虐待サバイバーである自身の原体験をもとに、マイノリティの現状や課題について発信してきたライターが、この社会で「生きる」ために綴った気高きデビューエッセイ集。
虐待などによる複雑性PTSDへの簡易処理技法であるTS(Traumatic Stress)プロトコールは、10分×4〜6回でフラッシュバックを軽減させることができる。スモールトラウマからDIDに至る重症例や難治例まで、具体的な症例をもとにその臨床を余すところなく紹介する。
かつては「多重人格障害」と呼ばれた病は、現在の世界的な診断基準では、診断名として「解離性同一性障害」(略称:DID)と呼ばれています。事例を交え、時には脳のメカニズムにも触れながら、専門家が当事者やご家族のためにわかりやすく解説。治療者にとっても臨床に役立つ内容。多くの疑問に答えるQ&Aも必見!
・性の要素は身体の性、性の自己認識(性自認)、性的指向、性別表現、性役割、指定された性(社会に割り当てられた性)など多岐にわたる。これらのいずれかが多数派と異なる人々は性的マイノリティとよばれる。
・性的マイノリティ当事者は“医療”を利用する患者の数%を占めると考えられ、すべての診療科の医療スタッフは、見えにくいながらも日常的に接しているはずである。
・しかし、多くの医療スタッフにとっては系統的に知識を得る機会は限られている。本特集がその一助となればと思う。
■ 医療スタッフが知っておきたい性的マイノリティと医療
・はじめに
・LGBTと精神科医の役割
〔key word〕レズビアン(lesbian)、ゲイ(gay)、バイセクシュアル(bisexual)、トランスジェンダー(transgender)、精神科医
・性別違和、トランスジェンダーにおけるホルモン療法
〔key word〕性別違和、エストラジオール、テストステロン、性腺刺激ホルモン放出ホルモン(GnRH)アナログ
・性同一性障害/性別違和に対する外科治療
〔key word〕性同一性障害(GID)、性別違和(GD)、性別適合手術(SRS)、緩和外科
・性同一性障害/性別違和と保険適用
〔key word〕性同一性障害、健康保険、ホルモン療法、乳房切除術、性別適合手術、混合診療
・性同一性障害/性別違和の診療ガイドラインとGID(性同一性障害)学会認定医/認定コーディネーター制度
〔key word〕日本精神神経学会、GID学会、性同一性障害の診断と治療に関するガイドライン、エキスパート研修会、認定医、認定コーディネーター
・地域における多施設連携から協働への進展
〔key word〕性別違和(GD)、連携、協働、地域、性同一性障害に関する診断と治療のガイドライン
・性的マイノリティ当事者が受診を躊躇しない外来づくり
〔key word〕性的マイノリティ、医療施設、受診、躊躇
・性的マイノリティの子どもーー教育と医療の連携
〔key word〕児童期、教育、医療、連携
・性的マイノリティ当事者を取り巻く現状ーー法律、結婚、生殖医療など
〔key word〕同性パートナー、子なし要件、手術要件、婚姻要件、同性婚、配偶子提供
●TOPICS
神経精神医学
・重大な他害行為を行った精神障害者の社会復帰ーー医療観察法
臨床検査医学
・Lp(a)の臨床的意義アップデート
麻酔科学
・新しい静脈麻酔薬レミマゾラム
●連載
この病気、何でしょう? 知っておくべき感染症
・22.単包虫症(診断は肝?胞と思いますが、何となく違うような気もします)
〔key word〕単包虫、単包条虫、包虫症、エキノコックス症、中間宿主、アルベンダゾール
オンラインによる医療者教育
・8.Withコロナ時代の内科系診療参加型臨床実習:兵庫医科大学の事例ーーハイブリッド型の診療参加型臨床実習
〔key word〕Moodle、Teams、ハイブリッド
ユニークな実験動物を用いた医学研究
・6.ヒツジ:胎仔を用いた先進医学研究
〔key word〕ヒツジ胎仔、ヒト血液キメラ、ヒト胎児モデル
●フォーラム
子育て中の学会参加
・14.学会中の戦慄
本雑誌「医学のあゆみ」は、最新の医学情報を基礎・臨床の両面から幅広い視点で紹介する医学総合雑誌のパイオニア。わが国最大の情報量を誇る国内唯一の週刊医学専門学術誌、第一線の臨床医・研究者による企画・執筆により、常に時代を先取りした話題をいち早く提供し、他の医学ジャーナルの一次情報源ともなっている。
性転換手術を終えて新しい自分になったとき、ようやくこの地獄が終わりを迎えたー。過酷な運命と愛への渇望を赤裸々に綴ったエッセイ。
境界パーソナリティ障害から解離性同一性障害、複雑性PTSDまで、愛着関係のつまずきのために生きづらさを抱える人たちへの治療法としてのMBT(メンタライゼーションに基づく治療)、その理論と臨床実践をきわめてやさしく解説する。
書いた記憶のないノート、買った覚えのないパーカー、街を歩けば「先日はどうも」と知らない人から声が掛かる…(T_T)脳内に13人の人格が存在する「ぼく」が彼らとこの世をサバイブする、本当のはなし。
怒れる迫害者として、あるいは弱き幼な子として、虐待・暴力から生き延びるために解離した「私」の痕跡たちー彼ら内なる他者との対話を始めるために何ができるのか?サンクチュアリを確保する「段階的治療」と、交代者の対話を起動する「関係論志向アプローチ」からなる、解離治療技法の決定版。
当時、約30年間もタブー視されていた「性転換手術」。ある一人の医師、和田耕治が体制に囚われず、患者を救うために立ち上がったー。国内で600人以上の「性転換手術」を行った伝説の医師。感動のノンフィクション。
「空気が読めない」、「視線が合わない」。それでわかったつもりですか?ワークショップでの徹底した討論をもとに書き下ろされた9編の珠玉の論文を収録。児童精神医学、発達心理学の知見と照らし、精神病理学が発達障害の新たな地平を切り拓く。
初学者でも迷わないシステマティックな構成!症例に即して具体的・実践的に「わかる」精神病理学!各章の冒頭で『DSM-5』対応の最新の基礎知識を概説。代表的な立場ごとに主要な学説を網羅。項目ごとに必ず症例が提示され、具体的に「わかる」。豊富な索引でわからない言葉をすぐに確認可能。事典のようにも使える。
「林ちゃん、なにか護身術習えば?」そう提案されるがままに、私はパルコの屋上にいる「蹴り男」に会いに行く。「空に飛び蹴り」気になる人ができたかも。新学期、クラス替えした教室で、私は原田幹雄に出会う。クラスでひと際目立つ原田の存在が、私を悩ませる。「怒る泣く笑う女子」学校を舞台に、10代特有の初期衝動を描く連作5編。
自分の性別に違和感を抱く子どもに親と先生ができることとは?大切な未来をよりよく考える!
トラウマのサバイバーたちへ。どのように傷つけられても、人はその痛みを克服し、立ちあがることができる。家族によって加えられた残酷で不幸な性的虐待にもかかわらず、著者が生きのびてきた物語は心を打ち、我々すべてを励ます。
性同一性障害、性的マイノリティ、LGBTの基礎知識。家庭、学校での子どもへの対応は?文部科学省の見解は?かつては子どもだったすべての親と先生に知ってほしい。