中国でごく基本的、普遍的に行われる宗教儀式、いわゆる法事には、「唄(歌)」と「念(読経)」に分かれたに朝の「朝課(早課)」と夕方の「晩歌」がある。今回は上海龍華寺の朝課を収録。
声明とは日本の仏教寺院で僧侶が儀式の際に唱える聖歌のこと。平安時代に密教の僧侶が真言や陀羅尼を学ぶための学問として広まっていった。高野山真言声明南山進流の僧侶15名による声明公演。
聖霊崇拝、自然信仰を基本とするチベットの土着宗教、ボン教。のちにチベット仏教と区別がつきにくくなったが、世俗楽器の使用、神秘的な響きの読経といった音楽的特徴は残している。
トルコにおけるスーフィズム(イスラム神秘主義)のうちのひとつ、メヴレヴィー教団の旋舞儀礼を収録。ネイのソロ、儀礼であるナート、旋舞であるセマーなど独特の儀礼。
ミュージカル『屋根の上のヴァイオリン弾き』さながらに、ユダヤ教の安息日と聖日に歌われるアシュケナジーム(離散ユダヤ教徒)のヘブライ語による祈りの歌を収録。
祖霊崇拝に外来のヒンドゥー教が融合したバリ。バリといえばガムランが有名だが、ガムランの最も古い形の葬礼音楽であるガンバンと、神々と祖先をたたえる斉唱宗教歌キドゥンを収録。
中国の長い歴史の中で、国を統治する原理として採用され最も重要な宗教である儒教。その儒教の儀式に欠かせなかった音楽を現地録音で紹介。中国音楽の原点を垣間見ることができる。
古くから伝わるシャーマニズムとチベットから伝わった仏教とがあるモンゴル。今回はモンゴルの草原の奥地に今も残るシャーマンの儀礼音楽を収録。この機会でないとなかなか聴けない貴重音源。
琵琶盲僧とは、毎日檀家をまわり琵琶を奏でながら経文を読経する盲目の僧侶のこと。家屋敷の浮上を清め、家内安全を祈願したという琵琶盲僧の釈文。九州の2名の僧による釈文を収録。
カトリック教会の礼拝のための典礼用音楽集。グレゴリオ聖歌の骨組にポリフォニーが肉付けされたスペイン・ルネッサンス音楽の巨匠トマス・ルイス・ビクトリアによるポリフォニー曲など。
キリスト教、カトリック教会の典礼が現在のように自国語で行われるようになったのは第2バチカン公会議以降のこと。ラテン語ではなく70年代より歌われるようになった日本語の典礼聖歌を収録。
英国の地域性や神学的伝統の影響を受けながら17〜18世紀かけてはぐくまれた英国非国教会派による讃美歌。プロテスタント教会を代表する教会音楽で、一般信者が通常歌うもの。
ブルースやジャズが生まれる以前から、黒人教会の礼拝でアフリカ系アメリカ人の音楽的潜在的能力は築かれていた。ゴスペルの母体でもある原初のパワーあふれる音楽を収録。
地中海沿岸の中近東、シリアで独自の発展を遂げたキリスト教賛歌。エジプト、カイロにあるカルデア教会による古くから伝えられる東シリア典礼歌を収録した貴重なCD。
「ビザンチンのバッハ」ともいうべき天才作曲家、ペトロス・ペレケティスはギリシア正教のすべての調を昇華させた聖歌作品集「平均律聖歌」を収録。本来の姿を忠実に再現した世界初録音。
ロシア聖歌へと発展していく前の姿でもあるビザンツ聖歌、ブルガリアとセルビア両正教会の古い時代の聖歌を収録。
西側に自由を求め、パリに亡命したロシア人たちの聖歌。故郷を離れても教会に集い、今は亡きロシアへの想いを聖歌にこめて歌った。厳かな中に静かでひたむきな情熱を感じる響き。
モスクワやキエフのロシア正教会の大聖堂でロシア聖歌は発展していった。都市のプロの聖歌合唱団が歌うロシア聖歌を収録。
4世紀アルメニアがキリスト教に改宗し、5世紀には黄金時代を迎えるアルメニアのキリスト教聖歌を収録。教養ある聖職者によって作曲された心休まる祈りの響きを存分に味わえる。
原始キリスト教会の一派で、ギリシア正教会に属するコプト。7世紀にイスラム教への改宗者が相次ぎ、ごく一部となってしまったコプト教徒の、教会での礼拝音楽を収録。