本書は共立講座「21世紀の数学」の入門編の一冊として計画された線形代数のための教科書・自習書である。本書では、入門書としての立場を考慮して、行列の代数的な計算から出発し、その後で(数ベクトルの)ベクトル空間や線形写像等の概念を説明する方法をとった。この後者の部分(第3、4章)では、(数)ベクトル、行列等具体的な素材を取り扱うのに集合や写像といった抽象的概念が活用される。
子どもの発達の姿を直観的に理解するために、図表・イラスト満載。見やすくわかりやすい発達心理学の入門書。
「光にメロディがあるの?」「あるさ。みんな、そのことに気づいていないだけさ」。“光”を“演奏”することでメッセージを発信する天才高校生・光瑠。彼の「光楽」に、感応し集う若者たち。しかし、その力の大きさを知った大人たちの魔の手が忍び寄る。新次元コミュニケーションをめぐる傑作長編ミステリ。
きらきらうろこをもっていないので、しましまは仲間はずれでひとりぼっち。そこへとつぜん、さめが現れた。「しましまがあぶない!」にじうおは、まっさきにとびだしていった。
微分方程式は微積分法の発見に伴って導入され、ニュートン力学の運動を記述する方程式として力学理論を土壌として発展した。本書は、そのような視点から常微分方程式と解析力学を解説する入門書である。
日常の人間関係を捉えるユニークな視点。人間社会、あるいは生物界に見られる多くの「つきあい」には、いろいろな利害対立がある。本書は、その中で「協調か裏切りか」というジレンマ状況を、ゲーム理論をとり入れた進化生物学の視点から解き明かす。
少女の頃から、生命への興味抑えがたい私だった。長じて生物学を専攻しアメリカに留学すると、DNAの二重らせん構造を初めとする諸発見に、分子生物学界はわきにわいていた。その興奮にじかに触れ、私はすっかり魅せられてしまっていた…「生命とは何か」と今も問いつづける著者が、生命科学者となるまでの自己成長をふり返り、学究の溢れかえるほどの喜びを綴る珠玉の長篇エッセイ。日本エッセイストクラブ賞受賞。
本書は、TQCを継承・発展させたTQM-『総合「質」経営』-の全体像を提示し、大競争時代の企業・組織のあり方を先進的な企業の実践例を交えながら提案している。
関東の名城といわれる忍城の城下町は、足袋と藍染めが評価であった。正保三年の十月、その城下町で六斎市の日に合わせて、役人が江戸者の通行を厳しく取り締まっていた!いましも藍染め屋を訪ねると称して、一人の浪人と若い町人が、番所前で役人に止められて争っていた!!仲裁に入ったのは、旅の途中のご存じ二条左近と、城下一の足袋問屋の女主人である。浪人と町人と女主人の正体は?さらに、いまなぜ忍藩が江戸者を咎めるのか、左近登場の真の目的は何か?!ガッカラ薬師に隠された謎をめぐり左近の推理が冴える。果たして女の心を救えるか!!(第四十二話「光艶忍浮き城命の里」)。他に「第四十三話強艶前橋哀愛しぐれ」併収。
歓喜、悲嘆、憎悪、羞恥、自尊、感謝、侮蔑、恐怖、憐憫…。感情を伝える。パンク=ダダの社会学的な実験。