「性」の有り様を知ることで私たちはもっと自由になる。「違いがあってもいいんだよ」-トランスジェンダー研究者による10年以上続く明治大学での講義、待望の書籍化!
歴史・文化・社会的に形成される男女の差異=ジェンダー。その差別には近年批判が強く集まる。本書は、実証経済学の成果から就業、教育、歴史、結婚、出産など様々な事柄を取り上げ、格差による影響、解消後の可能性について、国際的視点から描く。議員の女性枠導入=クォータ制が、質の低下より無能な男性議員排除に繋がる、女性への規範が弱い国ほど高学歴女性が出産するなどエビデンスを提示。旧来の慣習や制度を問う。
ジェンダー平等を日本で早く実現したい。それにはまず、メディアが発信する記事から見直さなければならないー。この本は、現役の新聞記者やフリージャーナリストの強い危機感から生まれたものです。今やSNSや広告、宣伝などで誰もが発信者になる時代、ジェンダー表現のリテラシーを高めることは必須。その手引き書的な一冊です。
2019年12月、世界のリーダーに影響力を持つ「世界経済フォーラム」が発表した「ジェンダー・ギャップ指数」で、日本は前年度より順位を落とし153カ国中121位だった。長年ジェンダー問題について取材・執筆・実践に取り組んできた著者が、世界の取り組みを紹介しつつ「日本で男女格差が縮まらない理由」を考察、国内の成功例を挙げながら、次世代のためにできることを提案する。
「女らしさ」/「男らしさ」、「女であること」/「男であること」の意味は普遍的でも不変的でもない。ジェンダー・イシューに対して歴史学はどのようにアプローチしてきたのか、西洋ジェンダー史の視点から考察する。ジェンダー秩序からの解放が求められている今だからこそ、手に取ってほしい一冊。
「ジェンダー平等」がSDGsの目標に掲げられる現在、大学では関連の授業に人気が集中し企業では研修が盛んに行われているテーマであるにもかかわらず、いまだ差別については「思いやりが大事」という心の問題として捉えられることが多い。なぜ差別は「思いやり」の問題に回収され、その先の議論に進めないのか?女性差別と性的少数者差別をめぐる現状に目を向け、その構造を理解し、制度について考察。「思いやり」から脱して社会を変えていくために、いま必要な一冊。
ともに考えていくために…大学生の視点からのジェンダー「超」入門!ジェンダーを勉強したら、イクメンにならないといけないんでしょ?日本はLGBTに寛容な国だよね?フェミニズムって危険な思想なんでしょ?なんでジェンダーのゼミにいるのに化粧してるの?性暴力って被害にあう側にも落ち度があるんじゃない?-「ジェンダー研究のゼミに所属している」学生たちが、そのことゆえに友人・知人から投げかけられたさまざまな「問い」に悩みながら、それらに真っ正面から向き合った、真摯で誠実なQ&A集。
フェミニズムにあらためて注目があつまるなか、心理学の研究者や実践家たちは何を考え、どのような問題を提起するのか?その成果をもとに、この社会がかかえる問題を知り、そこに埋もれた「声」と手を結ぶ。いま、そこに光をあてるとき。
マルチスピーシーズ物語の森へ。人間と動物を対立させる価値観を退け、ポストヒューマンやクィアの思想を取り込みながら、動物表象に潜むジェンダー力学を浮き彫りにする。動物や人間、精霊やウイルスをめぐる物語の森に分け入り、マルチスピーシーズとジェンダーという複合的な視野で作品の可能性を浮上させる。
性的同意も、SOGIも、ジェンダーも!最新の性のトピックを、マンガでわかりやすく解説!
人間を抑圧しつつ、それを隠蔽するもの。「帝国」は人種、ジェンダーなどによる見えない障壁、ヴェールを土台に自らを構成している。例えば黒人に貼りつく孤立や苦しみが、白人の側からは不可視のままになっているように。ヴェールに隠された人間の叫びに応答するための、ラディカルな幕開けの書。序文では、近現代世界史を再検証するために「人種資本主義」という概念を紹介・提案する。第1部ではアメリカ帝国の形成と人種とジェンダーの関わりを、第2部ではポストコロニアリズムの時代におけるジェンダーとセクシュアリティの問題を考察する。第3部では帝国日本に支配されていた東アジアの諸地域が戦後、新たな「帝国」へと再編されつつも、植民地主義の問題が根本的に清算されないまま現代に継続している問題を見つめる。
いまだに不当な性差別や性暴力がはびこる現代社会。何が問題で、その解決には何が必要なのか。本書はその答えを追求し、徹底して論理的に考えます。人はなぜ、女か男かという性別にこだわるのか。その“分類”をいかに意味づけ、社会制度に組み込んでいるのか。“分類”する実践に着目する今までにないジェンダー論入門。
近年の最新論点を網羅した「新しい」判例批評。経産省事件(最三小判2023年7月11日)、目黒区女児虐待死事件(東京高判2020年9月8日)など時事的判例を多数収録。日本社会の現実に対峙し、道を切り拓こうとする当事者、弁護士、研究者、市民の思いが込められた判決を編む。
暗黙のうちに男性主体で語られてきた歴史は、女性史研究の長年の歩みと「ジェンダー」概念がもたらした認識転換によって、根本的に見直されている。史学史を振り返りつつ、家族・身体・政治・福祉・労働・戦争・植民地といったフィールドで女性史とジェンダー史が歴史の見方をいかに刷新してきたかを信じる、総合的入門書。