唄の力の大きさを、恋する心のせつなさを、あなたは知っていましたか?終戦直後、石垣島・白保で結成された音楽バンド「白百合クラブ」のメンバーが遺した唄の謎を追う、感動ノンフィクション。
16世紀、キリスト教伝導に尽くし、聖人に列せられた聖ザビエルは、日本人の持つ優れた素質について密着し、身をもって証明してくれた人物である。アジア宣教の旅をテーマにシナリオ形式で聖ザビエルの半生を追う(『聖ザビエルとアンジロウ』)。主人公モラエスは、小泉八雲(ラフカディオ・ハーン)と同じように日本を愛し、日本の姿を広く海外に紹介した作家文化人である。風貌や文化の違いにとまどいながらも、心身ともに日本人であろうとした彼の生き様を描く(『他郷ながら故郷ーモラエス慕情』)。近松門左衛門の傑作「百合若物語」が、実はギリシア、ホメーロスの「オデッセイア」の翻訳ではないかと思われるほどの共通性があるという、驚きの議論を取り上げている(『百合若物語はどうしてできたか』)。