全国各地に残るさまざまな廃村の姿を、集落の歴史、現地への旅の記録、住まれていた方の声と往時の写真を通して浮き彫りにしている。産業別には、農山村、戦後開拓集落、鉱山集落、営林事業集落、炭鉱集落、離島集落の6つに分類している。著者は16年間で全県踏破を完結させた廃村の第一人者である。カラーページを多用したムックが持つ親しみやすさの中に、民俗学、文化人類学や過疎問題といった堅めの内容が盛り込まれている。