「生まれる」から「死ぬ」までの身近なできごとを問いなおし、そこにひそむ「性差」の圧力を浮かび上がらせる。ジェンダーの視点による斬新な社会学のテクスト。
家族単位から個人単位へ。差別的な社会秩序の変革を目標に、われわれの常識、法律・福祉など具体的諸制度を考察する。男女両性にとっての解放論。
本書は、2部構成。第1部は、授業実践編で、それぞれ授業案とともに実際に授業をしての生徒の反応や、それを踏まえての教師の反省、提案もしている。第2部は、授業提案編で、ジェンダーの視点での授業のアイデアを考えている。
「女らしさ」「男らしさ」にとらわれていませんか?ジェンダーの視点でみた、法律、言語、心理学、国際政治、マーケティング、高齢者問題、NGO、NPO。
「痛み」は愛のように神秘にあふれ、自分とは何かを問いなおす、根本的かつ人間的な体験である。本書は、「痛み」をキーワードとする体験のほとんどを網羅し、現代の痛みをめぐる医学知識を援用しながら、古今の文学や哲学、キリストの磔刑やラオコーン像、アリストテレスやカント、ゲーテやサドなどを題材に取り上げつつ、肉体の痛みと精神の痛み、本物の痛みと偽物の痛みという二項対立を超え、「痛み」の歴史的、文化的、心理社会学的構造を探究する。
芸術作品として鑑賞されてきた日本の絵画をもう一度見なおしてみよう。美しくあるいはエロチックに描かれたたくさんの女性像がある。これら女性像はどういう状況の下で描かれたのか。平安時代から近代まで、絵画に描かれた女性像をとりあげ、時代や社会が女性に何を求めていたのか、女と男の関係はどうなっていたのか、その隠されたメッセージを読み解く。新しい美術史入門。
いま『女性として生きる』とは?「女らしさ」を再生産する文化的装置と社会心理を徹底的に解明し、女性が真にエンパワメントする条件を追求する入魂の労作。
文学はどのようにして「男の仕事」となったのか。日本近代文学の自立過程は、そのジェンダー化のプロセスでもあった。ホモソーシャルな読者共同体の成立にいたる転換を鮮やかに描き出すとともに、そこにおける漱石テクストの振る舞いを精緻に分析。
近代日本の思想モラルの本質を問う。
ジェンダーと労働の問題を理解するために、広く社会的な変化という視点に立って、従来の研究調査の成果を参考にしながら調査研究を実施した。もちろん、これまで述べたことを網羅的に扱うことは限られた条件のなかでは時間的にも物理的にも不可能である。そこで、本書ではその対象を、現在の日本を含め高度産業社会のなかで大部分を占める雇用労働者、特に現代社会で大きな役割を果たしている企業や病院組織の正規雇用労働者に的を絞った。そして、これからの社会の変化、企業組織の職場での男性と女性の関係や女性のもつ障害、女性の適性、および女性管理者の資質などを中心に、日本、アメリカ、およびオーストラリアでの調査を実施して、論理的かつ実証的に探ることを本研究調査は主要目的としている。そのために、本書は3部構成とした。
本書は、日本列島の汚染をつかむ努力に重点をおいたものとなっている。世界的にみても、ダイオキシンは最も留意すべき「環境ホルモン」物質の一つであるが、とりわけ日本では、深刻さにおいて突出しており、この問題をぬきにして日本の環境問題は語れない。
社会学の二大潮流であるミクロ理論とマクロ理論を共に批判的に検討し、この二つをリンクさせた新たな観察体系を提示しようとする「知」の試み。