私たちが毎日口にする「食べもの」は、今、国家と多国籍企業のグローバルな支配下にある。農業の工業化による自然と食文化の破壊をえぐり、スローフード運動の先駆性を認めつつも、それを超える新しい農と食のあり方を考察する。
貧困の克服、環境改善、食と農、高齢者や女性、若者がいきいきと安心して暮らせる社会の実現…この本では、世界が抱えるさまざまな問題について、多様な角度から掘り下げて理解を深め、みんなが幸せに生きる世界へ、その道筋を探っていく。
「アメーバ経営」は、京セラを創業した稲盛和夫名誉会長が考案した経営管理手法であり、管理会計システムの仕組みにきわめて優れた叡智が結集されている日本的管理会計を代表する手法の1つである。本書は、アメーバ経営の導入にみる「プロトタイプ(原型)の管理会計システム」と「導入された管理会計システム」との比較分析を行っている。具体的には、アメーバ経営を導入しているホテル2社と、プロトタイプである京セラとの比較考察であり、それらの管理会計システムの「一致」と「相違」を明らかにし、その「多様性」の解明を試みるものである。
「アーベル圏の導来圏」はアーベル圏の対象の複体からなる三角圏であり、1960年代にグロタンディックとヴェルディエにより導入された概念である。以来、導来圏は活発に研究されており、現在では代数幾何はもとより数論幾何学・代数解析・表現論・数理物理などで有用な道具、言語として活躍し、大きな発展に寄与している。本書は代数多様体上の連接層の導来圏に関し、特に重要な発展と思われるトピックを選び、最新の諸研究結果までを概説した。できる限りself-containedに、また本質を見失わない程度に簡単な設定にした上で、各トピックについて核となるアイディアが現れるよう展開されている。
ライオンの子殺し、トンボのタンデム飛行、カッコウの托卵…驚きと発見の連続!進化のダイナミズムを、この1冊で味わう。
コーポレート・ガバナンス、人事管理、経営戦略、経営組織の視点から、現代企業のグローバル化について考察する、経営学、経済学、社会学の学際的アプローチ。
「成長を続ける」という幻想論か、「成長をやめる」という現実論か。希望を信じて進歩と成長を続けてきた現代社会。しかし、これ以上先に道はあるのだろうか。「成長し続ける」ことは良い選択なのだろうか。成長と決別し、人間としての本来の生活をとりもどすダウンシフトへー「脱成長」の旗手ラトゥーシュとアルパジェスが「脱成長」のエッセンスを解説!
身近な自然環境や自然資源を例に経済学を学ぼう。農林水産業やエネルギー・鉱物資源開発、自然公園や都市公園の管理、野生生物管理、生物多様性の保護に経済学の基本的な考え方をどう活かすか。
本書では、植物育種を実践的技術として位置づけ、遺伝学や生物工学技術(バイオテクノロジー)に関連する記述を最小限にとどめ、育種技術の基本原理を体系的に整理し記述するとともに、農作物の繁殖様式と植物集団の構造との関連に基づき、作物育種の基本原理を体系的に整理して記述した。遺伝子、染色体、ゲノム、個体、集団のあらゆるレベルの原理を包括的に解説した。組織培養、細胞融合、組換えDNAなどの生物工学技術を作物育種の部分技術として位置づけた。国際的に深刻化している遺伝資源、品種、種苗、遺伝子をめぐる知的所有権問題をやや詳しく論じた。組換え作物の生態系影響評価や組換え食品の安全性評価について記述した。
森は持続可能な循環型社会のお手本。森は樹木、草花、微生物、昆虫、鳥、動物が絶妙な森林生態系を保ちつつ、循環しています。本書はそんな森のふしぎな生態系をイラスト入りで解説し、自然との関わり方を考えさせてくれる一冊です。森を学ぶことで、SDGs時代の人間社会の未来も見えてきます。
生産と組織のフレキシブル化、金融化の進行、労働として動員される「生」。1960-70年代以降の激動がもたらしたポスト・フォーディズムは、非物質的なものをめぐって旋回するー現代のグローバルな趨勢「認知資本主義」を、様々な事例を取り上げ、政治経済学的な視角から分析。
負けたのは、日本の原子力の「政官学産」複合体であるが、それだけではない。かつての敵国、大日本帝国を負かした米国も敗者なのであるー。天然ガス、LPG、NPGプロジェクトなど、エネルギー関連の実務に長年携わってきた著者が、原発問題の実相を明らかにするとともに、エネルギー問題の解決策を示す。
動物の分類に関する30のテーマを、図を豊富に用いて、わかりやすく解説。動物がどのように分類され、学名が付けられるのかを、具体的な事例をまじえ興味深く記述。講末にTea Timeを設けて、テーマに関するさまざまなトピックスを紹介。
本書は、主要各国における人事労務管理制度の実態を明らかにし、その国における企業の労務管理を具体的なデータをもとに検討・分析する。各国の主要企業において、ジャパナイゼーションはいったい、どのような点が評価され、機能しているのか?企業を取り巻く社会経済システムまでも含めて検証し、制度の共通点・相違点を析出、新たな動向を探求する。日本的労務管理の現状とこれからを把握するために最適の一書。