CDリリースが長く待ち望まれていたファラオ・サンダースの名盤。89年パリで録音され、同年グラミー賞を受賞した渾身の作品。1960年代フリー・ジャズの流れを汲む、彼ならではのアレンジが光る。
ファラオ・サンダースの1977年発表作品のレア盤。フリー・ジャズ、バラードの2曲の長尺曲が収録されている。「トゥ・ジョン」はジョン・コルトレーンに捧げた楽曲だ。
多様な属性をもった文化的・社会的存在として男女をとらえ、男女の心理学的事象にかかわる真実をジェンダーの視点から客観的、多面的、体系的に明らかにすることをめざした書。ジェンダー研究は、個人としての男性と女性のあり方および両者の関係のメカニズムについて幅広く学際的に研究する科学であり、心理学だけではなく、多くの分野に新しい視座を提供している。本書は、斯学の絶好の解説書といえる。
わが国では、ヴィクトリア朝文化について歴史・文学・美術・あるいは建築などそれぞれの分野において研究が進んではいるが、ヴィクトリア女王そのものを対象としてとりあげた研究はなかった。本書は、男は公領域、女は私領域に活動の場を得るのが男女本来の資質に適っているという考え方が支配的であった時代にあって、「公領域の頂点に立つ女性」というパラドキシカルな存在であったヴィクトリア女王に、王権とジェンダーの関係、「視覚的表象」と「言語的表象」と王権の関係という視点から迫る「ヴィクトリア女王学」の第一歩。これはまた、わが国の「女帝論争」にも何がしか示唆するものがあろう。
医療をめぐり、医師の技術、病院の経済とともにケアの質が問われている。フランスと日本の看護師たちは、新しいケアのあり方を構築する担い手となることが出来るか。1960年代から1980年代以降へと社会の転換をあとづけつつ、国際比較により、今後の医療組織を探索する。