本書は、大学理工系学部の一年生を対象とした、無機化学と有機化学をあわせた入門書である。無機化学と有機化学の基礎を、俯瞰的・体系的に学生自らが学修できる内容、すなわち、重要なところ、わかりにくいところ、間違いやすいところを中心に、できるだけ丁寧に説明する。また、章の冒頭には到達目標とキーワードを掲げることで、あらかじめ学ぶべきポイントを明らかにし学生が学修しやすくするとともに、章末には演習問題を多く盛り込み、積極的に問題を解くことによりさらに理解が進められるよう配慮されている。専門科目として無機化学や有機化学の発展・応用的な内容を学ぶための土台づくりに、また、化学を専門としない学生にとっても、無機化学と有機化学のエッセンスを確実に学べる恰好の一冊である。
初学者を念頭に置いた明解な記述で福祉国家の基礎から応用までを学ぶ。国際比較のための理論、分析手法である計量分析について解説し、その上で各国の事例を概観する。一冊で福祉国家を包括的に学べるテキスト。
一語一語のことばと、それらが形成する見えないネットワーク。語彙は言語の「細胞」であり、時代・文化を素早く、鋭く映し出す。本書は意味、語構成、量的構造、文化などのカテゴリーと、語彙構造分析やパーツ化などの新たな手法・視点から、21世紀の日本語史を編むために必要な「語彙の歴史」を描く。
本書は3部構成になっている。第1部では、第1章において生物多様性における保全遺伝学の役割を示し、第2章では生物進化からみた保全遺伝学の課題にどう対処するかを論じ、第3章では種内多型からみたその課題を列挙し、保全遺伝学の意義づけを示そうと試みた。また、第4章では、国際的見地を含めた、いくつかの遺伝的多様性保全プロジェクトを紹介した。第2部では、染色体レベル、タンパク質レベル、DNAレベルから、それぞれ保全遺伝子の方法を概説し、さらに野外でのサンプリング法についてもふれた。バイオテクノロジーの専門書はすでに多数出版されているので、ここでは野生動物を対象とした分析法にできるだけ的を絞って、基本的な留意事項を紹介するよう心がけた。第3部では、大型哺乳類から昆虫まで、プロジェクトの研究成果を中心に野生動物の保全の実際を紹介した。
いまや企業の経済活動には、単なる利潤追求だけでなく、社会的公正性や環境への配慮などの社会貢献をどれほど行っているのかが問われる。本書では、サステナビリティを念頭におきつつ、環境配慮型社会に向けた本質的なCSRを解説している。CSRの基礎と本質を学べるとともに、それとサステナビリティとの関わりが理解できる新しいCSRのテキストである。
21世紀、人類最大の難問は「水」である。今後の人口増加は水・食料が少ない地域で起こり、対応を誤れば深刻な環境破壊や資源の枯渇をもたらす。本書は、バーチャル・ウォーター貿易を介して干ばつへの対応や地下水・生態系の保全を図る、新たな水利用の理論を講築する。世界最大の「バーチャル・ウォーター純輸入国」日本は、世界に何を問うべきか?!
AI・ビッグデータの暴走を止めよ!業界内部を熟知するデータサイエンティストによる、人類への警鐘!いまやAI・ビッグデータは、人間の能力・適性・信用、さらには善悪や身体までも評価し、選別し始めた。格差を広げ、社会を破壊するデータ活用を変えよ!
国際競争に打ち勝つ!製品の改良、品質の向上、原価低減を実現した日本の製造業で展開されている最新の管理会計実務を分析し、さらに管理会計の重点移動に対応できる研究方法や調査方法を本書では試論的に展開している。
私たちはどこから来てどこへ行くのかー。この根源的な問いに対して、分析・還元・論理・客観を旗印とする科学、とりわけ生命科学は、有効に答えてきただろうか。博物学と進化論、DNA、ゲノムという考え方、クローン技術など、人類の「生命への関心」を歴史的に整理し、生きものすべての歴史物語を読み取る「生命誌」の取り組みと展望を語る。