〈男〉はそれほどわかりやすくないーー。対話で学ぶ、はじめての男性学。
日本では1990年代にいったん注目を集めた男性学が、近年再び盛り上がりを見せている。家父長制による男性優位の社会構造を明らかにするフェミニズムに対し、その理解が進む一方で、アンチフェミニズム的な声も目立つ。また一枚岩的に男性を「強者」として把握できない実像もある。構造の理解と実存の不安、加害と疎外のねじれの中で、男たちはどう生きていけばいいのか。本書は、批評家、研究者、実践者など4人が集まり、それぞれの視点から男性学の「名著」を持ち寄り内容を紹介・解説した後、存分に語り合った。多様で魅力的な男性学の世界にようこそ。
◆目次◆
序章 男性学とは何かーー西井開
第一部 名著で読み解く男性学
第1章 ギーザ『ボーイズ』[発表・天野 諭]
第2章 セジウィック『男同士の絆』[発表・西井 開]
第3章 彦坂 諦『男性神話』[発表・杉田俊介]
第4章 コンネル『マスキュリニティーズ』[発表・川口 遼]
第二部 対話編 今、男性について何を語るべきか
◆著者略歴◆
杉田俊介(すぎた しゅんすけ)1975年生まれ。批評家。『非モテの品格』『マジョリティ男性にとってまっとうさとは何か』ほか著書多数。
西井 開(にしい かい)臨床社会学研究者、一般社団法人UNLEARN理事。著書に『「非モテ」からはじめる男性学』がある。
川口 遼(かわぐち りょう)社会学修士。一橋大学大学院社会学研究科博士課程単位取得退学。共著に『私たちの「戦う姫、働く少女」』など。
天野 諭(あまの さとる)保育士。立命館大学大学院人間科学研究科博士後期課程在学中。著書に『保育はジェンダーを語らない』がある。
人類の歴史で、長らく「人間(man)」の代表とされてきた「男性(man)」。歴史、文学、医療、スポーツ。あらゆる領域で「標準」であることの特権を享受してきた男性集団は、他方で、男性一人ひとりの具体的な生が度外視された虚像でもある。等しく強いわけでも、自律的で自立しているわけでもない男性たちは、いかにして「男性」として存在させられているのか? 歴史的・文化的・社会的な規範に縛られた存在ーー男性学は、そのようにつくられたジェンダーとしての男性を対象としている。そもそも性別とは何か。そして男性とは、男らしさとは何なのか。そんな「当たり前」を疑う男性学。その入り口に立ち、さらに先へと進むための最初の一冊。
階級、セクシュアリティ、メリトクラシー、グローバリズム──「男性性はどのようにつくりあげられるのか」をめぐる必読文献を集成。
「男とはどのようなものか」という理解の多様性・複数性を描く男性性研究の核心は、男性間の序列や「生きづらさ」に光を当てただけでなく、それらが恣意的に動員され優位な側の支配力を強化する様子を明らかにしたところにある。日本の「男性学」が世界の研究潮流にキャッチアップ・接続する為の必読文献を集成した本邦初基本論文集。
[訳者一覧]海妻径子・本山央子・下地ローレンス吉孝・濱田すみれ・比嘉麻理・竹田安裕子・高内悠貴・鹿野美枝
巻頭言 男性性役割の社会化から、男性性による不平等の正当化へ[平山亮]
1 ミクロな社会分析としての男性性
解説 「男をつくりあげる実践」から、性の不平等を腑分けする[平山亮]
1 男性、男性性、そして援助要請の文脈[マイケル・E・アディス、ジェイムズ・R・マハリク/本山央子 訳 平山亮 監訳]
2 ハイブリッドな男性性ーー男たちと複数の男性性に関する社会学の新しい方向性[トリスタン・ブリッジス、C・J・パスコー/下地ローレンス吉孝 訳 平山亮 監訳]
3 ヤワなペニスを硬くしてーー高齢男性の生活に見られる年齢・階級・ジェンダーという社会関係[トニ・カラサンティ、ニール・キング/平山亮 訳]
2 マクロな社会分析としての男性性
解説 マクロな社会分析としての男性性[海妻径子]
4 新自由主義的メリトクラシーにおける白人労働者階級の少年たちーー「アスピレーション向上」アジェンダの落とし穴[サム・バーズ/濱田すみれ 訳 本山央子 監訳]
5 グローバルな文脈における男性の実践とジェンダー関係を研究する[ボブ・ピーズ、キース・プリングル/比嘉麻理 訳 本山央子 監訳]
6 「ヘゲモニックな男性性」から「男性のヘゲモニー」へ[ジェフ・ハーン/海妻径子 訳 本山央子 監訳]
3 軍隊・戦争研究のなかの男性性
解説 軍隊・戦争研究のなかの男性性[佐藤文香]
7 防衛専門家たちの合理的な世界におけるセックスと死[キャロル・コーン/本山央子 訳 佐藤文香 監訳]
8 ヴェールに隠された参照項ーー九・一一後アフガニスタン攻撃に関するブッシュ政権の言説におけるジェンダー構築[ローラ・J・シェパード/本山央子 訳 佐藤文香 監訳]
9 国際関係における軍事化された男性性[マヤ・アイクラー/本山央子 訳 佐藤文香 監訳]
4 歴史学のなかの男性性
解説 歴史学のなかの男性性[兼子歩]
10 男性性、身体化された男性労働者、そして歴史学者のまなざし[エヴァ・バロン/竹田安裕子 訳 兼子歩 監訳]
11 キリスト教的兄弟愛、あるいは変態性欲?--第一次世界大戦期の同性愛アイデンティティと性的境界の構築[ジョージ・チョーンシー・ジュニア/高内悠貴 訳 兼子歩 監訳]
12 ジェンダーと帝国主義ーー一九世紀末ベンガルにおける植民地政策と道徳的帝国主義のイデオロギー[ムリナリニ・シンハ/鹿野美枝 訳 兼子歩 監訳]
出典一覧
人名索引
事項索引
編者・訳者一覧
現代社会の変容とともに、男性性にも揺らぎが生じている。本書では、男性たちを呪縛してきた〈男らしさ〉の問題を、近代社会の構造と重ね合わせて分析する。固定的な男性性にとらわれてきた男性たちを、ひとつではない〈男らしさ〉へと解放する。
・日本における男性学・男性性研究の草創期の成果を30年ぶりに増補版として刊行。あらたに二つの章を追加し、男性学・男性性研究や男性運動の近年の潮流についても紹介する。
恋人がいない、女性から好意を向けられない等の苦悩は、「非モテ」という言葉によって90年代後半からネットを賑わせてきた。
現在も「非モテ」問題は多くの男性の心を捉えて離さない。
しかし、本当に「非モテ」男性はモテないから苦しいのだろうか?
男性性が内包する問題について研究し、当事者の語り合いグループを立ち上げた著者が、男性が「非モテ」という苦悩を抱くまでの過程や内実を掘り下げ、問題の背景や構造を解き明かす。
そして「非モテ」の苦悩から抜け出すための実践まで男性学の視点から提示していく。
「“キモい"“弱い"“ダサい" 暴力的に片づけられがちな問題を豊かな言葉で掘り返す男性研究の書」--桃山商事・清田隆之氏、推薦!
◆目次◆
第1章 「非モテ」とは何か
第2章 「ぼくらの非モテ研究会」
第3章 追い詰められる非モテ・自分を追い詰める非モテ
第4章 女神への執着と非モテ
第5章 非モテから離れる実践
第6章 非モテの苦悩の正体を考える
第7章 つながりだした非モテ
終章 隣り合って「男」を探求するということ
◆著者略歴◆
西井 開(にしい・かい)
1989年大阪府生まれ。神戸大学発達科学部卒業後、会社員、NPO職員、無職期間を経て、立命館大学人間科学研究科博士後期課程。日本学術振興会特別研究員。臨床心理士。公認心理師。専攻は臨床社会学、男性・マジョリティ研究。
モテないことに悩む男性たちの語り合いグループ「ぼくらの非モテ研究会」発起人、男性の語り合う場をつくる任意団体「Re-Design For Men」代表。共著に『モテないけど生きてますー苦悩する男たちの当事者研究』(青弓社)がある。
フェミニズムの問題提起を受けて展開してきた男性学は、これからどこに向かうのか。男性学の基本的な視点とロバート・W・コンネルの理論を丹念に紹介したうえで、労働や恋愛・結婚、「オタク」、居場所などを事例に男性学のポイントをわかりやすく紹介する。
序章 男性学の新展開
1 問題の所在
2 男性学の基本的視座
3 男性学の新展開
第1章 「男性問題」とは何か
1 「男性問題」の登場とその背景
2 「男性問題」の時代としての一九九〇年代
3 「男性問題」を語る視座
第2章 複数形としての男性性
1 複数形としての男性性
2 権力としての文化
3 「正常」はいかにして構築されるのか
4 男性性のイメージと歴史性
第3章 現代日本社会の男性と労働
1 「一家の大黒柱」としての意識
2 私的領域に男性の居場所はあるのか
3 覆い隠された若者の労働問題
第4章 地域に男性の居場所を作る
1 男性と仕事中心主義
2 定年退職後の男性の生活
3 地域活動を通じて〈生き方〉が変わる
第5章 オタクの従属化と異性愛主義
1 オタクはいかに語られてきたのか
2 オタクの従属化と男性性の複数性
3 異性愛主義の彼岸
第6章 揺らぐ男性性と恋愛/結婚の行方
1 結婚に囲い込まれた性と恋愛
2 「幸せな家族像」に内包される不平等と排他性
3 現代日本社会における〈ヘゲモニックな男性性〉
おわりに
AERA 10月13日号の巻頭特集は「勘違いだらけのシニア転職」。大手企業のシニア人材の転職の動きが活発になっています。ただ、いわゆる“ホワイトカラー”の転職市場は狭き門。厳しい実態を紹介し、どうすれば転職の道が開けるか、ヒント満載の特集を組みました。表紙には、タレントの草ナギ剛さんが登場。出演するドラマや映画では、その存在感に見るものをくぎづけにする草ナギさん。演じることについてじっくりと語っています。10月4日には自民党の総裁選が控えていますが、「自公連立」を組む公明党の斉藤鉄夫代表に、今後どう連立を維持するのか、自民以外の政党と連立政権を組むことも想定しているのか、今後の展望を聞いたインタビューも掲載しています。人物ルポルタージュ欄「現代の肖像」では、タレント・ブランドプロデューサーのpecoさんを密着取材。2年前に亡くなったryuchellさんのこと、7歳の息子との日々、仕事のことなどを語りました。月2回掲載の大人気連載「向井康二が学ぶ 白熱カメラレッスン」では、主演映画「(LOVE SONG)」の貴重オフショットも掲載し、ジェーン・スーさんと堀井美香さんの「OVER THE SUN」の大運動会の詳細レポートも載せています。そのほかにもいま知っておきたいニュースやほかでは読めない記事、連載を盛り込んだ、見どころ満載の一冊です。ぜひご覧ください!
●巻頭特集:「勘違いだらけのシニア転職」/女性は「追い風」
「人生100年」とも言われる時代。新たなキャリアを築こうとするシニア人材も増え、転職の動きも活発になっています。ですが、専門家は「大手企業のシニアは転職市場の現実を知らなさすぎる」と指摘します。年収や仕事内容、ポジションなどに妥協できず、中には大手メーカーで部長職まで経験した男性でも、500社に応募しても全滅したというケースもあります。何が転職成功のハードルになっているのか、「こんなシニアは転職できない」5つのNG条件など、失敗から学べる特集です。転職先がなかなか決まらずに資格取得に走る人もいますが、そこには「落とし穴」も潜んでいます。今から取るなら人気の「中小企業診断士」よりコレ一択、という資格も紹介します。一方、女性の場合は転職難に困る人は少なく、「追い風」が吹いているといいます。その背景を探る記事もあります。役立つ情報満載の特集をぜひご覧ください。
●表紙+グラビア・ロングインタビュー:タレント 草ナギ剛
ドラマや映画、舞台などで唯一無二の存在感を放っている草ナギ剛さんがAERA10月13日号の表紙に登場します。ロングインタビューでは、演じることについて、「役を掴むのはもちろん大切なことだけれど、それよりはその瞬間を掴んで、その瞬間を生きるほうが大切」と話した草ナギさん。映画「国宝」のラストシーンを挙げて、「『そう、これだよな』という感覚。あの瞬間を味わいたくて、仕事を続けているところもあるかもしれない」と明かしてくれました。最近は、主演するドラマ「終幕のロンドーもう二度と、会えないあなたにー」(10月13日スタート)を通して、「死ぬこと」をより考えるようになったそうで、「『死』は誰にでも平等に、100%訪れるもの。それが分かっているだけで日頃の行動も変わってくるな、とも感じます」と話します。撮影はAERA表紙フォトグラファーの蜷川実花です。光を散りばめたセットの中に立つ草ナギさんの姿を、どうぞお見逃しなく!
●公明党・斉藤鉄夫代表に聞く「連立政権」と「創価学会」
10月4日には自民党総裁選の投開票が行われ、新たな総裁が誕生します。今後、国会での首相指名選挙に向けて、少数与党の党首として野党との政策協議なども行っていきます。一方、自民党の現在の連立相手である公明党は、7月の参院選で大きく議席を減らし、「党存亡の危機」と総括するなど崖っぷちの状況にあります。公明党は今後、「自公連立」をどう維持していくつもりなのか、斉藤鉄夫代表にインタビューしました。集票力低下の背景として指摘される支持母体である創価学会会員の高齢化や運動量低下についてどう思っているのか、なども語っています。
●現代の肖像 peco(タレント・ブランドプロデューサー)
1980〜90年代のアメリカのドラマのようなファッションで、モデルとしてカリスマ的人気を誇ってきたpecoさん。ryuchellさんとのカップルは、私たちの価値観を変えました。ryuchellさんの死から2年あまり経ったいま、当時を振り返り、5歳になったばかりだった息子に死を伝えることが、もっともつらかったと語ります。仕事では、ファッションブランドをスタートし、語学番組やポッドキャストなど活動の幅を広げているpecoさん。今回、ご本人へのロングインタビューに加えて、身近な人にも取材を重ね、人物像を立体的に描き出しました。ぜひお読みください!
ほかにも
・ガザ戦闘2年 パレスチナ国家承認は“偽善”
・助詞一字まで検討を重ねて「NHKやさしいことばニュース」の苦心と思い
・「住みたい街」の共通点は? 1位は3年ぶりに「吉祥寺」
・「思いこみ」の壁を破る青鳥特別支援学校ナインの挑戦
・向井康二が学ぶ 白熱カメラレッスン
・ここでまた会えた「OVER THE SUN」第2回運動会
・[女性×働く]母娘問題 必要なのは物理的な距離
・[eyes] 内田 樹/ブレイディみかこ
・百田夏菜子[この道を行けば]ゲスト・黒柳徹子
・[この人のこの本]清武英利『記者は天国に行けない 反骨のジャーナリズム戦記』
・佐藤 優の実践ニュース塾
・武田砂鉄〈今週のわだかまり〉
・田内 学の経済のミカタ
・ジェーン・スーの先日、お目に掛かりまして
・[トップの源流]JR北海道 島田修会長
・[あたしンち]けらえいこ
・午後3時のしいたけ.相談室
・沖 昌之の今週の猫しゃあしゃあ
などの記事を掲載しています。ぜひご覧ください!
ジェンダーの視点から,自分たちの性とそのあり方を問い直していく入門テキストの第3版。恋愛,労働,育児など,さまざまな生活の場面に焦点を当てた本文と,マンガ,特別講義,コラムやエクササイズなど,工夫をこらした構成で日本の現状に鋭く迫る最新版。
第1章 女であることの損・得,男であることの損・得
第2章 作られる〈男らしさ〉〈女らしさ〉
特講1 女性学って何?
マンガ1 あなたとわたし
第3章 ジェンダーに敏感な教育のために
第4章 恋愛の女性学・男性学
特講2 男性学って何?
第5章 ジェンダーと労働
マンガ2 花子さんの見た未来?
第6章 多様な家族に向かって
第7章 育児はだれのもの
マンガ3 今日の一日の幸
第8章 国際化のなかの女性問題・男性問題
特講3 平和の思想と〈男らしさ〉
第9章 ジェンダー・フリー社会の見取り図
AERA 10月27日号の表紙には、Snow Manの向井康二さんが登場します! 今年、日本で2本の連続ドラマに出演したのに加え、日本人として初めてタイのドラマに主演、さらに10月31日公開の映画「(LOVE SONG)」で主演を務めるなど、国境を超えて、俳優としての幅を広げる向井さんを、AERA表紙フォトグラファー・蜷川実花がタイをイメージして撮り下ろしました。また、向井さんの連載「向井康二が学ぶ 白熱カメラレッスン」は、同作でW主演を務める森崎ウィンさんをスペシャルゲストに迎えてのフォトセッションです。併せてお楽しみください。巻頭特集は「女性が輝ける皇室」。存在感を増す愛子さまや佳子さまら若い女性皇族の今後のキャリアや、三笠宮家の新たな動きまで、注目の論点を多角的に考えます。 確実視される初の女性総理誕生や、ガザ和平案の行方など国内外のニュースの読み解きや、サーフィン競技で東京五輪銀メダリストの五十嵐カノア選手へのインタビューも掲載。現代の肖像では「脱能力主義」で注目の組織開発コンサルタント・勅使川原真衣さんを追いました。そのほかいま知っておきたいニュースやほかでは読めない記事、連載を盛り込んだ、見どころ満載の一冊です。ぜひご覧ください!
●表紙+グラビア&ロングインタビュー:向井康二(Snow Man)
「AERA」の連載でもおなじみ、Snow Manの向井康二さんが表紙に登場します。蜷川実花が撮影した、タイらしい色彩にあふれる8点の写真とともに、合計9ページでグラビアとインタビューを掲載。10月31日公開の日タイ共同制作映画「(LOVE SONG)」で単独初主演を務めることに対し、「自分にとっても大きな出会い」と語る向井さんが、自身のルーツでもあるタイで仕事をする思いや、「言葉にすることは大事」という考えを語ってくれました。そんな向井さんにとっての、タイ語で言う「プロムリキット(運命)」、そして「俺の太陽(自分の源)」とは? ぜひ誌面でご覧ください。
●向井康二×森崎ウィン【白熱カメラレッスン 「(LOVE SONG)」Special】
その向井さんの大好評連載「向井康二が学ぶ 白熱カメラレッスン」は、同作でW主演を務める森崎ウィンさんを、スペシャルゲストとしてお迎え。ともにカメラを趣味とする2人による、楽しいフォトセッションの様子をお届けします。普段は人を撮ることがないため、「今日いちばん緊張している」と明かした森崎さんに、向井さんが伝えた予想外のアドバイスとは? 2人がお互いを「撮りあいっこ」した、ほかでは見られない貴重な写真の数々、必見です。
●特集:「女性が輝ける皇室」/海外の王位継承のスタンダード
秋篠宮家の長男・悠仁さまが今秋、成年式を迎え、次世代の皇室を担う存在として今後に期待がかかるなか、天皇家の長女・愛子さまら若い女性皇族の存在感が増しています。次代を担う40代以下の皇族は6人、そのうち皇位継承権を持つのは悠仁さまのみです。女性皇族は結婚すると皇室を出るとされていますが、男性皇族が限られ、各宮家が断絶の危機にあります。そんな中、三笠宮家の故・寛仁親王の長女であり、女王の彬子さまが当主に就任したことは、女性皇族が結婚後も皇室に残る制度の第一歩とも考えられます。制度と現実の節目を検証し、女性皇族のこれからを読み解きます。
●五十嵐カノアが語る来季への確信「来年からが僕の“全盛期”」
サーフィンの最高峰、チャンピオンシップツアー(CT)に日本人として初参戦してから10年。五十嵐カノア選手は今季、CT11戦で2度の2位を含め5位以内が5回という「躍進の1年」を駆け抜けました。勝つ確率が上がっている手ごたえを感じ、「来年からは僕の“全盛期”」と語る確信の背景には、力配分の最適化や道具選び、思考があります。「普段から心がけているのは、毎日、何か一つでも1%良くするということ」という五十嵐選手の思考は、全社会人必読です!
ほかにも
・「高市総理」は決定的か まだ残る「離党」「造反」の可能性
・ガザ停戦も平和の道筋が見えない
・「ヒグマ事故」が激増 命を守る最終兵器
・高騰続く金価格 今からでも投資できる?
・10年間で2倍 中古物件も活況/異例の要請千代田区長に聞く
・松下優也「強みは積み重ねた“経験値”」
・[トップの源流]エターナルホスピタリティグループ 大倉忠司会長
・ブラジルに「歴史的勝利」の日本代表 「W杯優勝」に手は届くのか
・新連載[やさしくなりたい] 言葉01/時に死に追いやるSNSの言葉の攻撃
・[女性×働く] 嫌な親は捨ててもいい
・百田夏菜子[この道をゆけば]最終回 ゲスト・黒柳徹子
・[eyes]内田 樹、ブレイディみかこ
・佐藤 優の実践ニュース塾
・武田砂鉄[今週のわだかまり]
・田内 学の経済のミカタ
・ジェーン・スーの先日、お目に掛かりまして
・[あたしンち]けらえいこ
・午後3時のしいたけ.相談室
・沖 昌之の今週の猫しゃあしゃあ
などの記事を掲載しています。ぜひご覧ください!
男性育休取得率向上の先に、われわれは何を目指すべきなのか? 日本、ドイツ、北欧での調査をふまえ、育児をめぐる文化や言説、制度の内容、改正のプロセス、実践について分析し、構造転換に向けて方策を提示する。ジェンダーにとらわれない子育てと夫婦のワーク・ライフ・バランスを模索し続けてきた著者による、集大成的大著。
*推薦の言葉*
ワーク・ライフ・バランスとジェンダー平等の鍵は男性育休にあり。自身も父親である著者が、当事者インタビューと、日本を代表して参加してきた国際共同研究の知見から、みんなが生きやすい社会を提案してくれる、説得力抜群の好著です。 〜 落合恵美子(京都大学大学院文学研究科教授)
はじめに
第1章 問題の所在と理論枠組み
第2章 父親の子育てをめぐる言説・政策・実践
第3章 母親の育児休業と父親の育児休業 - 量的データから
第4章 ひとりで育休を取った日本の父親たち - インタビュー調査から
第5章 日本の育児休業制度の特徴 - ノルウェー・スウェーデン・ドイツとの比較をとおして
第6章 父親の子育てが当たり前の社会とそれを支える仕組み - スウェーデンとドイツの事例から
第7章 日本の育児休業制度の成立・変遷と父親の取得率向上への取り組み
第8章 男性育休促進のポリティクス - 課題はなぜ解消されないのか?
第9章 男性育休の構造転換をめざして
おわりに
人気講義「現代の差別を考える(女性学・男性学)」の13人の講師陣による,ジェンダーにかかわる知・学びへと誘う入門書決定版.「ことば・アートとジェンダー」「家族と性をめぐる変動と挑戦」「ジェンダー視点で考える社会制度・福祉」「グローバル社会とジェンダー」といった多岐にわたる断面から,基礎的な知識のみならず,その背後にある考え方や歴史,思想を習得するとともに,より深い考察に至ることができるよう構成されている.
はじめに
一、性別とは──女性学/男性学を学ぶ意味とは何か
㈠ 性別の不確定性
語られない性
㈡ 性の歴史学
セックスの発明/身体観とは
㈢ 性の生物学
哺乳類の発明/骨格からみる性差/卵巣の発見/知の政治性
二、近代社会の成立と完成──女性学/男性学はどのように生まれたか
㈠ 近代社会の成立
㈡ 人権と女の権利
女権宣言
㈢ 母性保護論争
㈣ ウーマン・リブ
母性批判/リブの方法論/男性性とは/女の加害者性
㈤ 女性学の誕生
「生産性の論理」批判
三、女性学と「女の論理」──女性学/男性学は社会の役に立つのか
㈠ 女性学をめぐって
女性学とは/女を対象とする/女のための女性学/女による女性学/女性学の担い手/分離主義か統合主義か/女の論理とは
㈡ 性役割
㈢ エコロジカル・フェミニズム
リブとフェミニズム、ジェンダー/エコロジカル・フェミニズム論争
㈣ マルクス主義フェミニズム
㈤ ポスト構造主義的ジェンダー論
新しいジェンダー論の意味/身体と物質性
四、性の多様性──女性学/男性学の未来はどうなるのか
㈠ フェミニズムはナショナリズムを超えられるか?
㈡ ポスト植民地主義とジェンダー
発話の位置とは
㈢ 男の解放
男性学/男の身体
㈣ セクシュアリティ
レズビアンである、ということ/ 〈男制〉と〈女制〉/欲望の政治
五、何を読むべきか
女性学/男性学の歴史と理論/性別をめぐって/近代社会のシステムと思想/女性学の諸理論/性の多様性
あとがき
AERA 9月29日増大号の巻頭特集は「インバウンドの光と影」です。昨年、日本を訪れた外国人観光客は3700万人にのぼり、オーバーツーリズムやマナー問題も取り沙汰されています。人気の観光地を歩き、見えてきたものとはーー。表紙には、9月21日にソロデビュー50周年を迎えるロックミュージシャンの矢沢永吉さんが登場します。デビュー当初は観客の9割が男性だったそうですが、女性客も徐々に増え、いま再び若いファンが増えています。矢沢さんが「テッペン」に生き続ける思いをたっぷりと語りました。日本のマンガは世界に誇る日本の文化として知られていますが、戦争をテーマにした日本マンガを海外の博物館はどう見るのか、京都国際マンガミュージアムの来訪をレポートした記事もあります。人物ルポルタージュ欄「現代の肖像」では、OKAMOTO'Sベーシストのハマ・オカモトさんに迫ります。1つのテーマを深掘りする「時代を読む」では、「自分の葬儀をしてほしくない」と考える人が6割超にのぼる背景を取材しました。そのほかにもいま知っておきたいニュースやほかでは読めない記事、連載を盛り込んだ、見どころ満載の一冊です。ぜひご覧ください!
●巻頭特集:インバウンドの光と影/「経済効果」は誰のため?
コロナ禍で一時期落ち込んでいた訪日観光客は、昨年3700万人と過去最高を記録。人気観光地の東京・浅草では民泊が増加し、宿泊客が出すごみや騒音をめぐってトラブルも増えています。神奈川・鎌倉では「白タク」の違法駐車によって救急車の走行が妨げられる事態も確認しました。一方、世界遺産・高野山では、金剛峯寺の担当者が「外国人観光客が瞑想する姿をよく見かける」と明かしました。地元の観光協会は「地元民に迷惑をかけている状況は全くない」と言い切ります。また、インバウンド政策について読者アンケートを行い、市民の本音も収載。経済の専門家は政策に「生活者の視点」が欠けていると指摘します。インバウンド政策について問題を提起する特集です。
●表紙+グラビア・ロングインタビュー:ロックミュージシャン 矢沢永吉
1975年9月21日のソロデビューから50年。70代半ばになる今もツアーやフェスで歌い続ける矢沢永吉さんがAERAの表紙に登場します。ロングインタビューでは、「音楽が、生き続けるための一番のエクササイズ」と語り、歌い続けるためにルーティンも変わってきたことなどを明かしました。また、ご自身が中学3年生のときにビートルズをラジオで聞いてから、一直線にロックミュージシャンの夢に向かって走り続けたからこそ、SNS時代を生きる現代の若者に思うことがあるといい、叱咤激励のメッセージも。撮影はAERA表紙フォトグラファーの蜷川実花です。ぜひご覧ください!
●海外の博物館長が見た「日本の戦争マンガ」
京都国際マンガミュージアムで開催中の「マンガと戦争展2」に、ポーランドのワルシャワ蜂起博物館の館長らが来日しました。第二次世界大戦末期に起きた「ワルシャワ蜂起」については、戦後、歴史教育から排除され、蜂起に参加した人たちが就職差別にもあうなど長くタブー視されてきました。ポーランドは、ウクライナの隣国でもあり、館長は「ウクライナの次にポーランドが侵攻されてもおかしくない」と今も危機感を募らせます。展示作品の中でも特に沖縄戦を描いた新里堅進、大白小蟹の作品に興味を示し、ワルシャワ蜂起との類似性を語った館長。政治の介入に対抗し、歴史を語り継ぐことの重要性を再認識していました。
●現代の肖像 ハマ・オカモト
創刊以来続くAERAの看板連載「現代の肖像」は、ロックバンドOKAMOTO'Sのハマ・オカモトさん。数多くのアーティストの楽曲にも参加し、星野源の「恋」でのベース演奏は日本中で聴かれました。現在は、ラジオパーソナリティーからテレビ番組MCまで多岐にわたる活動で、今やエンタメ界のキーパーソンの一人です。本人へのロングインタビューに加え、バンドのメンバーや番組共演者などの証言を積み重ねて、ハマ・オカモトさんの人物像に迫りました。
ほかにも
・沖縄米兵少女暴行事件から30年 稲嶺惠一元知事インタビュー
・国内最難関「北アルプス・穂高岳」縦走路で相次ぐ死亡事故
・自転車のヘルメット着用20% 広がらない理由
・悠仁さま「成年式」 写真で振り返る
・[時代を読む]「自分の葬儀してほしくない」が6割超に
・「男性育休」を語りあう 第2回AERAラウンドテーブル
・[女性×働く]“卒婚”でやっとつかんだ私の生き方
・ずっとペットと暮らしたい
・レシピ付き! 「部活弁当」で酷暑疲れをリセット
・[eyes] 内田 樹/ブレイディみかこ
・佐藤 優の実践ニュース塾
・武田砂鉄〈今週のわだかまり〉
・田内 学の経済のミカタ
・ジェーン・スーの先日、お目に掛かりまして
・[トップの源流]安川電機 小笠原 浩会長
・[あたしンち]けらえいこ
・百田夏菜子×冨永愛
・午後3時のしいたけ.相談室
・沖 昌之の今週の猫しゃあしゃあ
などの記事を掲載しています。ぜひご覧ください!
トランス男性はどこにいるのか。移行後の実生活に根差して「男性」の範疇でトランス男性をとらえ直すとともに、これまでその存在がまったく想定されていない「男性学」に対して、当事者の視点から新たな見方を提起する意欲作。
はじめに
第1章 トランス男性とは
トランス男性とは
トランスジェンダーの用語
トランス男性の人生
トランス男性の治療
トランス男性が社会的に男性化するときのステップ
第2章 既存の男性学と、トランス男性の不在
男性学とは何だったのか
日本の男性運動の歴史
男性学はフェミニズムと手をとるのか
男性同士で同じものへ向かう
男性学においてトランス男性はどこにいる?
男を男たらしめる、覇権的男性性とは
トランス男性が獲得させられる男性特権
メディアにおけるトランス男性の不在
トランス男性の現状から
トランス男性は弱者男性なのか?
弱者男性論の抱える問題
男性差別の実態
ラディカル・マスキュリズムへの警戒
コラム 『幽☆遊☆白書』から読みとるトランス男性の不在
第3章 トランス男性の発掘
男性外部からのアプローチ
男性内部からのアプローチ
新しい視点から
第4章 第一の切り口:フェミニズムに囚われるトランス男性
なぜトランス男性とフェミニズムは親和性を持ちうるのか
「ピンクの赤ん坊」だったトランス男性
ラディカル・フェミニズムへの接近
トランス男性がフェミニズムに関わり続けることの困難さ
だからトランス男性はフェミニズムと別れなければならない
第5章 第二の切り口:トランス男性は男性学に潜在していたのか
トランス男性は主張しない?
少年と成人男性の対比
男性内部の多様性
トランス男性とゲイセックス
男性ホルモンによる性的感覚の変化
トランス男性の孤立した心理
男性同性愛という歴史
トランス男性にとっての同性愛
ゲイの男性性
コラム 『POSE/ポーズ』に見るトランス男性の不在と、夫人の抱える“名前のない問題”
第6章 第三の切り口:トランス男性の男性性を探して
トランス男性の男性性
Self-Organizing Men--トランス男性によるトランス男性のための本
女性コミュニティにいたトランス男性
女性との差異ーートランス男性の「胸」
ペニスのない男性
トランス性を残したいトランス男性について
なぜ手術要件なしで戸籍変更希望のトランス男性がいるのか
トランス男性の孤独と向き合う
おわりに
参考文献
リーダーシップ、組織風土、ウェルビーイング、ワークライフ・バランスなど、組織の行動・認知・感情にとって重要なトピックを研究する組織心理学を発展させてきた重要な14の研究を取り上げ、その背景、概要、発展、批判、応用まで、体系的に解説。
男たるもの正社員として働き、結婚して、子どもをもち、さらにはイクメンになることが求められており、男性の役割・プレッシャーが大きくなっている。男性学という今注目分野でトップを走る著者が現実を切っていく。
骨や骨格をカジュアルに勉強してもらいたいと考えて、執筆した本書は「骨の基本」を扱っているので、学びはじめにぴったりの内容です。
骨のカタチ、ボリュームを感覚で覚えると、立体感と表情のある自然なポーズ、バランスのよい人体が描けるようになります。
骨・骨格の「構成要素と基本構造」の説明の後に、「体表と骨格」でランドマークと骨の関係を見て、「ドリル」へ続く構成になっています。
■「骨の基本」を知る
部位ごとの骨からはじめます。一通り説明したら、全身の骨格や、人体のバランスの捉え方に進みます。
■「ランドマーク」を見て取る
「知らないものは、見えていても見えない」ものです。見えるようになってくると、描いたり、つくったりが格段に楽になります。たくさんの写真からランドマークの見方を覚えていきましょう。
■実際に「描く」
手を動かして練習することで、知識が定着します。「ドリル」では同じ写真を部分で見ることからはじめ、範囲を広げていきます。
繰り返すことで人体に対する”感覚”を育て、体表から骨を見つける目を養っていきましょう。
建築家・磯崎新は、公営住宅に「ジェンダーの視点」を実現できたのか?「女性専用車両」で想定される性別とは?地理学からの、男性研究・ジェンダー論。
科学の詩人・佐治博士とその主治医で男性医学の第一人者・堀江教授が、たがいの人生を語りながら、宇宙と人体の響きあいや現代医学の真実から、自信喪失した男性の新しい生き方など、みんなが元気になるヒントを探る。
女性・男性労働を取り巻く社会的環境や法律など、最新のデータを駆使してわかりやすく解説。