2003年に Red Hat Linux 8.0 を使い始めて以来、4年以上の間、Red Hat、その直系の Fedora Core、あるいは近縁の Vine Linux を常用のオペレーティングシステムとして使ってきた。つい先週までも Fedora Core 6 を使っていたが、いろいろあってこの日曜日に openSUSE 10.2 をインストールし乗り換えてみることにした。

インストール

SUSE Linux ディストリビューションは以前に何度かインストールして試したことがあったし、現行の openSUSE 10.2 も最近 Thinkpad X21 に入れて使っていたので、インストール作業で特にとまどうことはなかった。ただし SUSE のインストーラは Fedora や Vine で採用されている Anaconda インストーラに比べ手順が多いし、初めてやる人は他のディストリビューションをインストールした経験があってもインストール完全ガイドのような情報を読んでおいた方がよいかもしれない。インストール前に Fedora Core の /etc、/home、/var/opt/atok は外付けハードディスクにコピーしておいた。zmd と Beagle は標準でインストールされるようになっているが、私は使わないのでインストールされないように設定を変えておく。ネットワーク設定では SSH ポートを開けておく。オンライン更新はリリースから時間が経っているためアップデートパッケージの数が多く、時間がかかるしじっと見ていても仕方ないので、散歩に行って自販機でアイスを買って食べながら帰ってきたらちゃんと終わっていた。

インストール後、あらかじめバックアップしておいた /home をほぼそのまま書き戻したが、root で作業してたら所有者が root になってしまったので、# chown -R kodakana /home/kodakana、# chgrp -R users /home/kodakana を実行して所有者を戻しておく。/var/opt/atok も書き戻し、Atok for Linux を Novell SUSE Linux 10.0 設定例(参考情報)の手順でインストールしてシステムを再起動すると Atok で入力できるようになる。Additional YaST Package Repositories などを参考にいくつかのリポジトリを追加し、さしあたって必要なソフトウェアをインストールする。

ここで、管理ツール YaST のソフトウェア管理で、存在するはずのパッケージでいくつか見あたらないものがあった。openSUSE は日経 Linux の付録 DVD からインストールしたのでそのディスクがインストールソースになっていたのだが、これをインターネット上のインストールリポジトリに入れ替えるとそのパッケージが見つかった。

3D デスクトップとサスペンド

インストール直後にフリーの radeon ドライバで X Window system が動いている状態(グラフィックチップは Radeon 9550)では、電源管理アプレットからの suspend to RAM は正しく働かず、画面が暗転した後サスペンドせずに元に戻ってしまった。suspend to disk (ハイバネーション)は可能だった。その後、3D デスクトップを使うために AMD の SUSE 向けのリポジトリからプロプライエタリの fglrx ドライバをインストールし、 Using Xgl on SUSE Linux などを参考に設定を行った。すると、3D デスクトップは使えるようになったのだが、ハイバネーションからレジュームするときに X Window system が固まるようになってしまった。いろいろ条件を変えて試してみるが同じ。試しに fglrx ドライバを一旦削除し、AMD のウェブサイトからダウンロードできる独自インストーラ形式の fglrx ドライバをインストールしてみた。今度は正しくレジュームはできるが Xgl がおかしくなる。

いろいろ調べたり試してみた結果、ハイバネーションはいい方法が見つからなかったが、コマンドラインで # s2ram -f -a 3 を実行すると SUSE 向けの fglrx 下でうまく suspend to RAM およびそこからのレジュームができることが分かった。

また、ディスプレイ(BenQ FP92W・19インチ・1440x900)は SaX2 による自動設定では水平同期周波数が正しく設定されないため適切な解像度で表示できなかったので、数値を修正する必要があった。

openSUSE 10.2/KDE/Compiz+Emerald

ほか

  • Google Reader や Second Life を使っているとたまにキー連打の状態になることがある。どうもグラフィックドライバに fglrx を使っているときだけ起こるようだ。Google Reader の場合はどのブラウザでも同様の現象が起こるが、ブラウザによって程度に差がある。Second Life については一旦フォーカスを外すと止まる。

  • KDE の K メニューがなんかのまねみたいになってるが、コンテキストメニューから従来のスタイルに戻せる。

  • root で KDE にログインするとすてきな壁紙になってるのね。