初代 MacBook(Early 2006)に Pear OS 8 をインストールしてみたので覚書。

インストール

インストールメディアは Live DVD なので、とりあえず使ってみることができる。この段階で Pear Updater が更新を検出したり、言語の設定的なものが自動的に開いたりしたが、ひとまず無視して外観などを眺めたりした。

デスクトップに置いてあるアイコンをダブルクリックすると、インストーラが立ち上がるが、これは、まんま Ubuntu のインストーラなので、特に書くことが無い。インストーラの言語は日本語を選択できる。ああ、Ubuntu ベースなんだねえ、と思いつつ、いつもの様に進めるだけだ。

インストールが完了すると、再起動中にメディアが排出され、何かキーを押すと続行する。


インストール後

最初にログインすると、やはり言語の設定が開く。最初は一覧に日本語が無いので、[Install/Remove Languages...]のボタンを押して日本語を追加しようとしたのだが、なぜだかうまくいかない。よくわからないので、先にシステムの更新をしたり、Synaptic でパッケージの一覧を眺めたりして、もう一度やってみたらできた。言語の一覧で日本語を一番上へ持って行き、[Regional Formats]タブでも日本語を選び、それぞれで[Apply System-Wide]を押す。

さてこの OS、デスクトップ環境には Mac OS 風の統合されたメニューバーと Dock を持っている。使い勝手や見た目が Mac OS 風で、MacBook には似合うのだ。が、これには不具合が有って、LibreOffice ではメニュー項目が表示されない(見えないだけで、クリックするとメニューは出る)。これは今のところ解決策は無いらしい。libreoffice-gtk をアンインストールすると、本来のメニューバーが LibreOffice のウィンドウ内に戻るので、回避はできる。

この LibreOffice の問題も含めて、そのパッと見の格好良さとは裏腹に、Pear OS 8 には完成度の低いところが散見される(その解決方法などについては公式サイトの Pear OS 8 Fixes, Workarounds & Tweaks にまとめられている)。また、独自の GUI の下は Ubuntu 13.04 なので、サポート期間の心配が残る。

これらの問題のため、インストール直後から完成度の高いデスクトップ環境を利用したいとか、一度インストールしたら長期的に安心して使いたいという人には Pear OS 8 はお勧めできない。しかし、更新を打ち切られた古い Mac で古い OS X を使い続けるくらいなら、こちらの方が新しくて豊富なソフトウェアを利用できる。自分で OS の面倒を見るのが嫌いでなければ、埃をかぶった Mac を Pear OS で再生しても良いし、近ごろ増えてきた Intel 系タブレットを「偽モバイル Mac」に仕立てるのも面白そうだ。