本書は長年、食虫植物に魅せられた著者が、膨大な野外調査と豊富な写真を使って、食虫植物のゲノム生物学、分子生物学、細胞生物学、発生学、形態学、分類学、生態学などの知見を統合して、多様性と進化についてまとめ上げたものである。ウツボカズラ、ハエトリソウ、ムジナモなど、世界中を歩き廻って集めた2000枚以上の写真と図によって食虫植物の魅力と不思議を存分に紹介し、あわせて図の説明と本文によって、食虫植物の基礎から最新研究までを網羅した。
本書は遺伝子を通して遺伝学についてのまとまった概念を与えることをねらいとしている。現在の分子生物学についてのまとめである本書は、最近の発見と技術に照らして遺伝学の見直しをはかっている。
ビッグバンによる宇宙創生、元素の生成、太陽系の誕生、惑星の進化、生命の進化と絶滅、人類文明の台頭…。科学者たちはいかにして壮大な地球史を読み解いてきたのか。科学探偵が解き明かす地球137億年の軌跡。
旱魃、内戦、飢餓-アフリカの食糧生産について伝えられる厳しいイメージのステレオタイプ的認識を越え、独自の文化や巧みな在来農法を育むアフリカ農業の営みを生き生きと分析し、生態に立脚した開発の将来像を探る。
本書の第1、2章は北海道大学理学部数学科3年次の後期に講義される幾何学3(多様体入門)の内容に大体沿うものである。また第3章から第5章までで、トムの横断性定理、マルグランジュの準備定理とその応用、可微分関数芽の特異点の分類(特に、トムの7つの初等カタストロフィー)といった実特異点論の標準的な話題について解説した。第6章、第7章ではシンプレクティック多様体および接触多様体とそれらに付随したラグランジュ特異点およびルジャンドル特異点について解説した。第8章ではわれわれが最近研究した話題およびこの分野における現在進展中の話題として1階偏微分方程式論への応用の研究の紹介を行った。本書で詳しく触れられなかった話題については、第9章でわれわれおよびその他の人たちによる主要な成果と関連する文献の紹介を行った。
かつて著者は投資者保護法の必要性を説いて『投資者保護の法理』を世に問うたが、本書は、これを出発点として今日までの間に同研究を深めた一連の著作を集めて、わが国における本格的な金融サービス法の制定に向けた提言を行うものである。アメリカやイギリスの投資者保護法制はどうなっているのかを詳細に調査研究し、そこで得られた結論をわが国の事例当てはめるとどうなるのかについて、立法論を展開し、あるいは業者の負うべき民事責任の判例法理の形成に向けて議論を展開する。
本書は、制度の集合として経済システムをとらえることでその多様性とダイナミズムを分析する比較制度分析に基づいて、組織の経済的環境に対する業績管理会計の適合とその国際的多様性の要因を解明するための現実解明的な比較研究の成果を公開する目的で公刊するものである。当該要因を解明することは、内外の優れた国際比較研究による国際的多様性の社会的、文化的要因の解明を相互に補完し、経済学分野における経営管理システム総体と経済制度の補完性の解明の深化に資するとともに、文化的要因等に比して相対的に短期に変化する経済的要因、とくに報酬・雇用期間・技能形成を通じて制度的補完性を有する雇用システムにおける経済環境の変化にともなう変容に対する適応の研究に基礎を提供することが期待される。
これまでの日系人の歴史と経験、これからのアイデンティティの行方。15世紀以来の歴史的概観はもとより、日本人移民の地理的広がりを網羅し、さまざまな学問分野の研究者が、世界システム下で日系人のありようを分析国際日系研究プロジェクトの画期的成果。
会計・監査基準や執行制度の役割および有用性米国、英国、ドイツ、EU、日本の財務報告制度等を考察し、会計基準設定のあるべき姿を提示する。
企業経営のブラックボックスを徹底分析。派遣社員・請負社員の働き方、キャリア形成、企業における活用実態から、人材ビジネス企業が果たしている機能と課題までを多角的に解明する本邦初の実証分析。