今週は埼玉医科大学での 性同一性障害治療としての乳房切除術、SRSを本年5月以降行わない
事になったという情報が伝えられ、話題になっていました。埼玉医大は日本における GID 医療の先駆者であること、また直前に GID がらみで大阪医大に対する提訴があったことなどから、動揺や憶測が広がったようです。まとめてみます。
4月3日、第一報。
Anno Job Log - 埼玉医大、5月以降の手術キャンセルへ。 には、様々な反応が寄せられています。
埼玉医大、性同一性障害関連の手術を中止 - 続・たそがれ日記 - 楽天ブログ(Blog)
今朝の段階で各方面の情報から、埼玉医科大学が、性同一性障害(GID)治療としての乳房切除術、性別適合手術(SRS)の5月以降の予約をすべてキャンセルしていることが判明した。
4月5日から6日、より直接的な情報。
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尚、山内学長より以下のようなコメントをいただいておりますので、ご紹介させていただきます。 (ただし、これは山内先生のお気持ちで、埼玉医科大の公式見解ではありません)
皆様にご迷惑をおかけしていること、大変申し訳なく思います。 大阪医科大でおきた提訴とは無関係です。 埼玉医科大では、理事長、学長が性同一性障害の問題を埼玉医科大学が支えていく、という方針をはっきりさせています。 現在、再開に向けて努力を行っているところなので、今しばらく待ってくださるようお願い致します。 一時的にテンポが落ちてもSRSが途絶えないように努力いたします。
埼玉医科大学 学長 山内俊雄
SEXTEEN.2:困った困ったー - livedoor Blog(ブログ)
ところが、三鍋助教授から発せられた言葉は やっとここまできた達成感と期待を裏切るような説明にしかならなかった。
3月、埼大GIDの中心人物である原科教授が退職 また、GIDオペの中心人物である2人も急遽退職 どうすることもできない人員不足だそう。
埼玉医大、GID関連手術「撤退」理由判明 - 続・たそがれ日記 - 楽天ブログ(Blog)
埼玉医大が、突然、性同一性障害(GID)関係の手術予約をキャンセルした理由が、複数の非公式ルートからの情報で判明した。 原科孝雄教授(形成外科)の定年退職の後をうけて、GID関係の手術を担当する予定だった医師2名が、3月末に急遽退職したため、執刀医がいなくなるという異例の事態となったため。
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参考。
直接の原因としては執刀医の退職、背景にはまだ仕組みとして必要な人材を確保する構造ができていないということでしょうか。しかし、小児科や産科ですら今のような状況になっていることを思えば、別に驚くべきことではないのかもしれず、大局的には医療界一般、政府の医療政策、またその周辺が抱えている構造的な問題と結びつけて検討する必要もあるのかもしれないという感じも受けます。