不世出の名シンガー、ビリー・ホリデイ。その死の約2年半前に録音されたアルバムの再発盤。往年の輝きとはまた違う魅力にあふれた、彼女でしか到達できない深みが垣間見られる1枚。
ウェブスター晩年の演奏はどれをとってもブレスが過剰で、この咽び泣くテナー・サウンドにしびれる人は別として、オーバーな表現には辟易させられることもある。この作品もちょっとやり過ぎで勘弁してもらいたいが、それを救っているのがコールマンだ。
脱=日本映画を目指す岩井俊二の意欲作。そんなに日本語が嫌なら、台詞も英語にすればいいのに。音楽は『Love Letter』など、岩井作品に不可欠のREMEDIOSが担当。70年前後のヨーロッパ映画をイメージしたような、透明感のあるメロディが心地よい。
80年代に活動していたネオ・モッズ・バンド、ジェットセットのリーダーのソロ。当時率いていたスモールタウン・パレードよりも、60年代のソフト・ロック〜70年代のシンガー・ソングライターの色が強いのには驚いたが、聴きこむほどに味の出る作品だ。