自然のなかの「性」、文化のなかの「性」。ヒトとサルはどう違うのかー霊長類学と人類学がフィールドの成果をぶつけあい、「性」と繁殖の現象をめぐる複雑な謎に挑む。
ヒロインたちの境遇を描き分けることで、近代夜明けの女の生き難さをくっきりと浮かび上がらせた女性作家・樋口一葉。〈性差の規範〉を超えゆこうとした表現の全体像を「女性の視点」でとらえた画期的論集。
リブで幕を開いた70年代とは、女たちにとってどういう時代だったのか。働くこと、子育て、母性、男社会を問うなかから、90年代の女の生き方を考える。
「名作」の深層にひそむ罠、戦略、可能性。島崎藤村、太宰治、金子光晴ら男性作家の文学テクストに対峙しつつ、フェミニズム批評の成熟へむけて女性たちのことばを精緻に織り上げる。
環境破壊=女性差別=第三世界問題。今こそ、エコ・フェミニズム。〈脱近代主義フェミニズム〉を掲げ好評を博した旧版に「『生殖革命』と身体のエコロジー」(第5章)を追補。
日本の女性たちは、朝鮮植民地支配と侵略戦争にいかに協力し、いかに抵抗したか。
本書は20世紀最後の10年間に行き渡った、環境の危機に対する深刻な問題意識への応答である。この面白く読めて、刺激にとんだ研究書の中で、キャロリン・マーチャントは環境問題の主要な哲学的、倫理的、科学的そして経済的な根を調べ、ラディカルなエコロジストはどのようにしたら地球上の生命の維持・存続のために科学と社会を作り変えることができるかを研究する。
現代人にとっては、あまりにも当たり前のことになってしまった避妊。それはいつ、なぜ、どのようにしてはじまったのでしょう。生殖をコントロールするのが「正しい」ことになってゆく過程で、私たちはなにを失い、なにを得たのでしょう。これは、産む、産まないをめぐる熱い闘いについての「歴史」であると同時に、「いま」の私たちの位置についても考えるための本です。
イエや職場の女役割の規範化と葛藤を解き、脱却を試みる。良妻賢母から夫婦別姓まで。
美と暴力と商品化の罠の中、「性に憑かれた時代」を突破するラディカルな問いかけ。