おすぎとピーコに、「結婚しているからって、べつに不自由しているわけではないんでしょ?」ときかれ、「べつに不自由なんかしていないさ」と答えたわれらが雨さん。バカ正直に、「不自由している」と答えちゃったら、それこそ男が立たぬ、と見得を切る。酸いも甘いも噛み分けた中年の代表選手が、海外の新しいミステリに描かれた恋愛風景に触発されながら、一筋縄ではいかぬ大人たちのいろいろな愛について、深夜に深く考察していく。夜とともに愛も謎も深まるのだが…。酒をくみかわしつつ味わいたい、雨彦流ミステリとのお洒落なつきあい集。
愛ある大人の時間のために。男たちの惑いとあきらめ女たちの怒りと秘かな夢が交錯する人生を綴る名エッセイ。
18年に及ぶ独裁の徹底的検証。きわだった強権政治と世界が注目した高度成長。その栄光と悲惨を体現し、非業の死によつて締めくくられた朴政権の内情に光を当てる。
わたしたちは、ふだん何気なく日本語を使っているが,はっきり意味をつかんでいなかったり、まったく誤解していたりして、まわりの人に笑われることがある。この本は楽しみながら気軽に読めるように、クイズ形式にした「ニホン語の本」だ。おもに誤りやすい故事成句、慣用句、ことわざの言いまわし、間違えやすい敬語、読みにくい漢字の熟語などを集めた。
知恵おくれの子どもたちとの熱いぶつかり合いの中から、尊いもの、キラキラしたもの、真実なものが生まれてくる。止揚学園の子どもたちみんなで描いたうつくしい絵と、心の交流をしるしたエッセイ。4人の息子の父親としての子育て体験談を収録。
みんなとなかよく暮らしていたにわとりのノンコは、歳をとったために、卵を産めなくなってしまいました。にわとりの世話をしているみきおくんは、友だちがノンコを新しいにわとりにかえようといっているのを聞いて反対します。みきおくんの思いの中には、「できるかできないか」という生産性や能力だけを重んじる現代の社会に対する大きな疑問が感じとれます。重い智恵おくれの子の施設、止揚学園の子どもが描いた絵本。
仕事の現場をうたう詩歌100それぞれに、仕事人間の心根を知るエッセイストが〈話〉を付けた異色のアンソロジー。
知ると知らぬで大違い。雨彦流、読んでトクする掌編エッセイ。名刺の利用法、二刀流ブラッシング、揮毫の“技法”、旅館で渡すチップ、ビールの効用、飲む前に卵の白身を、タタミイワシはトースターで、ニンニクのにおい、ながら健康法、いい席確保術、居眠り迷惑防止法など、スパイスの利いた生活便利帳。
文学作品はもとより、日記・書翰・断簡・零墨に至るまで、現存する全資料を網羅し、原典を忠実に翻刻する、はじめての全集。
文学作品はもとより、日記・書翰・断簡・零墨に至るまで、現存する全資料を網羅し、原典を忠実に翻刻する、はじめての全集。
登場人物数10万人、人間関係のるつぼ、それが平家物語の世界である。そして頂点に立つ男たち、平清盛、重盛、後白河法皇、源頼朝、義経、木曽義仲…。動乱のさなか、組織の命運をかけて闘うかれらに、人間関係の真髄を読みとる。組織を活性化させる人間関係のつくり方を、この平家物語からいかに学ぶか。
人工を尽くして自然に帰す。書法の真理を追求して用筆の新理を獲得した清人の叡智が光を放つ書法論の総決算。