性同一性障害とはいったいどのような事態なのか。当事者と家族への膨大な調査に基づき、心理学、精神医学、生物学などあらゆる角度からその全貌に迫る。性同一性障害を理解するための基本文献。
どうして男性は闘い好きで、どうして暴力的で、どうして不安定なのか。男性にまつわるすべての疑問はひとつの結末にたどりつく!?-きっかけは一本の電話だった。著者サイクスが自分と同じ姓をもつ赤の他人のDNAを調べてみると、父方の遠い祖先でつながっていた。この事実から著者は、男性遺伝子に興味を持つようになり、研究を深めていくことに。すると、Y遺伝子にかくされた、生命の壮大なトリックがあきらかになったのである。世界じゅうに衝撃をあたえたベストセラー・ノンフィクション、待望の文庫化。
LGBTを含むセクシュアル・マイノリティ生活者としての素顔、仕事と収入、パートナーとの家事や余暇活動にみる“分かち合う親密性”。しなやかなインタビューを通して、親密性理論の新しいモデルを拓く社会学。
本書の中で、デイヴィド・マックスウィニーは、ヒトという動物の行動、殊にその不合理ないし狂ったような行動に、あらゆる角度から刺激的で、時には今まで考えられなかったような光を当てる。実験心理学や脳外科にも通じた精神科臨床医である著者は、先ず、脳について詳しく述べ、脳の働きに関する最新の知見を紹介すると共に、精神外科という論争の多い分野にも言及する。うつ病、分裂病以下の精神病は詳しく説明され、ひとつの章では自分自身の職業についても考察される。彼は精神科医が普通そう考えられているほど他人を思いやる気持から行動しているかに疑問点を投げ掛けるのだ。ヒトの行動を理解しようとする際に、「正常」なものであれ「異常」なものであれ、性の問題を抜きにすれば、それは限られた価値しか持たないと強調した上で、マックスウィニー博士は、最後の諸章で性のアイデンティティと性役割のアイデンティティ、男の同性愛と女の同性愛、多種多様な倒錯について論ずる。
本書には、生前最後のものを含め、1981年から84年にかけて、いずれも直接間接に『性の歴史』をめぐって行われたフーコーのインタヴューが収められている。
300人の証言で綴る、日本初のゲイ・ドキュメント。
エイズの時代を生きる青年たちの素顔と成長を描く。
ナンキンムシの雄が生きていくために同性愛に走るのはなぜか-交尾の成功率をあげるために、かれらの精液は異常に量が多い。かつ精液はタンパク質の塊である。これを放っておく手はないとばかりに、雄たちは互いの精液をやりとりし、栄養源にしているのだ。ナンキンムシ、バッタ、寄生バチなどの奇想天外な生態を探り、身近な自然にひそむ発見のおもしろさに肉迫する。昆虫学の第一人者が愛をこめて贈る、楽しい虫の本。
古代ギリシア世界における男性文化のエロティシズム。
HIV感染者が素顔で語る、あなたへのメッセージ。
フィリップ・アリエスは同性愛こそ「純粋状態でのセクシュアリテ」だといった。ジル・ドゥルーズは、プルーストにおいて同性愛が「愛の真実である」とみなした。大作『失われた時を求めて』を精査しつつ、「同性愛」の多様、多彩な世界を文化史的視座から浮き彫りにする。
巨大な脳を手に入れたヒトは、生殖目的のセックスに飽き足らなくなり、自由で気持ちよい性に目覚める。やがて始まった性の逸脱。SM、ロリコン、フェティシズム、若年化、セックスレス…。私達の性はどこまで複雑化するのか。