「古池や蛙飛び込む水の音」芭蕉のこの俳句を英語で説明するとき、「蛙」をa frogとfrogsのどちらで訳すべきだろうか。単数か複数かを決めないまま翻訳することは英語では許されない。ほかにも「ちらちら」「どんどん」などの擬音・擬態語、「雨ニモ負ケズ」の漢字カタカナ交じりの表記、「顔が能面のようだ」といった比喩など、翻訳困難な日本語表現を紹介。夏目漱石も村上春樹も登場する、海を越えた日本語論。
三条実美(1837〜91)は、過激な攘夷派公家、七卿落ちで知られる。維新後は右大臣・太政大臣として新政府の頂点に立つが、政治手腕に乏しく、無能という評価すらある。だがそのような人物が、なぜ維新後18年間も、大久保利通や伊藤博文ら政治家を従え、難局に対処できたのか。本書は、時代の寵児として脚光を浴びた青年期から、苦難の長州・太宰府時代、新政府内での役割など、その生涯を丹念に追い、実像に迫る。
医療現場、原子力発電所等、一つ間違えば大きな事故が生じうる組織において、学習はどのようになされるかー。失敗を含む「日常的実験」の繰り返しこそ、現場での学習の資源である。本書では、このリスクを伴う試行錯誤を許す空間を「学習の実験的領域」と呼び、法的・経済的諸条件に影響され、組織ごと、状況ごとに変動するその不安定なありようを明らかにする。フィールドワークや豊富な民族誌的資料をもとに、学習を社会科学のテーマとして扱い、状況的学習論といった従来の理論モデルを超える新たな枠組みを示した。事故と安全、科学技術、組織といった具体的文脈のもとでの学習を考える、数々の概念装置を与える書。
「マスコミを信じるな」。ネットの浸透に伴い、高まるマスメディア不信。長く独占的地位にあった新聞、ラジオ、テレビに、近年は不要論まで語られる。社会にとって、マスメディアとはどのような存在なのか。そもそも、「世論を動かすほどの大きな影響力を持つ」というイメージは真実なのか。長年の研究成果をふまえ、問題視される偏向報道、世論操作などの実態を科学的に検証し、SNS時代のメディアのあり方を問いなおす。
ヒマラヤ山脈から赤道近辺に及ぶ広大なインド亜大陸。過酷な気象条件のもとに暮らす人々が現代まで連綿と受け継いできた“インド的”な思考の根底にあるものを、ヒンドゥー教ほか正統派とされている思想に焦点を当てひもとく。
開催に反対する世論、政治家の思惑、文学者による批判、都市での受け止め方、学校での関連教材の配布や観戦動員、音楽や踊りの経験、パイロット選手の記憶ー1964年の記憶を多角的に掘り起こし、「成功神話」を批判的に検証して、遺産の正負両面を明らかにする。
AWS徹底活用ガイドの第2版!本書は、AWSによるインフラの構築と運用の手法を幅広く解説した一冊。アカウント作成からコンテナクラスタのオーケストレーションまでカバー。第2版で新たにコンテナの章を追加、さらに翻訳時点の画面に刷新しています。本書のPart1では、AWSの基本情報を確認した後、簡単な例としてWordPressシステムの構築法を示します。Part2では、インフラ構築/運用の基礎事項を中心に説明。Part3では、データを格納するさまざまな方法を解説します。最後のPart4では、動的スケーリングが可能で、高可用性そして耐障害性を持つインフラアーキテクチャの構築手法を見ていきます。
お買い得盤!
プレトニョフ&ロシア・ナショナル管による
チャイコフスキーの管弦楽曲集!
SACDハイブリッド盤。ミハイル・プレトニョフ率いるロシア・ナショナル管弦楽団によるチャイコフスキーの名演から管弦楽曲をセレクトしたお買い得盤。
1978年に行われたチャイコフスキー国際コンクールのピアノ部門の覇者であるミハイル・プレトニョフ。自ら私財を投じ、財団や企業など様々なスポンサー獲得に奔走、1990年にロシア初となる民間出資のオーケストラとなったのがこのロシア・ナショナル管弦楽団です。楽団員の水準の高さと意欲に満ちたこのオーケストラは1990年11月のデビュー公演で大成功し、以後本拠モスクワでの定期演奏会に加え世界各国で目覚ましい活動を続けております。
チャイコフスキーへの並々ならぬ思いをもつプレトニョフは、楽団創立以来、最重要レパートリーとして演奏を続けてきました。全体を通じ繊細な音楽作りをするプレトニョフですが、洗練されたチャイコフスキーの管弦楽作品は美の極みとも言える名演です。このディスクにはセルビア独立戦争における負傷兵救援基金募集のための慈善音楽会のために作曲された『スラヴ行進曲』、アレクサンドル3世の戴冠式のために作曲された『戴冠式祝典行進曲』、シェイクスピアの劇の物語による『ロメオとジュリエット』、ダンテの「神曲」地獄編第5歌による『フランチェスカ・ダ・ リミニ』、イタリア滞在中に耳にした民謡、軍隊ラッパなどを素材として作曲された『イタリア奇想曲』が収録されております。
演奏の素晴らしさはもちろんのこと、PENTATONEレーベルが誇る技術チームによる録音で、DSDレコーディング技術で収録されたマルチチャンネル対応の極上の高音質録音を楽しむことができます。(キングインターナショナル)
【収録情報】
チャイコフスキー:
1. 戴冠式祝典行進曲 [5:46]
2. イタリア奇想曲 Op.45 [15:53]
3. 幻想曲『フランチェスカ・ダ・リミニ』 Op.32 [24:30]
4. 幻想序曲『ロメオとジュリエット』 [19:46]
5. スラヴ行進曲 Op.31 [9:15]
ロシア・ナショナル管弦楽団
ミハイル・プレトニョフ(指揮)
録音時期:2011年4月(1,5)、2010年6月(2-4)
録音場所:モスクワ、DZZスタジオ5
録音方式:ステレオ(DSD/セッション)
SACD Hybrid
CD STEREO/ SACD STEREO/ SACD 5.0 SURROUND
Disc1
1 : Coronation March
2 : Capriccio Italien, Op. 45
3 : Francesca Da Rimini, Op. 32
4 : Romeo and Juliet
5 : Marche Slave, Op. 31
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順調に成長を続けた日米欧経済はなぜ長期停滞や格差拡大に陥ったのか。従来の経済学ではうまく説明できない。本書ではお金や富の保有願望=「資産選好」に注目し、経済が豊かになるにつれて人々の興味が消費から蓄財に向かい、経済構造が大きく変貌した経緯を解明。高度成長期を支えた従来型の金融緩和や構造改革、減税やバラマキ、教育方針が、今では無意味か逆効果であることを明らかにし、低成長時代の経済政策を提言する。
パートタイム・アルバイトの労務管理から、フランチャイズ契約、風営法などの知識まで店舗運営の責任者として知っておくべき法律のポイントをやさしく解説。