タイタニック号は順調に航海を続けたが、4月14日23時40分、北大西洋上で氷山と衝突した。徐々に高まる乗客の不安を鎮めるため、楽士たちは演奏を始めた。それは最後の運命の瞬間まで続けられたという。偶然同じ船に乗り合わせ、運命を共にした楽士たちは、誰を愛し、何を信じ、どう生きたのかー史実と想像力が絶妙に入り混じり、壮大なスケールで読者を圧倒する稀有な作品。
右脳、右脳というけれど…あなたの左脳は眠っていませんか。混迷する世紀末思想の闇を抜けて、新しい時代の「知」の在り方を探る書。
全体主義の問題は、依然として解決してはいない。第一次世界大戦後、ファシズムが台頭した原因と、その経済社会的背景を鋭く描いたドラッカーの処女作。
アメリカでは既に巨大企業の全盛時代は終った。遅ればせながら日本でも、もはや大企業サラリーマンという肩書きの中で安隠としたサラリーマン生活を全うすることは不可能となっている。人員整理、賃金カット、出向、転籍の嵐の吹きすさぶ中で大企業サラリーマンは如何に対処していったらよいか。「サラリーマンだけが人生ではない!」。
ゴルバチョフ登場から5年、冷戦終結とソ連・東欧改革に終わった80年代。日米摩擦と“日本たたき”に直面する経済大国日本。現場から展望する90年代の国際政治。激動の歴史的意味。
女性敏腕記者、シーアン・クリスチャンの思いがけない運命の変化は、道に飛び出してきた花嫁姿の女性を車に乗せた時から始まった。花嫁の名はアネット。式から逃げ出し、別の恋人のもとへ行くという。捨てられた花婿がエレクトロニクス業界の大物、ウィリアム・キャシディだったことから、その出来事は大ニュースとなり、シーアンはたくまずしてスクープをものにした。だが、事件をきっかけにウィリアムを知るようになったシーアンは、しだいに彼に惹がれていった。ウィリアムの心はアネットに占められているというのに…。
雪が降りしきり、吹雪となった夕暮れだった。女優になる夢を追っているレダは、思いがけずひとりの男に出会った。その男は、4年まえ、彼女の亡き父の会社で事故を起こし、有罪判決を受けたカイル・レアダンだった。レダは、カイルの悲痛な決意のこもった目を見たとたん、避けられない運命を感じた。「自分の無実を証明できるまで、ぼくはきみに与えられるものがなにもないんだ」「あなたをくださることはできるわ。わたしがほしいのはそれだけよ」レダは、カイルの無実を証明する証拠を見つけようとするが、出てきたのは有罪を証明する父の残した1枚のメモだけだった。レダは、カイルを信じるのをやめようとするが…。
「ずっと一緒にいよう」と約束した幼馴染みの雅義と陽翔。高校卒業を機に、陽翔はいつしか恋慕に変わった気持ちを告白するが、振られてしまう。傍にいるのが辛くなった陽翔は、気持ちの整理をするため一年という期限付きで雅義から距離を置く。想いを忘れようと努めた一年後、再会した雅義は変わらず一番の親友として誰よりも陽翔を大切に扱う。募るばかりの想いが苦しくて…。
アメリカインディアンは絶えず変化を受け入れる。人生を終えることさえも…。そんなシンプルな生きかた、シンプルな死にかたに学ぶ。
マロリーは朝、モーテルのベッドで目覚め、隣に裸の男性が眠っていることに驚いた。結婚式を前にして婚約者のウィンストンを愛していないと気づき、数日前、ひとりになりたくてサンフランシスコを逃げだした。昨夜、リノのバーでシャンペンを飲んだのは覚えているけれど…。隣に眠るカウボーイのセクシーな体に目を奪われながらも、ことの重大さに気づいてマロリーは部屋を飛びだした。だが自分の宿泊先に戻ったとたん、ウィンストンに腕をつかまれる。ここまで追いかけてくるなんて!腕を振り払おうともがくマロリーは、別の男性の声に思わず振り向いた。「彼女は昨夜、ぼくと結婚したんだ」。