表題作「夜の終わりに」をはじめ、1981年から約30年間の浅見作品の中から油彩画を中心に102点を厳選収録。
負けずぎらいの姉・良子。弟の太一は…やさしくて…ちょっとよわむし。
村上春樹は、あれほど作品が読まれているにもかかわらず、言及するにたる「作家論」がほんのわずかしか書かれていない点で日本近代文学史上、稀な作家である。「作家論を生まない村上春樹」に、近代小説の本質、村上春樹の作品の特質、時代背景、さらに村上春樹という人物とその世界認識など、多面的な光をあて、作家村上春樹の軌跡とこれからについて論じる。
妻子を捨て女と逃げた男の28年ぶりの帰宅。男の思いは、あの日の駅のホームに漂着する(「あの坂道をのぼれば」)。今はもう会えなくなってしまった大切な人たち。思いは時を超え、ささやかな奇跡を起こす。切なくも希望に満ちた4篇を収録。
河野四郎42歳。産業廃棄物の処理用プラント販売を手がける会社の営業部若手課長で、38歳の妻、中学3年と小学6年の男の子がいる。脱家庭的人間の河島が、ディナーショー、行きつけの店、空港、茶道教室など、日常のふとした出会いの中で知り会った女性たちと、ごく自然に、そしてあくまでもドライにアバンチュールを重ねてゆく…。河島四郎のラブ・ハント・ストーリー14編。
週末の街角で、出張先のホテルで、雪の降る空港で。-ますます冴えわたる河島四郎のラブハント・テクニック。
何かを終わらせ何かを始めるためには、一つの積極的な意志が要る。2009年から2013年まで朝日新聞好評連載。現実の深奥をとらえ、深い思索を積み重ねた廉直な名コラム48。
あの雨の日。大学からの帰り道。突然の交通事故で、想い人に想いを伝えられないまま息絶えてしまった「私」の瞳に映ったものはー!?恋愛小説の旗手、泉和良が切り開く、“死”から始まる物語。きっとあなたも涙する、せつなさ100%の星海社SF。
恋の終わりは儚いものと知りつつも人はいくつになっても見果てぬ夢に酔う。老いらくの恋を激しく描く恋愛小説。
連合赤軍があさま山荘にたてこもり、宮の森シャンツェに3本の日の丸が揚がった年は、今太閤が列島改造を叫び、ニクソンが突如北京に赴いた年でもあった。高度成長期の生真面目さとエンタテインメント志向の萌芽が交錯する奇妙な季節。3億円事件を知らない世代に熱い時代の息吹を伝える、新感覚の文化評論。
逼迫する戦況と混迷の軍組織の中、騎士の誇りを抱いて戦った“空の男”が綴る、パイロット人生の「始まり」からドイツ空軍の「終わり」までー。