現代本格の雄、文月優臣のデビュー三十周年記念パーティーに愛読者代表として招待された「僕」こと“中村あき”と、元探偵でクラスメイトの鋸りり子。絶海の孤島に集められた気鋭のミステリ作家と僕たちは、前代未聞の密室殺人に挑戦することになってー!?星海社FICTIONS新人賞から飛び出した、文句なしの本格ミステリここにあり!
一年前に交通事故で父親をなくしたユウタは、小6の夏休みに一人、父との思い出の地を訪れていた。よく一緒にカブトムシをとりに来ていた山奥のダム。今は使われていないそのダムで、ユウタは突然の雷雨に襲われ、足をすべらせて気を失ってしまう。やがて目覚めたユウタの目の前には、一人の小さな女の子とダムに沈んだはずの村が…。タイムスリップした三十年以上前の村。かけがえのないもう一つの夏休みの、はじまりだった。
日露戦争がはじまった明治37年の秋は、稲づくりもうまくいき、一家の生活は、ようやく安定するかにみえた。だが、ある晩豊太郎に召集令状が届く。北海道開拓のルーツを探る大河小説、第3巻。産経児童出版文化賞大賞、日本児童文学者協会賞、路傍の石文学賞受賞。中学以上向。
多くの神話伝説が示すように、虹は昔から人々を魅了してきた。哲学の歴史の中でも、虹はアリストテレス、デカルト、ニュートン、ライプニッツといった人たちによって論じられてきた。虹が科学的に解明された今日でもまだ謎は残っている。虹とは、いったい何なのか。それは、月のような「もの」なのか、それとも風のような「こと」なのか。虹が現れる空についても同じ問いを問うことができる。知覚の哲学、日常的事物の存在論、言語哲学、科学哲学といった、さまざまな哲学分野からの知見を動員して、虹と空がどのような存在者であるかという問いに答える。
駿州沼里藩の江戸留守居役を務める深貝文太郎。主家である水野家と懇意の旗本・内藤家の奥方から、殺された妻に似た人を見たと聞くが、行方は知れなかった。翌日、大規模なお手伝い普請が実施されるとの噂を聞きつけた。千代田城の外堀の底をさらい、櫓の改修も行うとのこと。水野家が指名されれば、財政破綻しかねない。普請回避のため、文太郎は情報収集に奔走、公儀の一番の権力者、阿部大和守に近づこうとするがー。
華奢で繊細な容姿のイラストレーター・響太は過去のある出来事が原因で、一人で食事ができずにいたのだが、幼なじみで恋人の聖の変わることない一途な愛情によって、少しずつトラウマを克服しつつあった。大事にしてくれる聖の想いにこたえるため、響太も恋人としてふさわしくなろうと努力するものの、絵を描くことしか取り柄のない自分になにができるのか、悩みは尽きない。そんな響太に聖は「おまえが俺のものでいてくれればいい」と告げー。
病身の母を抱え困窮するフェイは、意外な報せを受けた。いまは亡き継父が、彼女に財産を遺していたらしいのだ。伝えに来たマチェオ・フィオレンティは大企業の経営者で、相続には、彼の部下として短期間働くことが条件だという。傲慢だけれど魅惑のオーラを発するこの男性の下で…?彼をただ見つめるだけでなぜか胸がざわめくというのに。マチェオは意味ありげに「君が住むのは僕のヴィラだ」と言う。フェイは気を引きしめた。彼に惹かれてはいけないわ。だが屋敷で顔を合わせるたび、二人の性的緊張は高まりー。
ユッコは、アンティークショップでふしぎなティアラを見つけた。夢の中で見たティアラにそっくりで、「わたしの声、聞こえますか?」という声が聞こえる。でも、友だちのポリエには聞こえない。ユッコはくじ引きで、ティアラをゲット。ふたりが喜んでお店を出ると、お店が爆発!どうなっちゃうの!?ドキドキ“乙女チック”ファンタジー、第一弾。
名言!迷言!暴言!ヘヴィ・メタル/ハード・ロック、プログレッシヴ・ロック40年余の歴史に残された感銘を受ける金言、思わず唸る名言から首を傾げたくなる迷言、笑ってしまう暴言、下ネタまで。300人以上のミュージシャンが語った言葉の数々。音楽・政治・宗教・人生・薬物・社会など、全35のカテゴリーに分類。一つの言葉が10秒間で読める座右の書。
世界38の国と地域から参加した全119組のアーティスト情報を網羅。「現代美術」「映像プログラム」「パフォーミングアーツ」「プロデュースオペラ」…。各テーマに応じたキュレーターのテキストも多数収録。国内最大級の国際芸術祭・あいちトリエンナーレ2016公式カタログ。
二十歳の女子大生が溺死体で発見された。両手首と片足首には縄で縛ったような痕があり、彼女は妊娠をしていた。最愛の娘を亡くし、晶子は呆然とする。なぜ死んでしまったのか、子供の父親は誰なのか。自殺と断定して捜査を打ち切った警察に代わり、母は残りの人生を賭けてその真相を追うことを決意する。復讐のかなたに晶子が目にした光景とはー。極限の人間心理を描く衝撃の長編ドラマ。