御家人の勝家は、世に容れられない当主・小吉の放蕩のゆえに貧の極みにあったが、長子・麟太郎は直心影流剣客・島田虎之助の内弟子として剣の道に打ちこみ、激変する世情のなか、やがて蘭学を志していた。他人の厚情にも助けられながら学問に没頭する麟太郎の姿は、いつか幕閣の目にもとまり、蓄所翻訳方に抜擢、そして講武所砲術師範、海軍伝習生師範と昇進していった。歴史長篇。
実務的視点に立って金融業務の基本問題約2000項目を精選、その要点を簡潔に解説するとともに、実務の指針を示す。“質の競争”時代の金融マンに求められている「実務に即した金融法務知識」を、実務と法律の両面からわかりやすく解き明かす。実務の基本対応や留意点の指摘と併せて、重要判例や参考文献を摘示、より理解を深めるための情報をも提供。
長崎を基地に海軍演習に明け暮れる勝麟太郎に、遣米の下命があった。そして米国軍艦に随従して咸臨丸で渡った異国の地は、ひたすら驚異の連続だった。麟太郎の胸底で、幕府という殻が決定的に崩れ去ったのは、この時であっただろうか。やがて帰国した麟太郎を待っていたのは桜田門外の変であり、新時代へとなだれこむ維新のうねりだった。歴史長篇完結篇。
取材のたびに何度も訪ねたヨーロッパの人と暮らしの断片を、女性リビングジャーナリストの目でやさしく伝える。ふれあいを通して得た生の情報を感性豊かにつづったー感じるままにヨーロッパ。
本書の編集に際しては、世界各地の宗教および宗教現象のなりたち、性格、運動、影響力など、宗教にかかわるあらゆる情報を網羅しました。仏教、キリスト教、イスラムのいわゆる三大宗教をはじめとする既成の宗教やその多様な教義をとりあげるだけでなく、神話や民間信仰、習俗や儀礼といわれる分野も広く宗教現象として考えました。また、神秘主義やオカルティズム、超常現象、精神医学、哲学、芸術にも目配りするなど、宗教を考えるうえでなおざりにできない境界領域も重視しました。
最近、仮差押え、仮処分に関する法律の大改正が行われ、民事訴訟法、民事執行法から独立し「民事保全法」として立法されました。本書は、第一線で債権の管理・回収を担当している銀行員に必要な保全処分制度の内容と、その利用方法について紹介したものです。
販売なくして企業なしは、過去のテーマであり、今日は、回収なくして販売なし、からさらに法律なくして完全回収なしの時代である。いかに販売を伸ばしても、売掛金がいったん焦げ付いたら、その被害の回復は難しく、企業は倒産に追い込まれる。いつの世になってもすべての企業にとっては至上命令である。本書は、営業ビジネスの流れにそって、商談から回収までの法律上の問題点を、売る前売る時、売った後の三段階にまとめたものである。
平成3年4月1日施行の商法改正や、手形交換所規則、小口MMC取扱手続の改正などにもとづいた最新版。初級行員の必読書。
本書は、銀行取引のなかで起こるさまざまな疑問やトラブルを一つずつとりあげ、どう解釈し処理したらよいかについて、銀行と取引先の両当事者が十分納得のいくよう、銀行業務の実情にそって具体的にわかりやすく解説したものです。