策謀渦巻く跡目争いを生き抜く男たち。戦国期を描き続ける気鋭の著者最新作。「大友二階崩れ」-キリシタン大名である大友宗麟、若き日の父との確執。「城井一族の殉節」-黒田如水の陰謀に散った、九州の名門宇都宮家の悲劇。「影」-生涯不犯を通した上杉謙信亡き後の壮絶な争い。
トゥレヴィの泉、ダンテの『神曲』、キャンティ・クラシコ、そして家族の誇りー。ルネッサンスの時代から芸術家を支え続け、今もパラッツォを守る十四の名家、洗練のスタイル。
チャンピオンの恍惚、チャレンジャーの孤独、再起する者たちの激情、夭折者の曳く長い影ー。創刊以来の歴史を彩った傑作ノンフィクション群と美しい写真が指し示す「ナンバー」の到達点。
『ロシアのレオナルド・ダ・ヴィンチ』と呼ばれ、宗教学者、自然科学者、司祭、歴史家、文献学者、発明家、技術者、詩人など、さまざまな領域で驚くべき天才ぶりを発揮したパーヴェル・アレクサンドロヴィチ・フロレンスキイ。「逆遠近法」の概念を軸に、中世イコンの精緻な幾何学的読解を試みた芸術論をはじめ、ポリグロットならではの周密な固有名詞論を展開した「哲学的前提としての賛名」など、二十世紀ロシア文化史上ひときわ異彩を放つ思想家の、言語・芸術分野の代表的論攷を本邦初訳で収録。
旧石器時代以来使われている赤色・朱の起源・種類・施朱の風習・黥面に顔面彩色など科学的分析を加えながら、朱の文化について解明する。『朱の考古学』の全面改訂版。
「不思議なことが重なり、偶然が偶然を呼び、思いもよらない事物や人が自然に集まって願望が達成してしまう。しかし願望が実現するまでのプロセスといったら、天国と地獄の間で往復運動が繰り返されるみたいで、スリルに満ちている」-明日は何が起こるかわからない、波乱が日常の横尾忠則的’60〜’80年代満載。
活字印刷術はどのような前提条件のもとに生まれたのか?それまでに達成されたさまざまな技術革新だけでなく、文字使用や商取引慣行の進展、紙の普及などがなければ、マインツの工房での偉業もありえなかった。しかし当時の書物には目次や出版者の名もなく頁付けもない。読者に便利な情報一覧や現在の書物のような体裁はその後の技術の改良とともに整えられて来たのである。こうした新しい産業に従事した誇りたかき印刷人や書籍商たちはどのような人びとで、どのように仕事をしたのだろうか。そして著者や読者たちとの関係は?書物をめぐって生きた人びとの姿を鮮やかに描く。
グーテンベルクらによる印刷技術の完成以降、地理上の発見とともに書物は世界中に流布される。やがてヨーロッパ中を揺がせた宗教改革において書物は大きな役割を担う。命懸けで異端派の禁書を手掛ける出版業者や書籍業者により、教会側の強い弾圧にもかかわらず、書物は新しい思想をのせてヨーロッパ中にひろまってゆく。さらに活字本の普及により、ラテン語は廃れ各国語が発展するにいたる。書籍をめぐる伝統維持と革新をあらゆる局面からたどり、それに関わる生きた人間とともに鮮やかに描きだすアナール歴史学の金字塔。
旧五カ国を占め、都と西国を結ぶ要衝にあった兵庫県の民俗芸能は、中央の文化に影響を受けながら、独特で多様な形態を育んできた。獅子舞、鬼追い、田楽、人形浄瑠璃…。それぞれの様式や意味、課題などを解説し、中世から継承されてきた“文化的遺跡”を詳細に記録する。
放浪芸からテレビ芸まではじめて体系的に書き下ろす芸能人の芸能論。
二級建築士受験に必要な用語をイラストで解説した用語集。索引付き。
われらがヒーロー源義経は反ッ歯の小男、黄門様の諸国漫遊は大ウソ、吉良上野介は実は名君、徳川吉宗はしたたかな宣伝将軍等々、歴史上の有名人十八人の素顔を、史実やエピソードで浮彫りにして、誤った評価やでっちあげの伝説を鮮やかに覆した痛快エッセイ。ベストセラー『歴史をさわがせた女たち』の男性版、待望の文庫化。
沈黙を破り、初めて語った!中田が、中山、秋田、北沢が…あの’98年フランスの夏を。そこでは一体、何が起こっていたのか?監督、スタッフを含む全39人が語る2002年に向けた、サッカーファン必読の書。
少年期からの夢想の地モンゴルの沙漠とそこに生きる人々への熱き想い『草原の記』、現代が喪失したものを初心から探る『「明治」という国家』など、全4編を収録。