元プログラマの操縦士レイフは、気がつくと脳だけの姿で宇宙船につながれ、コロニー連合への兵器にされていた。レイフはその元凶の謎の組織“均衡”に、決死の反撃を試みるが…。そのころエイリアンとの外交任務中のコロニー防衛軍のハリーは、“均衡”の攻撃を受けた地球の宇宙船を救助していた。連合と地球、エイリアン間に争乱を引き起こす“均衡”の目的とは?大人気ミリタリーSF“老人と宇宙”シリーズ第6弾。
妻の依頼は、浮気調査だった。夫は、数多くのヒットソングを生み出した作詞家。華やかな業界だが、彼自身は人づき合いをしない。そのため彼に関する情報は少なかった。豪邸に妻と息子と暮らし、敷地内には実姉の家もあった。苦労の多かった子供時代、生活を支えた姉を大切にしていて、周辺では「姉が恋人」と噂されていた。探偵による監視が始まった。浮気の兆候はない。だが妻は、調査の続行を希望。そして監視下に置かれた屋敷で、死体が発見される。
外へ、純粋なる外部へー語ること、書くこと。始まりも終わりもなく、痕跡を残すこともなく、肯定でも否定でもなく、あらゆる負荷と重力を逃れ、文学が切り開くものとは一体何か?伝説の名著、ついに完結。
北海道・松前から九州・玄界灘まで。30年以上にわたり、800人を超える人びとを訪ね歩く、著者の「海への思い」。
煌びやかな宝石と漆黒の外套を身に纏う若き錬金術師クレストフ。彼はダンジョンで貴き石の精霊ジュエルにコツコツと貯めてきた宝石を食べられてしまう。怒りに震えるクレストフにジュエルは詫びとして精霊たちが集めた金銀財宝が眠るという秘境・宝石の丘への道案内を提案するのだった。クレストフはジュエルを利用して鉱山を開発し、旅路の資金を稼ごうと画策する。採掘を進めるうちに、鉱山の洞穴は盗掘者たちを撃退するダンジョンへと姿を変え、いつしかクレストフはその支配者として君臨することになるのだが…。宝石を巡る命懸けの探索に挑む一人と一匹の運命は!?
2018年8月に8日間にわたって開催された日本一過酷な山岳レース「トランスジャパンアルプスレース」に完全密着。未公開エピソード満載の疾走ノンフィクション!
さらなる再考証と校訂を経た、独語版原書からの“完全”翻訳版!世界初の実用ジェット戦闘機・Me262を装備する“エースの部隊”を率いた鉄十字の騎士が語る、ドイツ空軍の栄光とその最期。
避難・除染・再居住の問題、暮らし・文化・心への影響、健康被害、人体実験疑惑…ビキニ環礁、エニウェトク環礁。かつて30年にわたり日本領であったマーシャル諸島では、日本の敗戦直後から米国の核実験が67回もくり返された。長年の聞き書き調査で得られた現地の多様な声と、機密解除された米公文書をていねいに読み解き、不可視化された核被害の実態と人びとの歩みを追う。
小学六年生の祥と放火容疑をかけられた知的障害のある信。二人の少年の友情を綴る表題作はじめ、困難に直面した様々な境遇の人々を描く六編。彼らの不自然な行動に隠された「想い」とは?意外な真相と心に染みる人間模様。短編の名手が贈る、ほろ苦くも優しく温かなミステリ集。
「勝てば官軍、負ければ賊軍」という言葉があるように、勝った者が正義となるのがこの世の常だ。志を抱き、最後まで幕府に忠義を尽くした集団「新選組」を語る上で、この言葉は心に迫るものがある。故郷・日野から出立、そして京都での華々しい活躍から一転、「賊軍」として北上を余儀なくされた彼らは、何を思い、戦ったのか。明治維新から150年となる今、北の大地に散った彼らの生き様をもう一度読み解く待望の一冊。
五十になっても、八十になっても、だれかに恋して悶々としなくてはならないのだろうか。「恋愛」に対する疑問から、書く女の孤独までーすぐには役に立たないけれど愛おしい人生の凸凹を味わって、膝を打ちたくなるエッセイ集。三浦しをん、吉本ばななとの爆笑対談など豪華ゲストも登場。
グローバル化の進展がもたらした不平等の拡大を背景に、世界中で移民排斥や孤立主義を訴える政党の支持率が上昇し、世界は急速に閉鎖的な空間になりつつある。蔓延するポピュリズムは、第二次世界大戦以降の西側先進国の「繁栄」を実現してきた「西洋」の理念ー開放性と平等ーを捨て去り、各国の協調関係を分断し、一国内でも断絶を引き起こすかもしれない。私たちはいま、「西洋の繁栄」の終わりの始まりにいる。それを避けるために、一人ひとりと国家は何をすべきか?知日派として名高い国際ジャーナリストが、米国、英国、欧州、日本、スイス、スウェーデンを事例に「自由」と「豊かさ」を守るためにいま取るべき行動を提言する。