フランス、セヴェンヌ地方。両親、長男、長女。幸せな家庭に待望の第三子が生まれた。愛らしい子どもだったが、次第に彼が重度の障がいを抱えていることが分かる。長男は弟の世話にのめり込んでいくが、長女は弟の存在に徹底的に反抗する。だが、介護に疲れ果てた家族を救うために立ち上がったのは長女だったー。障がいを持つ子どもが生まれた家庭の葛藤を、庭の石の視点から克明に描き、フランスでは高校生が選ぶゴンクール賞、フェミナ賞、ランデルノー賞を受賞し、日本では第1回日本の学生が選ぶゴンクール賞を受賞した話題作。
エッセイとは異なる新たな一面がかいま見られる。単行本未収録の一篇を加えた初の対談集。
幸せも健康も日々の生活から。生活習慣病予防と太りすぎ対策。家庭でできる手当法。頭をよくする生活の根。90歳で若者のごとく。長寿の原点は何か。世界の長寿者より学ぶ。脳の老化を防ぐ心と体…医者いらずの健康法。「いのち」の力を養うための食事と生き方。
敵は少なく、食料は豊富ー理想の環境を手にしていたミーアキャットの群れが、ある日ハゲワシに襲われた。過去の成功体験にとらわれるリーダーたち、手段から目的に変わってしまった管理手法、報告だけが繰り返され、アイデアの出ない会議。群れに突然訪れた危機は、成熟した組織ならではの問題を浮かび上がらせる。変化への対応力を欠いた群れをハゲワシの興威から救うために、新米リーダーのナディアがとった行動とは?!
社会保障国イギリスのイメージとは裏腹に、老人問題は深刻だ。失業青年が頭を剃り上げ、“いちゃもんつけ”で不満を発散させる。押し寄せる移民が社会の底辺にくすぶる。外国の大金持ちを泊め、領地や屋敷の維持費を稼ぐ上流人。その姿は、滅びゆく帝政ロシア有産階級に酷似する。だが依然、階級社会は健在だ。金持ちか貧乏かで、言葉遣いが全く違う。しかし、そんな中でもイギリス人はユーモアを愛好し、生真面目な無趣味人間は敬遠の憂き目にあう……。ロンドン在住のジャーナリストが体験に照らして書きとめた、イギリス社会の最新カルテ。
衛星放送、CA-TV、ハイビジョンと、どんどん技術はすすんでいくけれど、肝心の番組の行方はどうなるのだろう?そこで、世界に冠たるイギリスのテレビ番組の制作現場を拝見。テレビ界のシステムのありかたを探り、多数のテレビマンたちへのインタビューを通して、番組制作の姿勢と執念を浮き彫りにする。
6人の子供たちと南極に向かったクストー隊長。大切な自然を開発から守らなければ。
本書は、企業や大学の研究者によって執筆された、決定論的カオス(deterministic chaos、以後カオトと略記)に関する応用を指向した解説書である。
これまで身体面の発達や発育などに重点がおかれてきた小児保健においては、昨今、少子化の進行、夫婦共働き家庭の一般化、家庭や地域社会の子育て機能など小児や家庭をとりまく環境に大きな変化がみられ、親子関係を基盤とした小児の心の問題に関わる対応が不可欠とされてきている。また、このような小児の育児環境も家庭や地域にゆだねるだけでなく、社会的な基盤の整備を図り、子どもの健やかな成長や育成、そして、福祉の充実に保育、保健、看護関係者の密接な連携が求められている。本書は、これら時代の要請を踏まえて、子どもの健康の考え方や小児保健の現状および今日的課題、看護観など最新の知見について保育と保健・看護の視点から捉え、実習をとおして小児保健の体系的な習得、創造性や実践能力の養成に対応できるよう配慮した。
戦前・戦後に平和を掲げ、人間らしく不屈に生きた作家宮本百合子。第一線の研究者・作家・若手評論家らがその文学と生涯の今日的魅力を語る。