ノストラダムスの厄災の日に先立つこと4年、恐怖の時は確実にやってくる。それもつい目の前にその日が迫っている。そしてその日は恐怖時代のオープニングであり、やがて来る人類滅亡の序章となるのである。私は断言しておくが現代科学はエイズを克服できない。なぜならエイズは汚濁の中に堕落していく人類への最後の警告であるからだ。
ヨーロッパ留学中の感染、帰国してからの発病、彼は三年余をエイズとたたかった。「名乗り出て理解を訴えたい…」という願いはついにかなわぬまま。家族への愛と苦悩、病とのたたかいを、残された手記、妻、医師、看護婦の証言で描く。
猫にもエイズが発見された!一九八七年に発表されたニュースが世界を驚かせた。人間からうつったのか、人にもうつるのか…様々な憶測が飛び交うこととなったが、その後の研究で、猫のエイズウイルスこそ、人には感染しないものの、すべての動物エイズウイルスの原型に近いものであることがわかった。さらに猫のウイルス研究を通じて、生物とウイルスの奇妙な共存関係やかけひきが解明され、人と動物の関係、人の住環境、環境破壊などについて深く考える機会となった。本書では、猫とそのウイルスを長年研究してきた著者が、猫好きの立場から、最新の研究成果、予防、治療方法等をていねいに解説し、この病気と正しく向き合うためのすべを教えてくれる。
西欧の文化=権力が病い=病者におしつけてきた不健康な表象を批判し、自らの癌体験をもとに病いそのものを直視した本書は、卓抜な〈病いの記号論〉であると同時に、1980年代にひそかに進行していた一つの知的活動を代表する成果。
エイズ、その隠喩もまた〈ひと〉を殺す。現代における最大の脅威=エイズをめぐる神話とイデオロギーを解体し、その本質に迫ったブリリアントな長篇エッセー。
今世紀末に世界中の感染者が数千万人にも上るといわれているエイズ。日本の感染者や患者の人たちは、現状にどのように立ち向かい闘病しているのか。家族やボランティアの支援は、企業の雇用は、医療現場の実態はどうなっているのか。外国ではどう取り組んでいるのか。エイズ報道の最前線で常に問題を投げかけてきた著者による渾身のルポ。
検査の結果、自分がHIV感染者だと知ったとき、あなたにできることは?HIV陽性とはどういうことなのか?いったい誰に相談したらよいのか?健康を守るために何ができるのか?この本はあなたが感じる多くの疑問に答えようとするものです。
わかりやすく、実際的なエイズの知識。エイズ教育の重要性は広く認識されています。しかし、そのためには、セックスやコンドームをはじめとする、人によりとらえ方の異なる、説明しにくい問題にふれなくてはなりません。著者は、保健所でのエイズ相談や思春期相談、またHIV感染者の主治医としての経験から、若者に何をどう伝えればよいかについて具体的に示しています。