メディアは女性の味方なのか。いちじるしく多様化し発展するメディア状況とジェンダーの今日的関係を多角的に描き出す。
釈尊は、人は「生まれ」によって差別されてはならない、と説いた。視えない差別、ジェンダーの縛りに勇気をもってチャレンジする女性たちの切実な声をつたえる。
本書では、社会的・文化的性差たるジェンダー視角を労働場面の分析に生かす方法を探求している。女性労働に関するケーススタディとして、いかにして、ジェンダー差を組み込んだ労働編成が構築されるのか、それがいかに正当化・内面化されるのか、いかなる要因によって、いったんできあがった編成が変容するのかを、事例に即して分析した。
フェミニズムが広く人びとの間で語られるようになったとはいえ、未だに解決され得ない問題も山積している。それらの多くは、女性の貧困化や、離婚・未婚による家族の変化、介護、労働の場でのさまざまな性差別、女性への暴力など、社会福祉に密接に関わる事柄である。そしてこれらの問題の基底には、ジェンダーの視点が欠落しているか、軽視されているという共通の問題が横たわっている。本書は、社会福祉の実践をジェンダーの視点で再検討し、社会福祉のフェミニスト実践の方法の確立を求める現場からの提言である。
本書は、発展途上国ならびに先進国(主として日本)における人口動態ならびに人口構造のいくつかの側面をとりあげ、それらを性差、性比、ジェンダーの視点から再検討し、日本の人口研究に新しい視点を定着させると同時に、ジェンダー的視点をもった他の研究分野の実証研究の発展にいささかなりとも寄与することを目指したものである。
「ジェンダー」という視点をもつと、学問はどのように変わるのだろうか。ジェンダー概念を組み入れることによって、比較政治学の基本的概念や方法論が組み替えられ、新たな理論構築が可能となることを提起する。
なぜ、女性障害者は地域で自立生活を送りにくいのか。当事者の事例から問題発生の背景をさぐる。
日本的システムは女性にハンディを背負わせて、ジェンダー差別をもたらしてきた。セックス、ジェンダーの研究をつうじて、女性労働のあり方、男女ともにジェンダー的視点から経営を論じた。
第一線の研究者、フィールドワーカー43名による活動・研究の集大成。途上国のジェンダー問題を浮き彫りにする「入門書」であると同時に「研究書」。16件のケーススタディと24のボックス。充実したキーワード、ブックリスト、年表、世界の動向。
「女だから…」「男だから…」その言葉の奥にあるジェンダーバイアス。みんなが当たり前と思っていることも、あきらめていることも、視点を変えたら違う世界が開けてくる。
イェリネク、ヴォルフ、バッハマンの三人の女性が書くことの意味に挑戦している姿を丹念に分析し、その生き方と仕事の方向を鋭く抉る意欲的評論。
本書は、自己のジェンダーの主観的な現在を対象化するとともに、自己と社会との関係の本質を把握することを通し、女と男の関係性を問う。なぜならば、男女関係の有様を認識することが、総ての人びとが自己実現と自己責任を果たすことのできる真の人権尊重社会を構築する土台になる、と考えるからである。
新しい「知」のあり方を求めて、フェミニズム理論の挑戦。