自然科学の進歩によって、素粒子の世界から宇宙の未来までの時空間が、知識の網によってすきまなく覆い尽くされようとしている。本書では、諸科学が紡ぎ出した糸で編んだ継ぎ目のない網としての現代科学の成果を、わかりやすく俯瞰。練習問題や基本的な用語の解説を含んだ、大学の教科書としても、また一般の読み物としても有益な科学のハンドブック。
20世紀末から取り組まれてきたEU加盟国における、ユーロー危機への対応をふくむ福祉レジーム改革の動向を鳥瞰する。各国の雇用政策(フレキシキュリティおよび活性化)と社会的保護・包摂政策の動向、ならびに両政策の交錯のあり方に焦点をあてる。そして、EUの改革が日本の社会保障体制にあたえた影響を論じる。
“生き物”とは何だろう?分離、合体、共生、超個体ー生き物たちの生き残りをかけた究極の知恵と技。からだの中の“生態系”にみる“ふれあい”と営み。
脈々と連なる遺伝子の川を縦糸に、多様に枝分かれした生き物たちの関わり合いを横糸に、実験室とフィールドワークの出会いが織りなす知のタペストリー。動物学・植物学・生物物理学など、対象も手法も異なる多彩な研究の結びつきから浮かび上がってくる生物界の全体像を鮮やかに描き出す。
世界の様々な経済システムを、独創的・統一的視点から分析した「新しい比較経済学」。経済システム論と開発経済学の接合を通じて、多種多様な国民経済の共存と進化に向けた理論的分析枠組みを提示し、経済システム上および政策的領域の諸問題に対するその有効性と応用性を実証する。
社会事業は、その成立過程の中で人々の認識の変化によって、その形も対象範囲も変化してきた。本書では、社会事業に関わっていた人々が、その際に社会事業とその対象範囲をどのように捉えてきたのかを、彼らが持っていた意識に焦点をあてる内在的視点という手法を基に丹念に分析し、「救済」という概念・思想が社会事業を特徴づける「防貧」という形態に制度化されていく過程を明らかにすることを通して社会事業の再カテゴリー化を行い、新たな社会事業史の描き方を提案する。
対米依存しつつも、アメリカとは一線を画するカナダ経済の独自性を、州経済の多様性と自動車産業を中心として、鮮やかに描き出す。第21回カナダ出版賞受賞作。
本書では、自由主義、保守主義、家族主義という三つの異なる福祉レジームにおいて、グローバル化や高齢化などへの取り組みがどのようになされているのかを分析し、福祉国家再編の共通性と相違を明らかにする。
組織の隠れたメカニズムを3つの視点で解明する。リーダー必読の書。ゲーム理論の先駆者・アクセルロッドによる初の組織論。