民族紛争を背景に登場したエスニシティ、女性が主体性を確立する歩みであるジェンダー。歴史学の周縁におかれてきたこれらの概念から、日本史を捉えなおす。アイヌ民族や蝶々夫人等を取り上げ、新たな歴史像を創造する。
市民のための本格的主権論。「市民」とは?「主権」とは?民主主義実現への切なる願いをこめて徹底分析。
本書は、1990年代のアジア、中東、アフリカ、ラテンアメリカ諸国、約30カ国の人口保健調査の最新データによる、女性の移動状況を提供している。本書は、アジア経済研究所の平成10年度研究会「途上国移動者の国際比較」の成果をもとに、これまで研究が進んでいなかった発展途上国の国内人口移動者について、特に、女性移動者の特性や移動要因に重点を置き、ジェンダーの視点に留意し、改訂したものである。本書で扱う人口保健調査は個人データであるため、各国人口センサスでは利用ができない移動背景に関する詳細な情報を有しており、本書は、国別・地域別の女性移動の状況や要因について、国際比較可能な形式でこれらの情報を提供している。
急激なグローバル化の波は近年、シアトル・ジェノヴァ・メルボルン・ソウルなど世界の主要都市で、IMF・WTOや世界銀行の会議のつど反対デモを引き起こしてきた。本書は、その複合的な諸過程・諸活動、矛盾と対立をはらむ力学の解明を目指す。国際分業つまり労働と権力の分割、移住・貧困の実態、新リージョナリズムの動向、各地での反応の位相を検討して、「包括」と「排除」のシンドロームを明らかにする。ポランニー、グラムシ、ブローデルに依拠し、東部アジアと南部アフリカを中心に100以上の地域での調査を踏まえて、抵抗の文化と「新自由主義の倫理とグローバル化の精神」をも問う。
本書は、世界的に進んでいる科学技術の構造転換について、グローバルな状況を視野に収めつつ、日本の動向を描く。類書にない本書の特長は、将来あるべき状況についてのビジョンをもちつつ、現在進行中の歴史プロセスを読み解くことにある。それを科学技術の「現在史」と呼び、ひとつのモデルを構築することを目指した野心作である。
絵本に年齢制限も決まった読み方もない。心の「芽」をはぐくんでくれる絵本ガイド。
ジェンダー(社会的性差)問題を、肩肘はらない噺『山下さんちの物語シリーズ』に仕立て、女性として初の真打となった著者が、その痛快でユーモアに満ちた人生を語る。
ヒトが「約束」をし「感情」を持つことは淘汰されないための進化だったのか?…進化生物学から読み説くヒトの心と行動に隠された適応と進化の長い長い時間。
本書は、2002(平成14)年3月に開催された日本弁護士連合会両性の平等に関する委員会シンポジウム「司法における性差別-司法改革にジェンダーの視点を」の基調報告書である。
第1作『アメリカの女性大学:危機の構造』で女性に対する米国高等教育の現状を分析・詳説し、第2作『アメリカ大学史とジェンダー』と本書で、男性本位に形成された伝統的大学教育に対する、女性の視点からの『自覚的問いと対話』を、当時の一次史料から生き生きと呼び起こす著者渾身の労作。
「女と男は違う!」というあなた。本当に違っているのだろうか。本当に違うなら、どうしてそんな違いができたのか。「女・男」にしばられずに自分らしく生きていくヒント。