生殖技術をめぐる「生殖・技術・言論」の三層とジェンダーとの錯綜した関連を解きほぐす。漂流する「女性の自己決定権」はどこへ向かおうとするのか。
分析と証言の両面から新聞社の実態に迫るフェニミズムのフロンティア。
佐賀には、ジェンダーを知らない人は、もういない。初の全国公募でやって来た、県立女性センター「アバンセ」の館長のことばを、確実にとらえたのだ。出会いを慈しみ、地域に根差し、世界にネットワークを結んで、女と男の平等な社会をめざして紡ぎ出されることばは、勢いに乗って、はるか県境を越える。
「地球サミット’92」で持続可能な開発に向けて地球市民と各国政府が合意した、歴史的行動計画書「Agenda21」をわかりやすい表現と豊富なデータでつづった市民による解説書。
人間は、つねに、自己と他者をカテゴライズする。その最も手近なカテゴリーが人種とジェンダーだ。世紀末のヨーロッパでは、医学や生物学のデータでさえ、ユダヤ人を特異化し、差別化した。科学者として同時代の知を共有し、ユダヤ人として差別に苦しんだフロイト。その葛藤が、抑圧の理論として、フロイトの心理学を生みだした。豊富な資料で描く精神分析学誕生の現場。
インターネットにルールはない。いや、あるかもしれないが普遍ではない。長く短い歴史と伝統を持ち、遠くて近いさまざまな地域で生活する人々が住む仮想的他民族国家=インターネットには、成文化された中央集権的ルールは存在しない。本書は、インターネット版「都市生活者のための護身術」をまとめたものである。あらゆる分野でよりうまく活用するための、ネットの隣人を愛し、また愛されるための指南書でもある。あるいは、その入り口からは決して見えないインターネットの深部へと、読者を導いてくれることだろう。
本書は、性(ジェンダー)アイデンティティを測定するための新しい方法についてのものである。その方法が性アイデンティティの測定法として妥当であることを、データによって実証することが、本書の目的である。
20世紀末の日本において、女の現状はどのようなものであろうか。本書は、この女の現状と問題点を、特に社会の制度と人々の意識のレヴェルで探ろうとするひとつの試みである。
本書は、今日の比較福祉国家論の現状をふまえて、日本を含めた各福祉国家の揺らぎについてのケーススタディを行ないつつ、福祉国家の現状に対するオルタナティブのあり方を模索することを目的とする。80年代以降の福祉国家の危機のなかで当該国家がどのような舵取りをしたのかに焦点をあてた分析をし、あわせて今日の福祉政策、制度の概要を紹介。また、福祉国家とジェンダー、分権化、NPOの役割、高齢者介護といった重要な論点とのかかわりで、あるいは環境問題や人口問題などとの関連で、福祉改革の方向性と福祉国家の将来を検討する。
本書では日本の今の現状を「企業中心・ライフスタイル管理型家父長制」と定義するところから、この90年代末を生きる日本社会の女性の現実をとらえ、日本のフェミニズムが主婦フェミニズムといわれてきたその限界を超える女性学の方向を考える。
21世紀の先駆的役割を果たすべく日本フェミニズムの思想的課題をラジカルに問い直す。
元始、女性は太陽であったのか。人類の歴史を書き変える性考古学の快著ついに登場!日本はもちろん世界の考古・古代史家が置き去りにしてきたジェンダーの視点から新しい先史・古代史像を構築しようとする画期的な試み!考古・歴史ファン、女性読者、必読。
女性の視点で「アメリカ研究」を変える。フェミニズム/ジェンダー研究の立場から合州国の歴史、政治、経済、法律…文化活動を取り上げた、総合的・学際的入門書。
反「慰安婦」キャンペーンはセカンド・レイプにほかならない。「国民基金」政策に次いで高まってきた反「慰安婦」キャンペーン。さらに「自由主義史観」の登場…。「慰安婦」問題をめぐる’90〜’97年の動きを跡づけ、性暴力の視点から戦争責任を問う。