現代の代数幾何学はグロタンディックによるスキーム理論によって基礎づけられている。このスキーム理論の初等的な部分は、実質的には可換代数に近いことから、本書は、可換環論の基礎的な性質を学んだ読者が、自然にスキーム理論に移行できるように考え、まとめられた代数幾何学の入門的解説書である。スキーム理論を可換環論と同様のものとしてとらえ、さらに、可換環をどのようにして多様体と考えるかを詳しく述べることで、スキーム理論の初歩を無理なく理解できるよう解説する。斯学を学ぼうとする初学者、および研究者にとって好個な書である。
まちでの暮らし、アフリカ人の名前、リンガラポップス、マラゴリ人の視点、思春期、アフリカの文明、遊牧社会、水田と稲作といったテーマから、動物の話題ーゴリラと人との共存・病原体の生態、アフリカの目、バッタの大発生と移動といったテーマ、そしてアフリカの政情の話題ーアパルトヘイト、青年海外協力隊の活動などをとりあげ、さらには三十六億年間の地球の歴史を秘めているアフリカ大陸の地質と鉱物資源の話にまで及ぶ。
ヒトゲノムの基礎の基礎から人生の目的まで-イキイキ、ワクワク、ドキドキの個人授業に思わず時間を忘れる。生命科学の最先端から語った“新しい生命観”“これからの人間観”。
生態学琵琶湖賞に集まってきた世界の研究者たちの成果をわかりやすく紹介。タンガニーカ湖の魚から南極のオキアミ、プランクトン、マングローブ、ミジンコの生態など、水と生命の饗宴をいきいきと描く。
著者は1990年から97年までの7年間、カリフォルニア大学のアファーマティブ・アクション主任アナリストという仕事をしていました。その仕事の主な内容は、大学の教職員に差別と偏見、人権問題、多様性・多文化共生社会の研修指導をすることでした。そのために、研修のカリキュラムやビデオ教材を開発し、執筆・製作するのも著者の仕事でした。本書は、その仕事を1冊のテキストにまとめて英文で出版した本、“Diversity Awareness Training Guide”(カリフォルニア大学、1994年)を著者自身が翻訳し、さらに日本の読者向けに大幅に加筆したものです。
最前線の研究を著者自身の学問人生とともに語り、「多様性と共存」の時代を支える知の背骨を育てる、現代の博物誌。第8巻は、飛ばない虫オサムシがいかにして多様な種に分化していったのかを解き明かす。
本書は2つの顔をもつ。まず、これから環境問題にかかわる人、環境問題にかかわる生態学を学んだことのない人のための読み物として書いている。マイワシの激減、植物レッドリスト、マグロの乱獲、エゾシカの大発生、巻貝のインポセックス、所沢のダイオキシン問題、愛知万博の環境影響評価など、ごく最近新聞紙上をにぎわせた問題を数多く取り上げている。第2に、大学の学部生向け、大学院生向けの教科書として使うことができる。専門的な内容は章末の脚注に収め、かつそこを読まなくても全体像が直感的につかめるように書いているので、学生の学年と学部に応じて一般論から専門知識まで説明することができる。
本書は創業者豊田喜一郎の発想を受け、トヨタ生産方式(TPS)の確立に邁進した大野耐一元副社長を中心とする人達の口述記録を纏めたものである。
多岐にわたる環境問題の重要なポイントを取り上げて具体的にわかりやすく解説しました。現在の環境問題の全体像をつかむことができます。これから学ぼうとする人に最適の入門テキストです。
本書は、社会科学系の一般教養的テーマを扱った14課から構成されています。本書は、各テーマで挑発的とも思われるような刺激的な意見を提示し、それが議論の呼び水になることを第一に考えており、日本人学生には、留学生の学ぶ2級・1級の日本語の語彙や文型に馴染んでいただきたい。
本書は『国境を越えて 本文編』に付随する練習教材です。初級文法、基本漢字、日常会話を一通り学習した後、さらに高度の日本語を学びたいと考えている学習者に対して、「読む・聞く・書く・話す」の4技能を総合的に養成することを目的としています。
金属錯体の化学の豊かさを実感させる!金属錯体は、材料・触媒として身の回りで大活躍している。その化学は、金属酵素の機能解明や薬としての金属錯体の開発など、今後の発展が大いに期待されている。d軌道が理解の鍵となる金属錯体の化学を、典型元素の化学と比較しながら、構造から結合論、電子遷移まで、体系立てて解説する。
ノーベル賞受賞者を含む16人の科学者の個人的・専門的体験や思想を紹介。
性同一性障害、セックス依存症、ピルの解禁、勃起障害など、性をテーマに近年の動きを収めた論文集。日本で最初の性別再適合手術を行なった医師らによる鼎談も収録した本書は、性とこころのかかわり、およびその多彩なありようを知るための必読書である。
井上民二はボルネオの熱帯雨林に大がかりな林冠研究システムをたちあげ、陸上の最後の秘境“地上40mの林冠”に暮らす多様な生物の相利共生関係の解明に、若手研究者とともに挑んでいた。しかし1997年9月6日、研究フィールドへむかう小型飛行機の墜落事故のため急逝。享年49歳。日本を代表する独創的生態学者の夢と情熱の軌跡をたどる。
ヒンドゥー至上主義の台頭、下層カーストの発言力増大、数億を超える中間層の誕生、IT革命の牽引車等々。アジアの大国インドは、急速に変貌をとげ、今まさに大転換期にある。ダイナミックに変貌するインド。その実態はいかなるものなのか。日本が21世紀のアジアを生き抜く上で現代インドの理解は不可欠である。日印文化交流に携わった著者が多様性大国インドの最新事情をレポートする。
本書はこれまで出版されてきたような外国人研究者による日本文化論でも日本人論でもなく、多文化比較による異文化マネジメントを内容としている。