ジェンダーの視点で広がる発達研究。ジェンダーという概念が導入されて新たな地平が開かれた心理学研究。現実のさまざまな場面に見られる男女の差をその特徴、成り立ち、生物学的・社会的意味から検証しながら、人が社会・文化・歴史のなかのジェンダーに影響されつつ自己を形成していく様子を生涯発達として描き出す。
レディスコミックからジェンダー表現ガイドラインまで、女と男の性差から生じる世紀をまたぐ相互干渉の課題を縦横無尽に論じる!意識とメディアをめぐるカルチュラルスタディーズ。
個人が選び取るライフコース、その交錯点としての現代家族。ライフコースを縦軸にしたジェンダーの視点による現代家族社会学入門。自立した個人に対応する福祉とシティズンシップのあり方を個人・家族・社会の関係から考える新しい家族へのアプローチ。
男女の人為的差別を表すジェンダーの歴史的背景から今日の状況までを検証し、差別をなくすための諸方策を示唆!ジェンダーの視点から法制度・判例を分析・検討し、真の男女平等社会を実現するための諸課題と論点を明示。
本論では、“男装の少女”というヒロイン像を切り口に、日本の少女マンガにおけるジェンダー表象がどのような形で構築され、どのような形に変容していったのかを探ることを主要な目的としている。“男装の少女”というヒロインの容姿造形を構成する絵画表現、すなわちジエンダー・コードとなる表象記号に着目し、どのような表象記号の組み合わせによってヒロイン像が描き出されていったのかに重点を置いた論考を試みている。
ワステカ(la Huasteca)と呼ばれるこの地域は温暖多雨で肥沃な土地に恵まれ、先スペイン期からトウモロコシの栽培が人々の暮らしを支えてきた。だが近年、とくにメキシコ国家が新自由主義体制に移行してからは、グローバル化の巨大な波が、直接的・間接的に、そして急速に押し寄せてきた。このような社会経済的な変化とジェンダーとの関係は、どのように分析できるだろうか。
ジェンダーに関わる社会現象を分析するために社会理論はいかに有効か。研究の最前線を担う執筆陣が明らかにする。
「境界」から「二重の声」を響かせるアメリカ女性作家たち。白人、黒人、日系、アジア系の人種の枠を超え、階級を超え、時代を超えて語りかける彼女たちの声に耳をかたむけ、発掘、再評価する8つの論考を収める。多様性を重んじ、矛盾や曖昧さにも開かれたフェミニズム批評の魅力が、ここに結晶する。
純愛・性愛・家族そして性暴力という視角から、近現代小説の象徴的な場面を読み解く、斬新でスリリングな一冊。
90年代初頭より本格化した「規制緩和」と「機会均等」圧力は、男子正規従業員中心の従来型=ジェンダー型企業社会そのものの変革を求めてきた。本書は人間本性論に照らして、日本型=組織主義的資本主義体制の歴史的妥当性を主張しつつ、均衡ある経済社会の実現へ向けて「生産者の論理」から「生活者の論理」へのパラダイム転換の必要を説く。
ILO(国際労働機関)の「対日本勧告」を手掛かりに、日本の男女賃金差別と性奴隷問題の国際的位相を明らかにするジェンダー問題を考えるうえで必読の書。