市民のための本格的主権論。「市民」とは?「主権」とは?民主主義実現への切なる願いをこめて徹底分析。
日本人「慰安婦」が一人も名乗り出ないのはなぜか?ビルマ従軍の日本人「慰安婦」を独自調査。政府が女性を集め前線にー警察庁資料から。背景に遊郭(近代公娼制度)の暗い歴史が。敗戦後も米進駐軍に多くの女性を差し出し。日本人「慰安婦」はジェンダー平等の根幹。
男とは何か?女とは何か?
女性解放の先達とされながら、優生思想の影響や性役割容認という批判もある平塚らいてう。「ジェンダー・アイデンティティ」の確立を求め揺れうごいた、らいてうの思想と行動を、彼女の生きた時代と個性の葛藤のなかから描き出す。きわめて日常的な家事・育児にかかわりつつ、壮大な宇宙構想へ至った精神のあゆみを明らかにする。
古代から、少子高齢化に直面する現代まで、男女の出会いと結婚、家と家族の営み、育児や老いの問題など、家族と結婚の日本史を一冊でわかりやすく解説する。さまざまな変化をたどってきた家族のあり方の歴史と現在。
「保健の先生」はくるしい。それはなぜ?性暴力にあった生徒の問題に向き合わざるをえなくなった著者が、養護教諭の「無力さ」の由来を徹底的に探究した果てに、たどりついた答えとは。次世代にむけたあり方の再定義へといたる希望の書。
ひとりの女性として浮かび上がる、マリー・キュリーの素顔とその時代。偉大な科学者にして良妻賢母の伝説を打ち破り、巧みな筆で描き出す。結婚と死別、家族と戦争、アカデミーとの闘い、不倫事件、放射能の栄光と悲惨ー、彼女が直面したのはすべて現代の問題なのだ。多くの紙誌で好評をえた初版(2010年刊行)に、新たな発見や福島第一原発事故への思いもこめた改訂版。
大地母神の使い、魔女裁判の被告、グリム童話に登場する老婆。史実/伝承/グリムによる近代的家庭像の創出から魔女像の変容と真相に迫る。
『美術とジェンダー』から8年。再び日本・東洋・西洋美術史研究者14名による大論集。
気鋭の研究者6人が、制度、音楽、スポーツ、投書文化、人体表象などを切り口にして、戦前期における「男性性」「女性性」の特質を浮かび上がらせる!性によって学校も学習内容も区別された、日本の教育体制に迫る!!
本書は、哲学、倫理学、美学、宗教民俗学、歴史学の各分野で活躍する著者たちによる刺激的なジェンダー批評の実践である。
本論文集は、四部をもって構成されている。第1部では、憲法と条約、雇用形態と均等待遇、性差別禁止などのテーマが、第2部では、雇用社会の基本原則・展望あるいはワーク・ライフ・バランス、第3部では、性暴力と人権、性の自己決定と尊厳、家族と婚姻、そして第4部では「ハラスメントと法」が論じられている。各テーマの第一人者、気鋭の論者による力作揃いの本論文集が、社会法とジェンダー法の協働を体現する学術書として、尊厳ある社会の実現に少しでも寄与できることを編者一同願ってやまない。(「刊行にあたって」より)。
建築家・磯崎新は、公営住宅に「ジェンダーの視点」を実現できたのか?「女性専用車両」で想定される性別とは?地理学からの、男性研究・ジェンダー論。