うつ状態、摂食障害、発達障害…。心の悩みを抱えた思春期の子どもたちを病院に連れて行けば、すぐに病名が付き、薬も処方されます。けれど、どんな病名が付いたとしても、子どもの本当の悩みと向き合わずに問題が解決することはありません。思春期の子どもの心の悩みの背景には、親子関係や両親の夫婦関係の問題が隠れていることも多いのです。子どもが再び前向きに生きるために、親が家庭の中でできることがあります。
ニューヨークの古書店で『源氏物語』に魅了されて以来、日本の文化を追究しているキーンさん。法話や執筆によって日本を鼓舞しつづけている瀬戸内さん。日本の美や文学に造詣の深い二人が、今こそ「日本の心」について熱く語り合う。日本の古典が愛読されている理由、文豪たちとの貴重な思い出、時代の中で変わっていく言葉、変わらない心…。ともに96歳、夢と希望を忘れない偉人たちからのメッセージがつまった“日本への贈り物”対論集。
幸福とは何かー。この問いに哲学者たちはどう向き合ってきたのか。共同体の秩序と個人の衝突に直面した古代ギリシャのソクラテス、アリストテレスに始まり、道徳と幸福の対立を見据えたイギリス経験論のヒューム、アダム・スミス。さらに人類が世界大戦へと行きついた二〇世紀のアラン、ラッセルまで。ヘーゲル研究で知られる在野の哲学者が、日常の地平から西洋哲学史を捉えなおし、幸福のかたちを描き出す。
「山の魅力」を満喫しながら歩く厳選40コース。食事、個室、お風呂、トイレ、料金…など、おすすめの山小屋、宿泊施設を徹底紹介!
長い歴史をもつ西洋音楽は、二十世紀に至って大きく変貌する。シェーンベルクやストラヴィンスキーに始まり、ジョン・ケージ、武満徹、バーンスタイン…。多くの作曲家が既存の音楽の解体をめざして無調、十二音技法、トーン・クラスター、偶然性の音楽などといったさまざまな技法を開発し、音の実験を繰り広げた。激動する政治や社会、思想を反映しながら時代との闘争を続ける「新しい」音楽のゆくえとは。
607年、日本は隋の煬帝に「日出ずる処の天子」で名高い書状を送る。以後、対等の関係を築き、中国を大国とみなすことはなかったー。こうした通説は事実なのか。日本はアジア情勢を横目に、いかなる手段・方針・目的をもって中国と交渉したのか。本書は、倭の五王の時代から、5回の遣隋使、15回の遣唐使、さらには派遣後まで、500年間に及ぶ日中間の交渉の軌跡を実証的に、「常識」に疑問を呈しながら描く。
世界大戦や恐慌など、歴史上の危機から生まれたシンクタンク。革新的なアイデアをもとに政策を提言し、社会を動かしてきた。ポピュリズムの台頭や中国とロシアが仕掛ける「情報戦争」に直面する今、シンクタンクの「政策起業家」たちはどう応えるのか。「シンクタンク小国」日本の課題は何か。米国の現場を知り尽くし、現在は自らシンクタンクを率いるジャーナリストが、実体験を踏まえ、国際政治の最前線を描く。
意図的に活動を生み出すための、6つの視点に基づく授業構想。
永久磁石モータを自在に制御するには、モータの回転軸に取り付ける「回転位置センサ」を使います。それをソフトウェアに置き換えて、あたかもセンサが付いているような動きを実現する技術が「センサレス制御」です。センサレス化には多くのメリットがありますが、反面、制御が複雑であり、実現するにはさまざまなノウハウが必要です。本書では、その原理からソフトウェアの構築手法まで、実験を交えて解説します。
「戦争の原因には何があるのか」「国際介入の効果とは」「民主主義と平和は関係があるのか」「戦争を予測することは可能か」…。本書は、国際政治学の最前線の成果を生かして科学的に国家間戦争や内戦を論じ、多くの疑問に答える。そして緊張を増す東アジアの現状を踏まえ、日本の安全保障などの展望も示す。歴史やイデオロギーから一定の距離を置き、データ分析から実証的に国際情勢と戦争の本質に迫る試み。
縄文・弥生・古墳時代を中心に、80箇所の遺跡・古墳と46箇所の博物館・資料館を写真と図解で詳細にご紹介します。
森林と流域圏の再生をめざして、森林ボランティア・市民・研究者の協働で行なう、手づくりの人工林調査のためのガイドブック。
世界に冠たる「鉄道大国」日本に、いま求められる「鉄道政策の改革」とは何か?日本の鉄道事業の現状、そして先進性と後進性をデータに基づいて明らかにし、欧米諸国・諸都市との比較を交えて、日本の鉄道事業・鉄道政策が抱える課題を複合的に捉え分析、その解決と改革に向けて5項目の提言を行う。
最も身近な政治の舞台である地方議会。だが、平成の大合併により議員数は半減、政務活動費などをめぐる不祥事も続き、住民との距離は広がるばかりだ。都市部では、首長と対立すると「抵抗勢力」と批判され、反対に支持すれば単に「追認機関」とされる。一方、過疎地では議員のなり手さえ不足している。本書は地方議会の仕組みやカネ、選挙の実態、そして実は重い職責までを丁寧に描き、いま必要な改革を示す。