年下の男との失われた愛の記憶を呼びさまし、それを小説に綴ろうとする女の情念を精緻きわまりない文章で描く。「アメリカ文学の静かな巨人」による傑作。
日本に定着した外来生物、その防除と駆除の最前線。近年、話題となっている外来生物種に焦点をおて、それぞれの日本への導入経緯や被害の現状、世界的な動向を掘り下げて分析し、これからどのように外来生物と向き合っていくべきかを考える。
複雑に絡み合う変化を、「現場発」で解説!世界の地政学や経済・産業などの様々な場面で同時進行する変化を、エネルギーの糸でつなぎ合わせた。
天才クラシックギタリスト・蒔野聡史と、国際ジャーナリスト・小峰洋子。四十代という“人生の暗い森”を前に出会った二人の切なすぎる恋の行方を軸に、芸術と生活、父と娘、グローバリズム、生と死などのテーマが重層的に描かれる。いつまでも作品世界に浸っていたいと思わずにはいられないロングセラー恋愛小説を文庫化!
新人プレイヤーを鍛える合宿が開始。戸惑い、衝突、敗北…彼らに訪れた初めての試練。同じ頃、シロエたち“円卓会議”の代表らは、大地人同盟との交渉にのぞんでいた。その舌戦のさなかの出会いが、シロエにこの世界の真理に近づくきっかけを与える。“アキバ”を離れ繰り広げられるふたつの「チーム戦」。
ドSな兄は就職活動、天使の次男は大学受験…時にドキッ、時にキュンな兄弟観察記!オール描きおろし完結編。
がんの夫を看取り僧侶の道へ進んだ看護師が語る、大切な人の看取り・死について。「命の終わり」に寄り添い、苦しみ、悩み、迷い、もがく。実はその経験が、とても大事なのです。
前例のない危機の連鎖は一体なにを意味しているのか。近代の終焉とグローバル資本帝国の興亡を一体として捉え、21世紀という未曾有の時代を鮮やかに読み解く。
利潤率低下=資本主義の終わりという危機は、資本の抵抗によって、人々の貧困化と民主主義の機能不全を引き起こしたが、そこに制御の困難なAI(人工知能)の発達と深刻な気候変動が重なった。我々が何を選択するかで、人類の未来が決定的な違いを迎える「大分岐」の時代。世界最高峰の知性たちが、日本の若き俊才とともに新たな展望を描き出す!
病の宣告、就職内定後の不安、子どもの反発…様々な悩みを抱え、彼らは北海道へひとり旅をする。その旅の途中で手渡された紙の束、それは「空の彼方」という結末の書かれていない小説だった。そして本当の結末とは。あなたの「今」を動かす、力強い物語。
混迷を深める戦国時代。明智光秀による本能寺の変を乗り切った織田信長だったが、その首を狙う者は多く、戦国の世はますます荒れていた。そんな時代が生み落としたものに、親も仕事も何もない“おわりもん”と揶揄される者たちがいる。自由気ままに生きている“おわりもん”の五郎左衛門と又兵衛は、初めて参加する戦に前日の深酒で寝坊してしまう。だがその遅刻のおかげか、逃げていた敗軍の大将・藤田重盛に遭遇。藤田を助ければ褒美がもらえると喜ぶ二人。この時から、彼らの人生の大転換が始まった!どんでん返しの連続から予測不能な結末へ!稀代のヒットメーカー放送作家が描く、興奮&感動、痛快&爽快、そして笑える、新感覚時代小説。
円相場が衰弱しつつある。コロナ・ショックは最後の打ち上げ花火にすぎない。金利が各国とも最低レベルにあり、超高速の自動発注システムが相場を支配する。このまま為替相場は終焉を迎えてしまうのか。四半世紀にわたって相場をみてきた日経のベテラン記者が、マネー経済の本質的な変化を伝える。
江戸時代の東海道を、大妖怪を追って旅していた蒼太、お夏、信助。ところが、3人は京都に着く一歩手前で、金しばりにされてしまった。未来からきた補獲班が、五郎左衛門にだまされても、何もできない…。それでも3人はあきらめず、自分たちで補らえようと、大寄合に乗りこんで!?妖怪だらけのアドベンチャー・ストーリー、ついに完結!!
素粒子から星や銀河まで、生命誕生から意識の謎まで、さまざまな秩序と構造をもたらす物理的な原理を見ていきながら、宇宙の年表に沿って読者を時空の旅へといざなう。人の寿命は限られているが、宇宙における生命と心という現象もまた、限られた時間しか存在しない。そしてはるか先には、物質すら存在できないときが訪れる。この進化する宇宙の中で、ほんの束の間、まったく絶妙な瞬間に存在する私たち人間を基点に、時間の始まりであるビッグバンから、時間の終わりであるこの宇宙の終焉までを壮大なスケールで描き出す。
「ネオコンは変容した。もはや支持することはできない」-ウォルフォウィッツ前国防副長官らとともにネオコンの主流を歩み、クリントン政権時代には「対イラク強硬策」を主張した論客、フランシス・フクヤマが、“転向”を表明した。近視眼的なものの見方しかできなくなったアメリカの“弱点”を鋭くえぐり、危うい状態に陥った世界への新たな展望を示す本書は、洞察の深さと、精緻な論理構成から欧米で喝采を浴び、ベストセラーとなった。名著『歴史の終わり』以来の転換点に立つフクヤマの最新政治思想論。
大規模戦闘がいよいよ勃発!異世界の危機に、“冒険者”と“大地人”の共同戦線が開始。