60年代〜90年代に至るまでの各世代のあらゆる音楽要素を実にキュートにチョイスしたスパイラルのセカンド。メロディも言葉(メッセージと言って何の問題もないと思う)の選び方もサウンドの輪郭もより力強く鮮烈。いい意味での緻蜜さ、計算高さに脱帽。
南の島の青空みたいに突き抜けてて、どこまでも明るいアルバムである。サウンド云々を語る前に、ここまでノー天気に生きられたらどんなに幸せだろうかとさえ思ってしまう。仕事や学校に疲れた人にぜひ聴いて頂きたい。昨日よりは絶対元気になれるから。★
ウードが鳴り響く(1)や三絃がセカンドライン・ビートを刻む(3)にはさすがに驚いたが、田島貴男らしい(いい意味での)稚気ゆえか、お勉強ぽくまとまっていないのはさすが。ドラマ主題歌だった(9)のヴォーカルがしみじみと聴かせる。
デビュー20年を超えるベテランになった渡辺美里のオリジナル・アルバム。自ら作った楽曲のほか、今回も大江千里、槇原敬之、TAKURO、木根尚登といった豪華作家陣が参加、楽曲にもそして彼女のヴォーカルにも、ゆるぎない自信と余裕が感じられる。
「コーヒー・ルンバ」を含む究極のカヴァー・アルバム。「花の首飾り」「嵐を呼ぶ男」「星のフラメンコ」「月の砂漠」といったたくさんの昭和の名曲が、陽水ならではの斬新な解釈で鮮やかに甦った。2001年発表。
富樫明生全面プロデュースによる、DA PUMPの1stアルバム。アイドル的人気の高い彼らだが、歌自体は富樫明生がガッチリ食い込んでるように、かなり本格的なソウル/ヒップホップ作品に仕上がっている。玄人がニヤッとするポピュラリティ作というところか。
初の全国ツアーも大好評のうちに終了したうたいびと はねが放つ待望のセカンド・アルバム。シングル「なれずに」「果実」「陽射し」をはじめ、より骨太になった彼らを実感できる1枚だ。
78年、ディランが初めて来日した時の、武道館でのコンサートを収録・構成したライヴ盤。この時の日本公演は、'66年のあのオートバイ事故以来の、12年ぶりのワールド・ツアーに先立つものでもあり、その意味でもこのアルバムは貴重な記録だと言える。8人編成のバンドと3人の女性コーラスを従えて、過去16年間の代表曲を大胆なアレンジでプレイするディランはとても力強い。このライヴ盤を聴いて、「京都の龍安寺の石庭で今もなお鳴り続けている」というディランの「心臓の鼓動」を聴きとれる人は少ないだろうが、このライヴ盤を楽しむことは誰にでも出来る。ディランの他のアルバムと同じように、さまざまなやり方で、自由にーー。
メジャー・デビュー10周年を記念して、ヤノ加入後の楽曲をまとめた2010年1月13日発表の2枚目のベスト盤。ポップ・キラー・チューン「Baby BIAS」やライヴでも人気の「I My Me Mine」ほか、未発表曲も1曲収録。
ボンバヘッ! しばらくプロデュース活動に専念していたm.c.A・Tが、DA PUMP、押尾学のLIV、浜崎あゆみや甲斐よしひろら、最強のフレンズとともに凱旋帰還だ。代表曲(2)(4)のリメイクも含め、ヒップホップからソウル、ハードコアまで、何でもありのエンタメっぷりに脱帽。
Full Of Harmony通算7作目のアルバム。キャリア10年目の余裕を感じる彼らのパフォーマンス。ミディアム・スローのテンポに振幅の広いグルーヴが折り重なり、上質なブラック・テイストを醸し出している。テディ・ライリーがプロデュース参加。
J-POP史に残る名曲のなかから、“雨”をテーマに選曲したコンピレーション。80年代から90年代の作品を中心に、シンガー・ソングライターからバンドまでの、しっとり系ナンバーやドラマティックな楽曲など、ヴァラエティに富んだ内容だ。
新時代のジャズ・ギタリストとして小沼がデビューして早9年。その間に発表された楽曲の中から、ライヴで人気の楽曲を含むベストな14曲をピックアップ。新たにファンになる人には嬉しい入門編だ。