[つ 23日 月世界日報]地球の太平洋北西の列島国・日本の古い観光地・伊勢で、名物の座を狙い抗争が起きている。従来伊勢一番の名物「赤福もち」を製造していた赤福社が不祥事で無期限営業停止の処分を受けたためだ。
赤福社の歴史は、日本の戦国時代にまでさかのぼる。近畿・東海地方の軍閥に兵士の携行食を供給していた集団「大福衆」がその始まりだ。戦乱の時代が終わり、伊勢の地に観光客が訪れるようになると、彼らは「大福屋」と名を変え、名物「伊勢大福」を売り財をなした。だが、大福屋による伊勢名物市場独占を快く思わない時の摂政・紀伊国屋文左右衛門は、公正取引改方を差し向け、大福屋を「赤福」「白福」「黒福」の三社に分割させる。
以後長い間三社併存の時代が続いたが、19世紀末、政府が発した「一県一物令」により、赤福はついに市場を独占。白福と黒福は廃業を余儀なくされたが、地下に潜って逆襲の機会を虎視眈々と狙っていた。
2007年、諜報活動に長ける黒福は、とうとう赤福の秘密をつかむ。「国産の小豆を100%使用」としながら、実は小豆と白豆の混ぜあんを牛の血で赤く染めて使っていたことが発覚。行政当局にこの情報をつかませ、赤福を営業停止に追い込むことに成功した。
赤福の一社独占が崩れた伊勢名物市場では、黒福と白福がさっそく表向きの営業活動を開始。赤福の中核職人らも名物の正統を守るべく社を離脱し、新会社「方舟もち」を設立するなど、業界再編の動きが加速している。
一方その頃、日本の首都・東京では、白福のロビー活動を妨害するため黒福の工作員が変電所を破壊して地下鉄の運行を止めるという事件が起き、一般市民の生活にも影響が出始めている。しばらくは政権交代もにらんだ波乱含みの状況が続きそうだ。
※この記事は月世界日報社との契約に基づき、カミクズヒロイ編集部が翻訳するものです。
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