回想録であり、当時の貴重な証言の記録でもある。
『パニック障害なんてこわくない!』『パニック障害とうまくつきあうルール』(ともに大和書房)などで好評を博したオーストラリアのマンガ家、ベヴ・エイズベットは、不安やうつで悩む人々のさらなる助けになれば、とワークショップを立ち上げました。1998年以来、そのワークショップで行なっている「WORKING WITH IT」回復プログラムは、大勢の人々が不安でたまらない状態から回復するのを助けてきました。本書はこのワークショップの基本となる10のステップに沿ったもので、不安状態から自分で抜け出すための基本ツールを解説しています。
COVID-19のパンデミックは、現代のグローバル社会がいかに感染症に対して無防備であるかを明らかにした。マラリア、結核など、先進国では終わったと思われている感染症はいまだに発展途上国で猛威をふるい続け、エイズ、エボラはふたたび大流行を起こしつつある。封じ込められたSARS、MERSも、いつパンデミックを起こしてもおかしくない。そして、家畜への抗生物質の大量投与は、我々を脅かす薬剤耐性菌を日々産み出している…。疫学の第一人者が語る、感染症の本当の恐ろしさとその対処法。
アフリカの植民地化、未開地医療、貧困、売血と売春。文明の裏面史を追うようにウイルスは誕生し蔓延した。最新の科学的知見と歴史学が解くパンデミックの謎。CHOICE Outstanding Academic Title賞、2011年ラジオカナダ科学賞受賞作。
このままでは、「薬害」がまた起こる。エイズ政策の意思決定にかかわった当事者が綴る医療安全のための政策提言。なぜ日本の血友病患者に感染が広がったのか、その真実と全体像を明らかにし、このような悲劇を繰り返さないための提言をする。
エイズの終結に向けて、科学には、そして政治には何ができるのか。元UNAIDS(国連合同エイズ計画)事務局長が語る、エイズ運動の軌跡と未来への道筋。
…子どもたちのほとんどは、HIVに感染しているお母さんから生まれており、赤ちゃんのころから感染してしまっていた。また、すでにご両親がともにエイズを発症して、死亡してしまっている子どもたちも、たくさんいた…。
金儲けに走る非常識な医師の振舞いではなく、まっとうな医師としての常識にこそ薬害の原因は潜む!医学の限界にとまどう医師のリアリティに迫り、「医師の常識」を解明する科学社会学による検証。
衝撃の問題作『悪魔の遺伝子操作』が新装版で再登場!エイズは誰が何のために作ったのかー新型コロナ騒動にも共通する現代の病理を抉る!
薬害エイズの医学論。悲劇はなぜ起ったか?真相解明はまだ終わっていない。帝京大症例の「謎」に迫る。
エイズによって親を亡くした子どもの数は、2008年には1400万人に上っています、この数字は、実に日本の小学生、中学生、高校生を合わせた数に匹敵します。サッカーのワールドカップ開催で沸く南アフリカのもうひとつの真実。
「HIVはエイズの原因ではない。米国政府と製薬企業が陰謀をはかっている」。HIV/エイズ否認主義者の奇妙な主張が、アフリカ諸国のエイズ禍を引きおこした。疑似科学と陰謀説の実態を明らかにし、否認主義に陥る心理を分析する。
アフリカの女たちが書いた新しい文学作品を道案内に、HIV/エイズを生きるアフリカの人々、とりわけ周縁化された女たちの、経験と想い、苦しみと希望をよむ。
エボラウイルスの発見者、ピーター・ピオット氏の回顧録。HIV感染症対策の最前線に立ち続け、国際政治に翻弄されながらも、闘い続けた日々。