20世紀の世界的経験を大胆に総括。新たな「福祉国家体制」のあり方を構想する。
「ライブ」の活気を再現する!女と男の「社会的性差」をめぐるお話の数々。笑って笑ってその先は、しっかり考えよう。
人は真に生きようとして、自己からの超脱を目指す。そして、瞑想・祈り・秘儀を通し、神との一体化を図る。古代ギリシアのエレウシスの密儀、ユダヤ教のカバラ、イスラム教のスーフィー、シャーマンの憑依現象…。神秘主義とは、一体いかなるものなのか。比較宗教学の泰斗が「合一」「同一」の基本構造を軸に、世界の主要宗教の神秘主義の諸相と特徴を解明する。
今日のグローバル化の急速な進展は、私たちに国内外における新たな格差や差別の形成に、よりセンシティブな視点とその形成のメカニズムや解決の方向を解明する新たな概念や理論の構築を求めている。本書の狙いは、このような現状認識に立って、21世紀の社会学に必要不可欠な視角として「階級」「ジェンダー」「エスニシティ」の三つに焦点をあて、これらの概念が個々バラバラにではなく、そららがどう関連しあって個々人のアイデンティティや現実の生活が生み出されていくのか、そのプロセスにおいてそのように新たな差異化、分断化、差別化が生み出されていくのか、そのメカニズムを明らかにしようとするものである。
ジェンダーの差異を巧妙に利用して帝国支配を確立したインカの実像と、スペインによる植民地主義に抗ってアンデス女性が企てた。自らの文化を守るための抵抗のかたち、先インカ期から植民地時代後半まで、ジェンダーと国家権力確立の関係を史料を駆使して解明する。支配と抑圧を正当化するインカ独自のジェンダー思想とはいかなるものであったのか。
「統一」から十年以上を経たドイツにおいて、「ジェンダー・スタディーズ」のパラダイム転換が着実に進行している。「資本主義/社会主義」の二項対立構造と結びついた伝統的な「性差」理解の変容過程の中で、「表象」「身体」「パフォーマンス」といった新たな問題系に、英語圏の議論とは異なった視角から光が当てられようとしている。一八世紀にゲーテとロマン派が発見した「永遠に女性的なもの」をめぐる歴史的言説と、ポスト・モダン的なジェンダー理論の交差点を探っていく。
この世で最も優しく美しい生き物、馬。競争馬、軍馬、役馬、乗馬、愛玩馬…。馬の心を知り尽くした著者が、馬と人との歴史をたどりなおし、物言わぬ動物を愛するとはどういうことかを問いかける。
近代いわゆる17世紀以後の科学的合理主義は果たして豊かで輝かしい歴史であったのか。「近代」のトータルな見直しを図り、人間性あふれたルネサンス人文主義と熟達した技術が調和した新たな近代を21世紀に展望する。
本書は、『トピックによる日本語総合演習 テーマ探しから発表へ 上級』の授業活動に使用するために作成したものである。ここで取り上げた5つのトピック「食文化」、「宗教」、「仕事」、「リサイクル」、「ジェンダー」のそれぞれについて、グラフ・表および記事類を収めている。
人々を本当に「納得」させうる研究のためのリサーチ・メソッドを伝授する待望の技法集。組織研究者必携。
高等教育第一世代の女性の誇りと痛み。男性上位を前提とする伝統的性別役割と知の平等に立脚する高等教育との間の避け難い矛盾-米国史上初めて大学に学んだ女性たちは今日も引き続くこのアポリアに否応なしに直面し、その中でジェンダーに関する自覚的思考を深めた人たちであった。当時の一次史料を駆使した、わが国初のジェンダーの視点による大学史研究。
女性は違ったやり方で科学をするか?科学は公正中立か?教育の機会はジェンダー・フリーか?家事と育児は誰がするのか?数学にジェンダー・バイアスはかからないか?科学のフィールドから女性が排除される社会的・文化的背景を徹底的に洗いだし、ジェンダーの視点から新しい科学の可能性をさぐる。
女性解放の先達とされながら、優生思想の影響や性役割容認という批判もある平塚らいてう。「ジェンダー・アイデンティティ」の確立を求め揺れうごいた、らいてうの思想と行動を、彼女の生きた時代と個性の葛藤のなかから描き出す。きわめて日常的な家事・育児にかかわりつつ、壮大な宇宙構想へ至った精神のあゆみを明らかにする。
社会的・文化的に構成された性=ジェンダーの視点から、普段気にもとめていなかった自分たちの性とそのあり方を問い直していきます。ジェンダー論の意味と男と女をめぐる日本の現状を、平易な文体で身近な問題から説き明かした。
本書では、精神障害者の医療と福祉に関する諸問題を解説。さらにそれに関連の深いいくつかのテーマを特定して、医療・看護・福祉の総合的視点から論考した。看護にとって最も密接な課題のみを取り上げた。