祖母は、父のせいで母が死んだと責めるが、父は何も語ろうとしない。ルーは、両親の過去を調べ始めた。ふたりはどのように出会い、母はなぜ死んだのか。父の身体に刻まれた、12の弾傷に隠された秘密とは?だが、過去の因縁が父娘に忍びより…。繊細な自然描写と骨太な犯罪小説が融合した、圧巻のミステリ。
年を重ねると、身体は段々と意のままにならなくなってくるもの。お茶にゲホッとむせやすくなっても、写真を撮ると目の下に影ができて「子泣きじじい」になっても、身体の変化を自然に受け入れてアンチエイジングにアンチでいよう。脇腹、鼻の下、足の小指、へそ、加齢臭、尿もれ…身体各部56カ所についての抱腹絶倒エッセイ。
気鋭の心理学者にしてカウンセラーは、精神科クリニックを辞め、学界を揺るがすこと必至のフィールドワークを開始。沖縄で人々の心を癒やし続ける謎のヒーラー達を取材しながら自ら治療を受け、臨床心理学を相対化しようと試みた。「野の精神医療」と学問の狭間で辿り着いた驚愕の発見とは?涙と笑いの学術エンタテインメント。
勇躍オーストラリアに赴任した大使を待ち受けていたのは、中国の顔色を窺う豪州政府高官や政治家たちだった。中国やシンパからの度重なる嫌がらせをものともせず、「倍返し」で応じる大使は、次第に豪州人の心を掴んでゆくー。あるべき外交官の姿を示す、痛快無比なストーリー!
目的別プログラム付。1ヵ月でー5kg!体調&体質改善!ずぼらな人でも結果がすぐ出る!
父とふたり、彷徨うように生きてきた少女ルー。父の身体には12の弾傷があった。彼女が12歳になった時、父は娘に銃の撃ち方を教え、亡き妻の故郷である港町への定住を決める。「娘に真っ当な暮らしをさせたい」と願うのだが、亡き妻の母は父娘をあからさまに避けるのだった。その背後には何があるのか、父の傷と関係がー?
日本において「空気」はある種の絶対権力を握っている…。著者の指摘から40年。現代の我々は、ますます「場の空気を読む」ことに汲々とし、誰でもないのに誰よりも強いこの妖怪を「忖度」して生きている。いまだに数多くのメディアに引用され論ぜられる名著。これぞ日本人論の原点にして決定版である。
戯曲『リア王』を演ずるにあたり、山崎努が綴ったノートは八冊にも及ぶ。演技とは?死とは?血縁とは?身につけた技術に甘んじることなく、思索を深める日々。その果てに結実する、独創的な演劇論。いつしか我が身に流れ出す、リアの血潮ー。凄烈なプロフェッショナル魂が万人の胸を打つ、日記文学の傑作。黒澤明、伊丹十三、岸田今日子ら、多彩な交遊とともに綴られる迫真の記録。
女にはもてるのに人間界にはなじめなかった蛸、七世代前の先祖にひとめぼれする二百歳の女、曽孫の前に突如現れ、放浪の果てに自然神となった曽祖母、男の家から海へと帰る海馬ー。人と、人にあらざる聖なる異類との交情を、説話的な要素と日常のリアリティを融合させて描いた玉手箱のごとき8つの幻想譚。
享禄三年、越後春日山城主長尾為景の妻虎御前は姫君を産んだ。幼名・虎千代、後の長尾景虎(上杉謙信)であった。男子として成長した景虎は戦場において、天性の才能を活かして、次々と越後を統一し、やがて兄から家督を譲られる。次なる敵は、甲斐の武田信玄。しかし信玄は、景虎が女装で信濃を旅した時に出会った恋しい男であった。運命は二人を川中島の死闘へー。大型新鋭女流作家による、華麗な戦国絵巻の傑作小説!
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小林秀雄が生き方の骨法を学んだひとり、フランスの哲学者アランの名著の完全翻訳ー。一章一章は短い。一日一章という読み方もある。至るところで、はっとする…。