世界を変える大冒険へと向かった娘のミューリを追って、旅を続ける賢狼ホロと元行商人のロレンス。だが借金で悩むサロニアの窮地を救ったロレンスの活躍が、思わぬ余波を生む。「貴重な森が失われる」と、森林監督官から詰め寄られてしまうのだった。トーネブルクの未来を思い森を切り開く決断をした領主と、先祖代々の森を守りたい領民。その両者を気遣うホロを悲しませないためにも、ロレンスは皆が納得する妙案を練ることになる。しかしそんな中、木材取引の相手、港町カーランの背後にはある女商人の影があって…。長編書き下ろしで贈る、賢狼と元行商人の幸せであり続ける物語、第7弾!
狼の化身ルティアが抱えていた心の呪縛を解き、教科書を巡るアケントでの争いに終止符を打たせたコル。目的であった聖典印刷の目処も立ち、いざ公会議に向けコルたちは準備を始めるのだった。全世界の聖職者が集う公会議、来るべき論戦を優位に進めるべく、一人でも多くの味方集めが重要となる。だが、その出鼻をくじくように“薄明の枢機卿”の名を騙る偽者が現れたとの報せが届く。聖堂都市エシュタットの圧政に立ち向かう、“薄明の枢機卿”の名の許に建てられたという希望の街オルブルク。かねてからの謙遜が仇となり、自分が本人であることを証明できないコルは決断を迫られるー。
近いうちにこの切先が、私の手の内で何人かの血を吸うであろう…。Q大附属病院に入院する「私」は、レントゲン室に勤務する異母弟から寿命2週間の宣告を受ける。理不尽な運命を豪快に笑い飛ばしたものの、死ぬまでに成し遂げなければならない仕事があった。やがて、私は背広の内ポケットに家伝の短刀を忍ばせると、生命がけの復讐の旅に出る。文学史上で異彩を放ち続ける傑物による、粒ぞろいの短編8編を収録。
なぜ、オブジェクト指向“らしく”ならないのか?設計を強くするための教科書。オブジェクト指向開発の保守本流。必要最小限のステップでユースケースから保守性が高く動作するコードを得るための手法がここに。分析麻痺に陥らないための思考プロセスを、理論、実践、練習の3ステップを通して完全理解。
遺品蒐集を趣味とする青年・高坂和泉は、様々な死を描いた一連の絵画“死者の行進”を集める中で、好奇心旺盛でお節介な駆け出しカメラマン・国香彩乃と出遭い、遺品をめぐる厄介な事件に関わることに…。写真家の遺児のもとに現れるお化けの正体、老地主の奇妙な遺言ゲーム、亡き恋人からの最後のプレゼントの行方ー故人の想いを“鑑賞”する和泉が見つけ出す真実とは?生と死をつなぐゴシック・エンタテインメント。
図書室司書として働く天涯孤独な江上喬には、ずっと心の支えにしてきた小説があった。その著者である君塚映司を、そうとは知らずに年上の友人として慕っていた喬は、ある夜、酔ったはずみで彼に抱かれてしまう。「初めて会ったときから、どんなことをしてもほしいと思った」-戸惑う喬に、これまでにない強引さで脅すようにつき合うことを強要してくる君塚。やがて彼の真摯な優しさに身も心も惹かれるようになる喬だが、君塚の執着の秘密を知りー。
目を覚ませ、防衛省!これじゃ、この国は守れない。言うべきことを政界に言わず、現場の実情を知らず…。防衛省には危機感があるのか?国民をごまかそうとしていないか?元・海上自衛隊自衛艦隊司令官(海将)が危機感と使命感で立ち上がった。GDP比2%を問う。
樹が20年ぶりに再会を果たした「巨大なドラッグクイーン」ジョーママは客がゆすられていることに悩んでいた。店自体も経営難に陥っている。トラブルの裏には重大な秘密があると直感した伊集院大介は、Xmasで賑わう六本木の街へ向かった。
映画『新撰組』で初主役の座を射止めた銀四郎。理不尽な扱いを受けても、銀四郎を“銀ちゃん”と呼び慕う大部屋俳優のヤス。ある日、ヤスの下宿に銀四郎がかつてのスター女優・小夏を連れてきた。憧れの存在に舞い上がるヤスだが、彼女が銀四郎の子を妊娠していることを知る。言われるがままに小夏を引き受けたヤスは、生まれてくる子どものために、危険な「階段落ち」に挑むがー!?衝撃的な話題をよんだ直木賞受賞作!
「家を買うなら五輪後」とまことしやかに語られる東京23区。しかしこの瞬間、大きな変化はすでに起こっていた!不動産事情に詳しい著者曰く、「働き方改革」に象徴されるライフスタイルの変化に伴い、住まい探しの絶対的価値基準「沿線ブランド」「都心まで○分」が崩壊。街の“拠点化”が進んだ先に新たな格差が露呈し始めたという。湾岸タワマン、団地、観光地ー。東京に住むなら、この先やってくる「街間格差」に備えよ!
発想力の貧しい農業研究者が20年かけて言語化・実証した、凡人でもできる仕事で「独創性」を発揮するコツ!
気になる「あれ」を作っている人はどんな人たちなんだろうー本書はそういう単純な動機から生まれました。経済のソフト化とか、他国の追い上げによって、モノ作りの現場は自信を失いかけているかのように報道されていますが、ちょっと視点を変えてみると、素敵でかっこいいモノが生み出されています。そして訪ねていくと…そういうモノたちは、「職人技」によって支えられているものでした。十の物語が紡ぎ出す新しいモノ作りに、参加してみませんか。
徳川家康の目前に、井伊虎松(直政)という若者が現れた、。家康の隠し子だという。虎松は家康を一見し「天下人になれる人物」と観た。彼は明智光秀を唆し、本能寺の変を起こさせる。天下人になった豊臣秀吉の勧誘を退け、朝鮮出兵に反撥する直政。家康一筋に奉公し、徳川安泰の世づくりへ敢然と立ち向かう。-新視点で描く、文庫書下ろし長編時代小説。
応用力を支える基礎知識を学び、ひとつ上の表現力を身につける。全手順を徹底詳解するフルFlashサイト制作を通じて体得する「絶対力」。Flashの画面構成、ツール解説からActionScript3.0を駆使したプロフェッショナルテクニックまで、そのすべてが活きる。外部ファイル読み込み、グローバルナビゲーション、PhotoGalleryモーションXML、波形編集など、表現力を拡大する全18サンプル掲載。
「本質をとらえたモデル」は、変更に強く、美しい!問題を浮き彫りにし、解決していくモデリングの過程を詳説!効果的な情報システムを設計しよう。
組織のなかで、減点されずに生き残るには、仕事から逃げ、責任を負わないのが得策です。その見本となるのが「お役所しごと」…。顧客軽視、無責任、コスト意識ゼロの仕事は、どうやって発生するのか、どうすれば直せるのか。スルー社員が増殖していく多くの現場を見てきた会計士が、皮肉をまじえてわかりやすく説きます。
宗教にはそれぞれ教典がある。開祖やその弟子たち、あるいは教団によって書かれ、編まれ、受け継がれた「教えの原点」だ。時代が変わり、教義が揺れる時に、人々が立ち返る場所としての原典ともいえよう。ユダヤ教、キリスト教、イスラム教、仏教から、ヒンドゥー教や神道、儒教・道教まで。歴史を超えて受け継がれてきた教典はどのように生まれ、何を私たちに伝えようとしているのか。信仰の核心に迫る新しい宗教ガイド。
「日本の復興は、鉄道が中心となってやらなければならない」(一九四五年八月一五日、鉄道総局長官の発言)。進駐軍専用列車の運行、続発する事故等の混乱のなか、独立採算制の企業体・日本国有鉄道は誕生した。ビジネス特急「こだま」、東海道新幹線、通勤五方面作戦ほか近代化に努めるが、過大な投資等で赤字が膨らみ、分割民営化により四〇年の歴史を閉じた。その後のJR三〇年も含め、鉄道から見た日本現代史を描く。
「自分の意見が、知らずに誰かに操られている」。それが誘導工作=インフルエンス・オペレーションだ。情報操作やフェイク・ニュース流布を駆使するこの手法は、IT技術の進歩と普及によって近年、範囲、スピード、威力が格段に増した。本書はこの「現代の危機」を欧州各地の関係者取材を重ねて描き出す。それは東京五輪の盛り上がりを迎え、政治の変動もありうる日本において「すぐそばに迫る危機」でもある