ウイルスは、細胞内に入り込み、完結していたヒトの身体情報を一挙にくつがえす他者である。本書では他者・越境者の受け入れなしにアイデンティティのあり得ない今という時代そのものを他者ウイルスの侵入としてとらえ、エイズの暗喩について考えていく。特に、極微の他者・HIウイルス出現の意味性・象徴性について、日向あき子独自の「社会病理と芸術」という視点から、エイズで逝ったアーチスト、-メイプルソープ(写真家)、ヘリング(画家)、ジャーマン(映画監督)…-の言説、作品をモチーフに解明していく。
「死との距離」はどうして生まれたのだろう。HIV感染者との交流と彼らの死を記してきたノンフィクション作家自身の心の変化が豊饒に、克明に描かれている。本書は既成の枠組みを超えた新しいノンフィクション作品。
本書は、若い勤務医を対象に、現状をわかりやすく解説した遺伝子治療に関する入門書。遺伝子治療の基礎・臨床の両方にわたってわかりやすく解析。
出血が止まらず、死線をさまよったときに助けてくれた医師が、なぜ、HIV感染の疑いが濃い血液製剤を使い続けたのか。実名を公表して提訴に踏み切った患者と家族の苦悩と希望を描く。
『東京に原発を!』の著者が怒りの告発。ふれてはならない日本のタブーに手をふれる。薬害エイズから「もんじゅ」大事故まで、すべて黒い鎖でつながっている。驚愕すべき人脈。緊急書き下ろし。
異性間エイズ感染者として、宣告から死まで自己の内面と病いの意味をみつめ続けた日本人女性、そして共に生と死のプロセスを歩み、支えた夫の壮絶な記録。
日英米のプロデューサーを起用した、UK女性シンガーの日本制作デビュー・アルバム。エリーシャの声は強くて知性的だけれどもキュートさを失わず、その声をどこか清涼感のある音作りが引き立てる。音作りも聴いただけでは日英米の区別がつかない。