新しい美術史学。美術に刻印された性差を考える。日本・中国・西洋美術史研究者11名による一大論集。
日本文学と世界を繋ぐ、文化・言語・領域を越える研究の最前線。国内外の気鋭の研究者による学術交流の成果をバイリンガルで掲載。国際的な共同研究が必要とされる現代の日本文化・比較文化研究の画期的成果。
「人種」が生物学的実体をもたず、社会的構築物にすぎないことが了解されて久しい。にもかかわらず、人種がいまだに強固な社会的リアリティをもつのはなぜだろうか。本書は、スポーツから、ヒトゲノム、絵画、社会運動にいたるまで、さまざまな領域にみられる表象に着目し、人種のリアリティを生み出すその主体的役割に光を当てる。分野横断的かつ地域横断的研究が生み出した、人種研究に新たな一頁を加える刺激的な一冊。
統計は社会の鏡か?統計情報の社会性を問い直す問題提起の書。
家族経営、スキル格差、「やりがい」の戦略…。なぜ、彼女たちは「農村いきいき母さん」になったのか。現代の農村女性の実像に迫る。
歴史認識においてジェンダー視点をもち、その視点から戦後史を捉えなおすとどんな課題があるか。8つのテーマから、それぞれに内包されるジェンダー問題とは何かを学際的に解明した意欲的労作。各分野の第一線研究者による集団的成果。
インド・パンジャブ地方出身の両親のもと、イギリスで生まれ育ったジャスビンダルは、親の決めた結婚から逃れるため、15歳で家出した。慣習を拒み、アウトカーストの恋人と駆け落ちしたのは、家族にとっての二重の「恥」だと絶縁される。「私の人生を生きたい」という思いを貫くほど、同胞コミュニティからは拒絶され、親しみのある暮らしと文化は遠ざかり、ジャスビンダルは帰属のない不安に揺れる。そんな葛藤の中から見つけ出したのは、同じ境遇にある同胞女性の支援活動を始めることだった。これは移民二世女性の半生を綴った実話である。
構造改革は、日本社会の貧困と社会的排除を拡大した。機能不全どころか逆機能に陥った生活保障のしくみを、どう立て直すのか。つまずいて落ち込んでも、さりげなく寄り添ってくれる人がいる。ひとり暮らしでも大丈夫!-人々が支えあい、性別、年齢、障がいの有無等を問わず、誰もがその人らしく生きられる社会を構想する。
男女の文化的・社会的性差は、マクロ的な政治社会のあり方にどのように関わっているのかー政治学研究にジェンダー的視点を導入し一石を投じるパイオニア的考察。
マックスはおかあさんがだいすき。だから、よろこぶものをちゃーんとしっているんです。子どもたちのまっすぐな心をやさしいイラストでえがく。
古代から、少子高齢化に直面する現代まで、男女の出会いと結婚、家と家族の営み、育児や老いの問題など、家族と結婚の日本史を一冊でわかりやすく解説する。さまざまな変化をたどってきた家族のあり方の歴史と現在。
女性特有の課題への直面を契機として共感と連帯の意識を世界へと広げていく中で、「女の子」は自立し成熟した「女性」へと解放されていく。本書では、ジェンダーをめぐる今日的な課題に焦点を当てながら、日々の生活の共通体験を掘り起していく。
本書の中心主題は、ヒューマン・セクシュアリティは生物学的ルーツに強く結びついているという事である。脳とホルモンとの間にある生物学的機序を調べてみなければ、性的感情や性行動、男女の違い、あるいはゲイとストレートの違いを理解することはできないだろう。さらに、われわれのセクシュアリティを現状のように発展させてきた進化の力も理解する必要があるだろう。本書ではこれらの研究に関する事例について述べている。
釈尊は、人は「生まれ」によって差別されてはならない、と説いた。視えない差別、ジェンダーの縛りに勇気をもってチャレンジする女性たちの切実な声をつたえる。