(´・ω・`)やあ。今日は金縛りと、私が金縛り返しの術を編み出すまでの話をしよう。

金縛りのことなんてしばらく忘れていたんだが、なんでそんな話をするのかっていうと、きっかけは昨年末、id:ituki 先生が12月26日付の日記夜中の4時過ぎに金縛りになったのはこわかった(;_;)なんて書いてらして、それからまた「金縛り」でブログ検索してみたらなんか意外と金縛りに悩まされてる人が多い様なんで、書くのがちょっと遅れてしまったが、私の経験が何かの助けになることもあるかも知れんなんて思ったりしたわけなのさ。

まぁお聞き。

私は十二、三歳の頃から数年間、よく金縛りに遭っていた。私の場合の金縛りは、横になってうとうとしているとき、ふと気付くと耳の中でキンキン音が鳴ってきて、手足が動かなくなり、時に頭の方や上の方へ引っ張られるような感覚を伴う。誰かの手が出てきて体を触られていうような気がしたり、幽体離脱のようなことも希にあった。

しかし私は金縛りというものが最初からあまり怖くもなかった。何故かというと、私は金縛りに遭うようになる前にラジオで金縛りの科学的な説明をいくらか聞いたことがあったので、ことさら心霊的な怖いものだと思っていなかったし、実際に遇ってみてもそんなに怖いこともなかった。ただ体がピクリとも動かないのが初めのうちはやや恐ろしくはあった。

さて、先述のように私は金縛りというのが心霊現象ではなく夢の一種であることを知っていた。ただ、金縛りの場合は眠る前と同じ室内の風景が見えている様に感じるため、金縛りにかかった者はそれが夢であったと思えず、恐ろしい不可解なことが起こったかのように錯覚してしまいがちだ。このため、普通の夢ならば目が覚めるときに境界を感じるのだが、金縛りではそこが捉えにくい。

私は、金縛りに遇うたびに、その境界を探るように努めた。すると、次第にそこが分かるようになってきた。金縛りに遇うようになってから二年くらい経つ頃には、明確にそこを捉えることができるようになった。そうなってみると、もういよいよ金縛りが怖いものでなくなって、むしろ楽しめる様になった。そうすると、金縛りにもいわば序破急のような段階があることが分かってきた。

そこで、序から破に遷るところを捉えてエイヤッと気合いを入れると、金縛りから容易に抜けられることが分かった。要するに、関節技と同じで、深く極まる前なら抜けられるのである。

つまりは、アントニオ猪木も言う様に、技を掛けられたときに防御するつもりで強張っているといよいよ深く関節を極められてしまうのだ。全身の力を抜いてしまえば技は極まらない。金縛りでも、心理が硬くなると深くはまってしまうが、柔らかければ遊びができるのだ。

そういわれてもどうすりゃいいのか分からないかもしれないが、とにかくそういうことなのさ。

それから私は何度か金縛りと戯れた。しかし金縛りの方から避けて通る様になったのか、次第に金縛りに遇わなくなった。今度は任意に金縛りを召喚する術を編み出したいのだが、なかなか研究がうまく進まないんである。
(´・ω・`){