『人魚姫』を翻案したオリジナル脚本『姫と人魚姫』を高校の文化祭で上演することになり、人魚姫を演じることになった真砂は、個性豊かな演劇部のメンバーと議論を交わし劇をつくりあげていく。しかし数年後、大学生になった当時の部員たちに再演の話が舞い込むも、真砂は「主演は他をあたって」と固辞してしまい…。社会規範によって揺さぶられる若きたましいを痛切に映しだす、いま最も読みたいトランスジェンダーの物語。
彼女たちの高齢期を、いかに社会として迎えるか。在日タイ女性が抱える脆弱性と高齢期に向けた選択を制約するものとはー。越境的な家族関係、それぞれの社会・制度に埋め込まれたジェンダー規範に着目して分析。高齢期を迎えるニューカマーの実相に迫った嚆矢となる研究成果。
性別(ジェンダー)を越えて(トランスして)脱男性し、正常と異常の境界を越えて自己解放し、表層的現実から深層へ太古へ、夢・幻想・神秘の異世界へと越境を続けると?「男性学」の提唱者として知られる心理学者が、異端の知を結集し語る奇妙な冒険と文化論。
「生まれもった自分の身体は間違っている」という苦悩や、社会のなかで他人の好奇の目と闘わざるをえない状況-。それを救うために性同一性障害が医療の対象として認められたのは、日本ではつい最近のことだ。著者が女体から男体への性別再指定手術を受けて以来、第二の故郷となったサンフランシスコ。そこではトランスジェンダーたちが、自分のあるべき性で生きる喜びをかみしめつつ、支えあい、ヘイト・クライム(差別犯罪)と闘っている。本書は、同人誌「FTM日本」をはじめとする多くの文筆活動や講演活動が認められ、FTM(FEMALE TO MALE)全米会議で功労賞を受賞した著者のサンフランシスコ交友録である。性的少数派のプライドを示すシンボル、虹色の旗がはためく街が生き生きと描かれる。
私の性別は私が決める。ジェンダーを自由に選択できる多様な性のあり方を認めよう。
性転換、TS、TGとは何か?米国の最も過激な思想家カリフィアが、多くの当事者・関係者への調査・分析、そして自身の「性転換」の体験をもとに、20世紀におけるTGの歴史と現在、医療者との葛藤、フェミニストとの軋轢、TG内部の相克を描いたTG論の決定版。サンディ・ストーン、野宮亜紀論文を併載。
私は「男になりたかった」のではない。「女ではない」身体が欲しかっただけだ。フェミニズムとの共闘へ、クィアコミュニティの深部から放つ爽快なジェンダー論。
リアルな「わたしの性」を晴ればれと生きていきたい!-TS(性転換)当事者が語るこころ・からだ・性の軌跡。
二つの性の狭間で苦しんだ著者だからこそ見えてくる!愛、家族、仕事、教育、社会とは…etc.男性、女性二つのモードで暮らすトランスジェンダーの現役高校教師。
“偉大な科学者にて良妻賢母”伝説を打ち破り、巧みな筆で描き出す真実のキュリー夫人とその時代。結婚と死別、家族と戦争、アカデミーとの闘い、不倫事件、放射能の栄光と悲惨ー、彼女が直面したのはすべて現代の問題だ。自然科学を女子の手に!