「もう俺に触らないで下さい。勘弁して下さい。ほんと、お願いっ!」。両親を亡くし、職まで失ってしまった桂城学は、デートクラブ、『アンダー・ザ・ローズ』に再就職が決まった。その超美形が揃う職場で、過去2度、偶然出会ったことのある雛山龍介と再会し、驚きを覚える。しかしこの再会が、桂城にとって受難の日々の始まりだった!桂城の教育系になった雛山に、「何度も再会するなんてこれは『運命』だ」と決めつけられ、仕事で失敗する度に、「愛ゆえのお仕置き」と称してセクハラをされ…。
菱沼組組長・櫻内とボディガードの高沢を巻き込んだ狙撃事件は決着した。だが中国マフィアの趙は、新たな騒乱を予告し香港に戻る。束の間の休息の中、高沢は自身の中で大きくなっていく櫻内の存在に戸惑う。毎晩の行為に身体だけでなく心までも熱く滾り、胸に溢れてくる櫻内への想いを自覚した高沢だが…。そんな2人に無情にも最大の危機が迫る。決戦の地で待つのはかつての友と復讐に燃える仇敵。命懸けの戦いの幕が開く!シリーズクライマックス、波乱の香港編登場。
愛が「殺人罪」と評価されるとき。評判の女医はなぜ患者に致死量の筋弛緩剤を注射したのか?結納を控えて女はなぜこの世でたった一人好きなその男を殺したのか。愛の果てに立った二人の女が選んだ「犯罪」に至る動機を克明に描く。
お前に抵抗する権利はないー病院で目覚めた朝里悠一は、全ての記憶を失っていた。何も思い出せず、不安に感じていたある日、木津川という男が現われる。強引に屋敷に連れて来られた朝里はそこで、憎しみに満ちた瞳と共に無理やり身体を奪われてしまう!!だが、過去を失い生きる意味さえなくしかけていた朝里にとってはその憎しみですら、存在意義を見出せる甘美な悦びで…。しかし、戻らない記憶には思いがけない真実が隠されていて。
オウム事件以降も、歴史教科書問題・酒鬼薔薇事件と、終わりなき日常を濃密に生きる知恵を持たない人々が、ハタ迷惑な噴き上がりをみせつつある。世紀末的混乱のさなか、本書の意義はさらに増大しつつあると思う。
梶井克也は人気コーラスグループ〈サモワール〉の主力メンバーだった。虚飾と悪徳の世界を逃れて日本を脱出し、ヨーロッパを放浪したあげくぼろぼろになってリスボンからその手紙を投函したのだ。そして始った愛が志穂子の無垢の魂に点火したのだったー。めくるめく恋への船出を描く宮本文学の最高傑作。
春の日差しが降り注ぐ王宮の中庭では、華やかな式典が催されていた。「宰相による国王暗殺」という衝撃的な事実が発表されると共に、ゼオルディス王子の即位が決定したのだ。戴冠式と結婚式が同時に行われ、王宮に滞在中だったライセン一家も参列することに。興味津々のアリシアと苦々しい表情のカシュヴァーンだったが、そこに現れた予期せぬ人物の宣言により、事態は一変するー!!緊迫した状況の中、死神姫と暴君夫、ついに念願の夜…!?夫婦の「愛」が何よりも強い!大注目の第10弾。
著者が実の父の死について語った本。思い出や小さなエピソード、人生についての考案が、幼い子どもによくわかるかたちで書かれている。その信ずるところも疑念も、読者に押しつけることなく、ときに深遠にときにユーモラスに語られている。
本書で著者が追求する秘密の問題-偉大な問題はすべて答えがわかっていまったのか?探求する価値のある知の問題はすべて知られてしまったのか?はたして「終焉」を意味する「万物の最終理論」はあるのか?偉大な発見の時代は終わりを告げたのか?こんにちの科学は単なるパズル解きと化し、既存の理論の細部を埋めるだけなのか?著者は、このような問題や他のデリケートな問題に対して、驚くほど率直な答えを引き出す。科学の現実を文芸批評の方法論で一刀両断。
九七年六月、インド・カシミール地方で激烈な謎の熱病が発生した。不審を抱いた国際情報機関の朝倉研吾は独自調査を開始したが、同時に日本、中国、インドネシアなど、アジア各地でも怪事件が続発。やがて諸事件の背後に全世界を揺るがす恐怖の陰謀“福音プロジェクト2”が浮上したとき、ついに魔手が朝倉を襲った…。はたしてその恐るべき計画とは?そして首謀者は誰なのか?壮大無比の構想と卓抜の筆力で人類史上最大の謀略を描くグローバル・サスペンス!超大型新人の誕生。
アメリカの「中国封じ込め作戦」がついに始まった。日米同盟の再構築が、日本の経済風景を一変させる著者独自の視点で描く、元気が出る日本経済論。
父と子、死と記憶、季節のうつろいーメディシス賞受賞作家による胸にせまる小説。
もはや科学には、発見すべき偉大なテーマは何も残されていない!世界中でセンセーションを巻き起こした科学ジャーナリスト、ジョン・ホーガンの出世作。現代を代表する科学者たちの隠された本音を巧みなインタビューで引き出した本書は、世界12ヵ国語に翻訳され、日本でも朝日、毎日、日経各紙が書評欄で取り上げるベストセラーに。ホーガンの舌鋒鋭い筆致は、あなたの「知性」を根底から揺るがす…。
“アフリカ、中国、インド…二十一世紀最大の危機は世界の人口爆発である。だがわが国の出生率がこのまま激減すれば来世紀中には消滅する!”国際情報サービスの朝倉研吾は、厚生省の人口統計表を睨んで愕然とした。「この裏には何かがある!」インドで発生した謎の熱病、日本での輸入食品の怪事件…。調査を始めた朝倉の前に、世界を揺るがす陰謀が次々と現われた。