本編では、5人の目を通して、魚市場で出会った本物の魚と本物のプロの技を紹介しています。本物ですから、見て読むだけでも楽しめるはずです。なおかつ、本物に習って、見よう見まねでもいいから、厨房で包丁を握って魚をおろしたりしてみれば、もっと楽しめるはずです。しかも、本物はちゃんと基本が押さえられていますから、いろいろと応用も利くはずです。
本書では、江戸流そばの打ち方の手順説明と合わせ、そばにまつわる歴史的背景、文化史なども包括してまとめた。
ちょっとしたコツで料理はこんなにおいしくなる!「毎日新聞」日曜版で話題になったレシピに本書のためのオリジナルメニューを加えた最強「おうちごはん」!
「忙しい人にこそ、フランスの家庭料理を知ってほしい」いつもの食材や調味料で自宅がビストロにーヘビロテ必至、我が家の新定番57品!
ありし日、紀伊半島中央部十津川(熊野川)流域で伐り出された材木は、筏に組まれ、熊野川の豊かな流れにのって新宮市まで流送された。その距離100余キロ。熊野川の河口は筏でうめつくされ、川原には宿屋、鍛治屋、飲食店などが軒をつらねた。そしてここにも山奥でと同様に、木とともにくらす人々の労働があった。
なんてでかいんだ!なんて無垢なんだ!この自然の中を歩いてみたい。おずおずと足を踏み入れた湿原には、ぼさぼさのおかっぱ頭のようにスゲがもりあがるヤチボウズが連なり、ヨシとヤチハンノキが濃淡をつけるだけの果てしない平原が広がっている。その原野の片隅で、菱の実の収穫を祝うアイヌの祭りが、静かに行なわれていた。手つかずの自然を求め、原野に生きる人々の証言を追って、自分の足で釧路湿原の素顔にせまる、気鋭のルポルタージュ。
自然の楽園を求めて、北海道の原野でくらしている著者が、アメリカの砂漠の旅にくり出した。その乾いた大地には、サボテンが花開き、鳥やウサギやリスたちが、目の前に、足もとに、次々と姿を現わす…自らの自然体験をふりかえりながら、砂漠の豊かな自然の姿を、三人の旅の仲間との珍道中とともに、いきいきと描いた、ナチュラリスト砂漠紀行。
『ジャングルの少年』の著者、探検・旅行作家のチボル・セケリが記した、アメリカ大陸の最高峰アコンカグア登頂のたぐいまれなドキュメント。嵐にみまわれた山頂でくりひろげられた人間ドラマが興奮と感銘を呼ぶ。少年少女から大人まで。
職業は飴屋にテキヤに興業師、大工に屋台のパチンコ屋。特技は村人相手の泣かせの一席。カッとすればお釜を飯ごとブン投げ、子どもを逆さ吊りの水責めにし、女房と芝居もどきの大立ち廻り。こんな父となま身のつきあいをしながら、“ぼく”は成長していく。旧満州からの引揚げ家族が大まじめに、無類におかしく生きぬく戦後史。
千二百年の歴史をもつ、仏教の聖地高野山。昭和の初期、なお女人禁制の名残りの色濃くのこる山内の大寺院に拓かれた家庭生活。無心に育つ子どもたち。記憶のかなたから、幼い日々の至福の時が、いま、あざやかに甦る。静かな感動をよぶ“時間をさかのぼる旅”。
夏が、始まろうとしていた。30年代初頭のパリ。下町モンマルトルの路地から路地を、ひとりの少年がさまよい歩く。いまだに信じられない、母さんの死…。喜びに沸き悲しみに沈むごとに色あいを変える街、その日常とお祭りが、傷ついた魂を包みこむ。